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介護関係で開業する場合、必要な資格はある?

介護関係の仕事で働く場合、資格は必要ありません。 ですが、介護関係の仕事を開業する場合は、資格が必要になります。 また、この資格を持っていないと、業務を続けられなくなるかもしれないのです。

今回は、介護関係の開業時に必要となる資格と、資格が持つ役割についてもご説明していきます。

 1.介護関係の開業に必要な資格とは?

介護関係の開業では、守らなければならない規則があります。

それは「サービス提供責任者がいること」です。

この「サービス提供責任者」とはどういうものなのか、ご説明していきます。

▪「サービス提供責任者」とは?

介護保険に伴って、ヘルパー(訪問介護)を利用する際には必ずいなければならない存在なのです。

「サービス提供責任者」は、介護業界で「サ責」とも呼ばれています。

「サ責」が行う業務は責任重大で、必要不可欠な仕事をする役割があります。

【主な仕事内容】

  • ヘルパー(訪問介護員)の管理
  • ヘルパー利用者の管理
  • 訪問介護の計画書を作成・管理
  • サービス担当者会議への参加
  • 事務的業務

このように、「サ責」が行う業務は、ヘルパーに関することであったり、ヘルパーを使用するお客様の事など、個人情報に関わる事柄が多く、責任重大な仕事ということも分かります。

▪「サービス提供責任者」になるためには?

「サ責」が行う業務の重大さは、見て分かる通りかと思います。

その為、「サ責」になるためには、専門的な知識に加え実務者研修を上回る資格も必要になってきます。

以下に、「サ責」になるための方法として、2通りの方法をご紹介いたします。

(1)「サ責」になるための資格を取る

まずは「サ責」になれる資格を取得することです。

当てはまる資格の種類というのが以下の7種類です。

【資格の種類】

  • 介護福祉士
  • 保健師
  • 看護師
  • 准看護師
  • ホームヘルパー1級
  • 実務者研修を受講した人
  • 介護職員基礎研修を受講した人

これらの資格を保持しておくことで、介護の専門知識を身につけていることはもちろんのこと、「サ責」としては求められる人材の一つです。

(2)介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)

研修修了後、実務経験を3年以上行うことで、「サ責」になることができます。

ですがこの方法で「サ責」になるとすると、介護報酬が10%も減算されてしまうというデメリットがあります。

介護報酬が減算されてしまうということは、運営をしていく資金の確保が難しくなるということになり、業務を続けていくことが困難になることが考えられます。

2.「サービス提供責任者」を雇用するためには?

介護関係の開業には「サ責」が必要だということが分かったところで、開業を決定した段階で、「サ責」になるための資格を自分自身が取得する、もしくは有資格者を集めるようにしましょう。

有資格者が集まらない場合でも、介護職員初任者研修を修了していて、実務経験が3年以上ある職員を集めるようにします。

上記のような職員を確保することができなければ、介護関係の開業を行うのは難しいと言えます。

また、有資格者を1人集めたとしても、その職員が何かの事情で辞める状況となってしまうと、業務を続けていけなくなります。

その職員の負担を軽減させるためにも、「サ責」になることができる人材の確保が重要です。

3.介護関係の開業で持っておいた方が良い資格とは?

開業の為には、「サービス提供責任者」が必要となり、その為の有資格者が必要だということはお分かりいただけたかと思います。

では次に、必ずしも必要なわけではありませんが、介護関係の開業を行い、取得しておくと将来の事業の発展にも役立つ資格をご紹介していきます。

〈社会福祉士・精神保健福祉士〉

ヘルパー利用者やそのご家族の生活相談員としての役割を果たしてくれます。

利用者とヘルパーの間に入り、連絡や日程の調整等も行ってくれるため、スムーズに進めていく為には必要と言えるでしょう。

〈管理栄養士・調理師〉

調理職員として雇用することで、利用者の健康面を支える役割を果たしてくれます。

また、専門的な知識から“料理の質をアップさせる”“食材費用の節約”等にも繋がり、大きなメリットともなります。

〈看護師・准看護師〉

この資格を取得しているということは「サ責」になることもできますが、利用者の体調不良や異変があった場合には、医師への診察が必要かどうかを判断する役割を果たしてくれます。

また、看護師・准看護師の資格を取得している職員がいるということは、利用者のご家族からの信頼は強くなることにも繋がります。

〈理学療法士・柔道整復師〉

この資格を取得しているということは、身体の機能に関して詳しく把握しているため、利用者のリハビリを支える役割を果たしてくれます。

利用者はもちろんのこと、利用者のご家族までもが、普通の生活ができるように願っていて、病院を退院後の介護施設選びに、リハビリを行える施設があるかどうかを重視していることが多く、この有資格者がいることはご家族にとっても嬉しい事なのです。

まとめ

介護関係の開業をお考えの方は、まずは有資格者の人材確保を行うようにしましょう。

そして、「サービス提供責任者」が必要となる事を忘れないようにしてください。

また、介護関係の開業では、色々な種類の有資格者がいることで、利用者のご家族からの信頼も強まり、安心して利用することができるため、良い人材を確保することが求められます。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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