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バーを開業する際の軸となるコンセプトの種類を解説
バーを開業する際の軸となるコンセプトを決める際は「どんな空間にしたいか」「どんなお酒や料理を出したいか」「どんなお客さんに来てもらいたいのか」を考えることになります。設定したコンセプトによって、物件の広さや準備物、売上の立て方などが変わるためです。
当記事では、バーを開業する際に軸となるコンセプトの種類を解説します。また、コンセプトを考える際のポイントも紹介するので、開業予定のバーのコンセプトがまだ決まっていない人は参考にしてみてください。
バーのコンセプトにはさまざまな種類がある
バーのコンセプトにはさまざまな種類があり、コンセプトを明確にすることで開業準備をブレなく進められます。コンセプトは、お店をつくる際の軸になるため、早い段階でコンセプトの種類や概要を確認しておきましょう。
【コンセプトバーの種類】
コンセプトのタイプ | コンセプトバーの例 |
空間や雰囲気を楽しむコンセプトのバー |
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会話や鑑賞を楽しむコンセプトのバー |
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競技や遊びを楽しむコンセプトのバー |
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食事やお酒のメニューを楽しむコンセプトのバー |
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バーのコンセプトは、お店の内装や提供するサービス、メニューによってさまざまな種類があります。開業するバーの方向性を決め、ブレなく開業準備を進めるために、コンセプトの特徴や売上の立て方を確認しましょう。
空間や雰囲気を楽しむコンセプト
空間や雰囲気を楽しむコンセプトでは、コンセプトに合わせてお店の内装やインテリアに調和するようにお酒と料理のメニューにも統一感を持たせることが特徴です。近年では、オーセンティックバーのほかにもユニークコンセプトバーが注目されているため、どのようなものがあるかを見てみましょう。
【空間や雰囲気を楽しむコンセプトの例】
コンセプト | 特徴と売上の目安 |
オーセンティックバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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駄菓子のコンセプトバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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学校のコンセプトバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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アニメのコンセプトバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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たとえば、オーセンティックバーの場合、高級感のある落ち着いた雰囲気の空間や質の高いお酒、専門的なサービスの提供が特徴です。高単価のお酒やバーテンダーの作るカクテルを提供し、1人当たりの客単価を高めることに重きを置いているため、少ない回転数でも売上を確保します。
一方で、駄菓子や学校がコンセプトのバーでは、懐かしさやアットホームな空間とユニークなメニューが特徴です。駄菓子や給食などをテーマにした低単価のメニューを多数提供し、複数の注文を受けることで売上を確保することを目指しています。
空間や雰囲気を楽しむコンセプトのバーは、オーセンティックバーのほかにも非日常を楽しめる内装やメニューを提供するさまざまなお店があります。 内装やメニュー作りの段階で、気に入ったものを追加しすぎるとコンセプトがブレてしまうため、テーマを統一させて準備しましょう。
会話や鑑賞を楽しむコンセプト
会話や鑑賞を楽しむコンセプトでは、お酒や料理とともにお客さんの趣味や興味のあるエンターテイメントを提供することが特徴です。エンターテイメントを提供するバーは、何をどのように提供するかによって売上の立て方も変わりやすい特徴があるため、コンセプトの例を見てみましょう。
【会話や鑑賞を楽しむコンセプトの例】
コンセプト | 特徴と売上の目安 |
スポーツバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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ピアノバー
ジャズバー |
【特徴】
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【売上計算例】
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ロックバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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マジックバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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ダンスショーのあるバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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ガールズバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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たとえば、スポーツバーでは大画面やスクリーンでのスポーツ観戦にカジュアルなドリンクとフードを提供し、客単価は3,000〜5,000円です。一方、マジックバーではエンターテインメントを加えた高品質なメニューで客単価は6,000円〜10,000円が相場です。
また、スポーツバーでは世界で行われるスポーツイベントのライブ中継を放映するため、長時間の営業でお酒や食事の注文数を稼ぐことが見込めます。一方、ライブやマジックショーなどが開催されるバーの場合、1晩で2回のライブやショーを行うことで、2回転分の売上が見込めます。
会話や鑑賞を楽しむコンセプトバーは、お酒や食事とともにスポーツや音楽などのさまざまなエンターテイメントを提供します。お店を持続させていくためには、特定のイベントやパフォーマンスを定期的に開催し、リピーターを増やしていく工夫が大切です。
なお、お酒とともに鑑賞や遊びを提供するコンセプトのお店では「特定遊興飲食店営業許可」の取得が必要になる場合があります。お店のオープン前に許可の手続きを済ませておく必要があるので、特定遊興飲食店営業許可の詳細を「バーの開業に必要な許可を解説」の記事で確認してみてください。
競技や遊びを楽しむコンセプト
競技や遊びを楽しむコンセプトでは、お客さんの特定の趣味や遊びを体験型で楽しめる空間を提供することが特徴です。お酒や食事と遊び時間を一緒に楽しめるお店では、共通の趣味を持つグループ客の来店も期待できるため、ニーズのあるコンセプトの種類を見てみましょう。
【競技や遊びを楽しむコンセプトの例】
コンセプト | 特徴と売上の目安 |
ダーツバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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プールバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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カラオケバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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ゴルフバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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たとえば、ダーツバーやプールバーのターゲット層は、会社帰りや友人同士などの若年層のグループ層で、ゲーム料金と飲食をあわせた客単価は3,000円~3,500円です。また、ダーツでは1台につき4人までプレイできるため、4人利用の1グループあたりの売上は12,000円~18,000円になります。
一方で、カラオケバーのターゲット層は若者だけでなく、60代までの幅広い年齢層で、飲食やカラオケ料金を合わせた客単価は3,000円〜6,000円です。また、グループ利用の場合は、人数分の料金が稼げるため、6人グループであれば18,000円~36,000円の売上が見込めます。
競技や遊びを楽しむコンセプトのバーでは、グループ利用の需要もあるため、1会計で高い売上が見込める可能性があります。一方で、専用の設備導入や広い店舗を用意する費用も必要となるため、開業資金をおさえられる居抜きの店舗を探すことも検討してみてください。
物件取得費や設備導入費などの開業資金に関する情報は「バーの開業資金はいくら必要なのか?内訳と金額の目安を解説」の記事も参考にしてみてください。
目的のお酒や食事を楽しむコンセプト
目的のお酒や食事を楽しむコンセプトのバーは、こだわりのドリンクや料理のメニューが充実していることが特徴です。珍しい銘柄のお酒や特別な料理を取り揃えることで、ワインや日本酒などの愛好家たちから高い関心を集め、ニーズに応えることができます。
【目的のお酒や食事を楽しむコンセプトの例】
コンセプト | 特徴と売上の目安 |
ワインバー | 【特徴】
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【売上げ計算例】
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日本酒バー | 【特徴】
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【売上計算例】
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ビアバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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カフェバー | 【特徴】
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【売上計算例】
(夜)17席×3,500円×2回転=119,000円 |
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ダイニングバー | 【特徴】
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【売上計算例】
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バル | 【特徴】
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【売上計算例】
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たとえば、日本酒に特化した珍しい銘柄や豊富な種類を取り揃えているお店では、日本酒好きのお客さんやインバウンドのニーズがあります。また、日本酒の知識を持ったスタッフが接客することで、会話も楽しむことができればリピートの可能性も高まります。
また、上質で多様なワインや日本酒などを揃えるためには、信頼のおける仕入れ先を確保しておく必要があります。専門の卸売業者との契約のほか、定期的に開催される試飲会、展示会に参加することで新しい銘柄やトレンドを把握することが期待できます。
お酒やノンアルコールドリンク、料理のメニューを楽しむコンセプトバーは、商品の品揃えや質、接客するスタッフの専門的な知識がお客さんの口コミやリピートにつながります。SNS映えも狙える料理のメニュー作りやインテリアなどにもこだわって準備を進めましょう。
なお、専門的な知識を習得するため、お店で扱うお酒やフードに関する資格を取得するのも方法の1つです。バーの開業に必要な「食品衛生責任者」の資格取得方法や、コンセプトによって活かせる資格などの情報は「バーの開業に必要な資格を解説」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
コンセプトを考える際のポイントを確認する
バーのコンセプトを考える際は、ターゲット層の絞り込みや適切な立地の選定、競合との差別化を十分に考慮することがポイントです。顧客のニーズに適したサービスを提供しつつ「ここにしかない特別感」を持つお店になれば、新規顧客の獲得やリピーターの増加へとつながるからです。
【バーのコンセプトを決める際のポイント】
項目 | ポイント |
ターゲット層の具体化 | 競合店のお客さんの特徴やニーズを把握、ターゲット層の集まる場でニーズ調査をするなどして、ターゲットの嗜好や行動を具体的に想像できるようにする |
差別化ポイントの具体化 | 競合店の調査や潜在顧客へのインタビュー、テストマーケなどを実施し、明確なテーマを持つことで、ほかのバーとの差別化ポイントを考える |
メニューやサービスの開発 | メニューやサービスの内容を広げすぎてコンセプト内容がブレないように気をつける |
立地の選定 | ターゲット層がアクセスしやすい所で、提供するサービスの条件にあう場所を選ぶ |
たとえば、駄菓子バーをコンセプトにする場合、差別化ポイントを具体化させるために既にある競合店に行ってどのようなお客さんが来店しているのかを確認します。その際、価格やメニュー、内装など自分のお店で独自性を出したい点を明確にします。
また、立地は、駄菓子バーに来るファミリー層が多く住む地域や、ファミリー層の行動圏にあるアクセスしやすい場所を探すことになります。その際、内装は駄菓子屋の雰囲気にするため0からデザインできるスケルトンの物件を探してみましょう。
バーのコンセプトを考える際は、自分のバーをどのように差別化したいかや、どんな市場を狙えるかを見極めることがポイントです。他のバーにはない独自のコンセプトや特徴を打ち出し、お客さんの興味を引くコンセプトバーを開業しましょう。
まとめ
バーのコンセプトは、静かな時間とお酒を楽しむ「オーセンティックバー」以外にも、近年ではさまざまなものがあります。
例えば、「空間や内装の雰囲気」を楽しむバー、「エンターテインメントや遊び体験」を楽しめるバー、「こだわりのメニュー」を楽しむバーなど、多彩なコンセプトが存在します。
バーのコンセプトを考える際は、市場調査を行いターゲット層を具体化することが重要です。オリジナルのテーマを設定し、コンセプトがブレないように注意しながら、他のお店と差別化することが成功のポイントです。
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この記事の監修者
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
田原 広一(たはら こういち)
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
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