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バーを開業する際の軸となるコンセプトの種類を解説

バーを開業する際の軸となるコンセプトを決める際は「どんな空間にしたいか」「どんなお酒や料理を出したいか」「どんなお客さんに来てもらいたいのか」を考えることになります。設定したコンセプトによって、物件の広さや準備物、売上の立て方などが変わるためです。

当記事では、バーを開業する際に軸となるコンセプトの種類を解説します。また、コンセプトを考える際のポイントも紹介するので、開業予定のバーのコンセプトがまだ決まっていない人は参考にしてみてください。

バーのコンセプトにはさまざまな種類がある

バーのコンセプトにはさまざまな種類があり、コンセプトを明確にすることで開業準備をブレなく進められます。コンセプトは、お店をつくる際の軸になるため、早い段階でコンセプトの種類や概要を確認しておきましょう。

【コンセプトバーの種類】

コンセプトのタイプ コンセプトバーの例
空間や雰囲気を楽しむコンセプトのバー
  • オーセンティックバー
  • 駄菓子のコンセプトバー
  • 学校のコンセプトバー
  • アニメのコンセプトバー
会話や鑑賞を楽しむコンセプトのバー
  • スポーツバー
  • ミュージック(ジャズ、ピアノ、ロック)バー
  • マジックバー
  • ダンスショーのあるバー
競技や遊びを楽しむコンセプトのバー
  • カラオケバー
  • ダーツバー
  • プール(ビリヤード)バー
  • eスポーツのコンセプトバー
食事やお酒のメニューを楽しむコンセプトのバー
  • ワインバー
  • 日本酒バー
  • ビアバー
  • カフェバー
  • ダイニングバー
  • バル

バーのコンセプトは、お店の内装や提供するサービス、メニューによってさまざまな種類があります。開業するバーの方向性を決め、ブレなく開業準備を進めるために、コンセプトの特徴や売上の立て方を確認しましょう。

空間や雰囲気を楽しむコンセプト

空間や雰囲気を楽しむコンセプトでは、コンセプトに合わせてお店の内装やインテリアに調和するようにお酒と料理のメニューにも統一感を持たせることが特徴です。近年では、オーセンティックバーのほかにもユニークコンセプトバーが注目されているため、どのようなものがあるかを見てみましょう。

【空間や雰囲気を楽しむコンセプトの例】

コンセプト 特徴と売上の目安
オーセンティックバー 【特徴】

  • カウンターがあり、専門知識を持ったバーテンダーが接客する
  • 上質なインテリア、落ち着いた照明や音楽、静かな時間とお酒を楽しむバー
  • ターゲット層:30代~60代のビジネスマンや高所得者層、カップル 
  • 客単価:高品質の酒類やカクテルを提供し、1人当たりの客単価を3,000円〜10,000円に設定
【売上計算例】

  • 回転数:1〜2回転/晩
  • 売上:14席 × 5,000円 × 1.5回転 = 105,000円/晩
駄菓子のコンセプトバー 【特徴】

  • 昭和のレトロな雰囲気、駄菓子屋のようなディスプレイ、懐かしいポスターやおもちゃなどが飾られている
  • 懐かしい駄菓子や駄菓子をアレンジしたメニューが楽しめる
  • ターゲット層:20代~50代の懐かしさを楽しみたい世代、友人同士、カップル、子供を含めた家族利用客
  • 客単価:駄菓子、お菓子、軽食を提供し、1人当たりの客単価を2,000円~3,500円に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:2回転/日
    • 売上:25席×3,500円×2回転=175,000/日
    学校のコンセプトバー 【特徴】

    • 学校の教室や職員室、黒板、机、椅子などの学校アイテムが揃っている
    • 制服を着たスタッフや給食風のメニューが用意されている
    • ターゲット層:20代~40代の友人同士やカップル、家族利用客
    • 客単価:ビールやカクテル、焼酎などのお酒と給食風メニューを提供し、1人当たりの単価を3,000円~5,000円の客単価に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:1~2回転/日
    • 売上=25席×3,500円×2回転=175,000円
    アニメのコンセプトバー 【特徴】

    • アニメのポスターやフィギュア、関連グッズがディスプレイされている
    • スタッフがアニメキャラクターのコスプレをしていることが多い
    • アニメファンが集まり好きな作品について語り合いながら飲食を楽しむ
    • ターゲット層:20代~50代のアニメファン、コスプレ愛好者
    • 客単価:アニメ関連のオリジナルカクテルやデザートを提供し、1人あたりの客単価を3,000円~6,000円に設定
    【売上計算例】

    • 単価:4,500円
    • 回転数:2回転/晩
    • 売上:22席×4,500円×2回転=198,000円

    たとえば、オーセンティックバーの場合、高級感のある落ち着いた雰囲気の空間や質の高いお酒、専門的なサービスの提供が特徴です。高単価のお酒やバーテンダーの作るカクテルを提供し、1人当たりの客単価を高めることに重きを置いているため、少ない回転数でも売上を確保します。

    一方で、駄菓子や学校がコンセプトのバーでは、懐かしさやアットホームな空間とユニークなメニューが特徴です。駄菓子や給食などをテーマにした低単価のメニューを多数提供し、複数の注文を受けることで売上を確保することを目指しています。

    空間や雰囲気を楽しむコンセプトのバーは、オーセンティックバーのほかにも非日常を楽しめる内装やメニューを提供するさまざまなお店があります。 内装やメニュー作りの段階で、気に入ったものを追加しすぎるとコンセプトがブレてしまうため、テーマを統一させて準備しましょう。

    会話や鑑賞を楽しむコンセプト

    会話や鑑賞を楽しむコンセプトでは、お酒や料理とともにお客さんの趣味や興味のあるエンターテイメントを提供することが特徴です。エンターテイメントを提供するバーは、何をどのように提供するかによって売上の立て方も変わりやすい特徴があるため、コンセプトの例を見てみましょう。

    【会話や鑑賞を楽しむコンセプトの例】

    コンセプト 特徴と売上の目安
    スポーツバー 【特徴】

    • スポーツ観戦を楽しむための大画面テレビやプロジェクターが設置されている
    • ドリンク、軽食、スポーツイベントの放映、特定の試合やイベントに合わせたプロモーションを行う
    • ターゲット層:20代~50代のスポーツファン、友人同士、会社の同僚 
    • 客単価:スポーツ観戦と飲食を提供し、1人あたりの客単価を3,000円~5,000円に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:1.5回転/晩
    • 売上:32席×4,000円×1.5回転=192,000円
    ピアノバー

    ジャズバー

    【特徴】

    • ピアノやジャズの音楽と飲食を提供するバー
    • 生演奏が行われることが多い
    • ターゲット層: 30代〜60代の音楽愛好者、高所得層、カップル
    • 客単価:高品質のドリンクやフード、ライブ演奏のチャージを含め1人あたりの客単価を5,000円~10,000円に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:1.2回転/晩
    • 売上:28席×7,000円×1.2回転=235,200円/晩
    ロックバー 【特徴】

    • ロックのライブ演奏やDJプレイと飲食を提供するバー
    • ターゲット層:20代〜40代のロック愛好者、友人同士、カップル
    • 客単価:ドリンクやフード、ライブ演奏のチャージを含め、1人あたりの客単価を3,000円〜6,000円に設定。
    【売上計算例】

    • 回転数:2回転/晩
    • 売上:40席×4,500円×2回転=360,000円/晩
    マジックバー 【特徴】

    • マジックショーと飲食を提供するバー
    • マジックのできるスタッフやプロのマジシャンがマジックを披露する
    • ターゲット層:20代〜50代のエンターテイメント愛好者、友人同士、カップル
    • 客単価:高品質のドリンクやフード、マジックショーのチャージを含め、1人あたりの客単価を6,000円〜10,000円に設定。
    【売上計算例】

    • 回転数:2回転/晩
    • 売上:24席×8,000円×1.2回転=230,400円/晩
    ダンスショーのあるバー 【特徴】

    • ダンスショーとお酒や食事を楽しめるバー
    • ターゲット層:20代〜50代のエンターテイメント愛好者、友人同士、カップル、観光客
    • 客単価:高品質のドリンクやフード、ダンスショーのチャージを含め、1人あたりの客単価を6,000円〜10,000円に設定。
    【売上計算例】

    • 回転数:1.2回転/晩
    • 売上:40席×8,000円×1.2回転=384,000円/晩
    ガールズバー 【特徴】

    • 女性バーテンダーとの会話を楽しむことをメインとしたカジュアルな雰囲気のバー
    • ターゲット層:20代〜40代のサラリーマンや若年層
    • 客単価:ドリンクや軽食、チャージ料金を含めて1人あたりの客単価を3,000円〜6,000円に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:2.5回転/晩
    • 売上:20席×4,000円×.2回転=200,000円/晩

    たとえば、スポーツバーでは大画面やスクリーンでのスポーツ観戦にカジュアルなドリンクとフードを提供し、客単価は3,000〜5,000円です。一方、マジックバーではエンターテインメントを加えた高品質なメニューで客単価は6,000円〜10,000円が相場です。

    また、スポーツバーでは世界で行われるスポーツイベントのライブ中継を放映するため、長時間の営業でお酒や食事の注文数を稼ぐことが見込めます。一方、ライブやマジックショーなどが開催されるバーの場合、1晩で2回のライブやショーを行うことで、2回転分の売上が見込めます。

    会話や鑑賞を楽しむコンセプトバーは、お酒や食事とともにスポーツや音楽などのさまざまなエンターテイメントを提供します。お店を持続させていくためには、特定のイベントやパフォーマンスを定期的に開催し、リピーターを増やしていく工夫が大切です。

    なお、お酒とともに鑑賞や遊びを提供するコンセプトのお店では「特定遊興飲食店営業許可」の取得が必要になる場合があります。お店のオープン前に許可の手続きを済ませておく必要があるので、特定遊興飲食店営業許可の詳細を「バーの開業に必要な許可を解説」の記事で確認してみてください。

    競技や遊びを楽しむコンセプト

    競技や遊びを楽しむコンセプトでは、お客さんの特定の趣味や遊びを体験型で楽しめる空間を提供することが特徴です。お酒や食事と遊び時間を一緒に楽しめるお店では、共通の趣味を持つグループ客の来店も期待できるため、ニーズのあるコンセプトの種類を見てみましょう。

    【競技や遊びを楽しむコンセプトの例】

    コンセプト 特徴と売上の目安
    ダーツバー 【特徴】

    • カジュアルな内装に合う音楽や照明が施されている
    • ダーツゲームと飲食が楽しめるバー
    • ターゲット層: 20代〜40代の若年層、会社帰りのサラリーマン、友達同士、カップル、グループ客
    • 客単価:ドリンクやフードとダーツゲームの提供で1人あたりの客単価を3,000円と設定
    【売上計算例】

    • 回転数:2回転
    • ゲーム料金:1ゲーム当たり100円~300円
    • 売上:40人×3,000円×2回転=120,000円/日
    プールバー 【特徴】

    • カジュアルな内装に合う音楽や照明が施されている
    • ダーツゲームと飲食が楽しめるバー
    • ターゲット層: 20代〜40代の若年層、会社帰りのサラリーマン、友達同士、カップル、グループ客
    • 客単価:ドリンクやフード、ビリヤードのプレイ料金で1人あたりの客単価を3,500円に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:2回転
    • ゲーム料金:1ゲーム当たり300円~600円/h
    • 売上:40人×3,500円×2回転=140,000円/日
    カラオケバー 【特徴】

    • カジュアルでアットホームな雰囲気、音楽や照明はカラオケの楽しさを引き立てるようなものが施されている
    • カラオケと飲食を楽しめるバー
    • ターゲット層: 20代〜60代の幅広い年齢層、友人同士、会社の同僚、カップル、グループ客
    • 客単価:ドリンクやフード、カラオケ利用料金で1人あたりの客単価を3,000~6,000円に設定
    【売上計算例】

    • カラオケ料金:500円~1,000円(時間制30分あたりの例)
    • 売上:15席×4,000円×3回転=180,000円/日
    ゴルフバー 【特徴】

    • ゴルフシミュレーターでのリアルなゴルフ体験ができるバー
    • ゴルフを楽しみながら飲食できるテーブルやカウンター席が用意されている
    • ターゲット層: 20代〜40代のゴルフ愛好者、ビジネスマン、友人同士のグループ、カップル
    • 客単価:ドリンクやフード、ゴルフシミュレーター利用料で1人あたりの客単価を3,000円~6,500円に設定
    【売上計算例】

    • 回転数:1.5~2回転
    • 売上:20席(シミュレーター5台×4人利用を想定)×4,500円×1.5回転=135,000円/日

    たとえば、ダーツバーやプールバーのターゲット層は、会社帰りや友人同士などの若年層のグループ層で、ゲーム料金と飲食をあわせた客単価は3,000円~3,500円です。また、ダーツでは1台につき4人までプレイできるため、4人利用の1グループあたりの売上は12,000円~18,000円になります。

    一方で、カラオケバーのターゲット層は若者だけでなく、60代までの幅広い年齢層で、飲食やカラオケ料金を合わせた客単価は3,000円〜6,000円です。また、グループ利用の場合は、人数分の料金が稼げるため、6人グループであれば18,000円~36,000円の売上が見込めます。

    競技や遊びを楽しむコンセプトのバーでは、グループ利用の需要もあるため、1会計で高い売上が見込める可能性があります。一方で、専用の設備導入や広い店舗を用意する費用も必要となるため、開業資金をおさえられる居抜きの店舗を探すことも検討してみてください。

    物件取得費や設備導入費などの開業資金に関する情報は「バーの開業資金はいくら必要なのか?内訳と金額の目安を解説」の記事も参考にしてみてください。

    目的のお酒や食事を楽しむコンセプト

    目的のお酒や食事を楽しむコンセプトのバーは、こだわりのドリンクや料理のメニューが充実していることが特徴です。珍しい銘柄のお酒や特別な料理を取り揃えることで、ワインや日本酒などの愛好家たちから高い関心を集め、ニーズに応えることができます。

    【目的のお酒や食事を楽しむコンセプトの例】

    コンセプト 特徴と売上の目安
    ワインバー 【特徴】

    • 落ち着いた雰囲気、上質なインテリア、ワインセラーが設置されていてさまざまな銘柄のワインがディスプレイされている
    • 赤、白、ロゼ、スパークリングワインと厳選されたチーズなどが用意されている
    • ターゲット層: 30代~60代のワイン愛好家、高所得層、カップル
    • 客単価:ワインと軽食を含め、1人あたりの客単価を5,000円~15,000円に設定
      【売上げ計算例】

      • 回転数:1.5回転
      • 売上=16席×10,000円×1.5回転=240,000円/晩
      日本酒バー 【特徴】

      • 和風のインテリア、静かで落ち着いた空間、木製のカウンターや座敷席があるお店もある
      • 多様な日本酒を提供し、日本酒の知識を持ったスタッフが接客する
      • ターゲット層: 30代~50代の日本酒愛好家、日本文化に興味のある観光客
      • 客単価:日本酒とつまみを含め、1人あたりの客単価を4,000円〜10,000円に設定
      【売上計算例】

      • 回転数:1~1.5回転
      • 売上:25席×7,000円×1.5回転=262,500円/日晩
      ビアバー 【特徴】

      • カジュアルで活気ある雰囲気、ビールタップが並んでいるカウンターがある
      • 多種類のクラフトビールや輸入ビールを揃えている
      • ターゲット層:20代~40代のビール愛好者、友人同士、会社の同僚
      • 客単価:ビールと軽食を含め、1人あたりの客単価を3,000円〜5,000円に設定
      【売上計算例】

      • 回転数:1~1.5回転
      • 売上:34席×4,000円×2回転=272,000円/晩
      カフェバー 【特徴】

      • 昼はカフェ、夜はバーとして営業する
      • カジュアルでインテリアにもこだわり、居心地の良い空間を提供する
      • ターゲット層:20代~40代の若年層、カップル、友人同士、女性グループ客
      • 客単価:コーヒー、カクテル、軽食を含め、1人あたりの客単価を1,750円〜3,500円に設定
      【売上計算例】

      • 回転数:3~4回転
      • 売上:(昼)17席×1,7500円×2回転=59,500円

         (夜)17席×3,500円×2回転=119,000円

      ダイニングバー 【特徴】

      • 食事とお酒を楽しめるバーで、料理の種類が豊富
      • ターゲット層:30代~50代のビジネスマン、カップル、友人同士
      • 客単価:アルコール飲料と食事を含め、1人あたりの客単価を3,000円〜5,000円に設定
      【売上計算例】

      • 回転数:1~1.5回転
      • 売上:30席×4,000円×1.5回転=144,000円
      バル 【特徴】

      • スペインをはじめとする南ヨーロッパの居酒屋風
      • カジュアルな雰囲気、カウンター席が多い
      • 客単価:アルコール飲料とタパスを含め、1人あたりの客単価を3,000円〜5,000円に設定
      【売上計算例】

      • 回転数:2回転
      • 売上:17席×4,000円×2回転=136,,000円

      たとえば、日本酒に特化した珍しい銘柄や豊富な種類を取り揃えているお店では、日本酒好きのお客さんやインバウンドのニーズがあります。また、日本酒の知識を持ったスタッフが接客することで、会話も楽しむことができればリピートの可能性も高まります。

      また、上質で多様なワインや日本酒などを揃えるためには、信頼のおける仕入れ先を確保しておく必要があります。専門の卸売業者との契約のほか、定期的に開催される試飲会、展示会に参加することで新しい銘柄やトレンドを把握することが期待できます。

      お酒やノンアルコールドリンク、料理のメニューを楽しむコンセプトバーは、商品の品揃えや質、接客するスタッフの専門的な知識がお客さんの口コミやリピートにつながります。SNS映えも狙える料理のメニュー作りやインテリアなどにもこだわって準備を進めましょう。

      なお、専門的な知識を習得するため、お店で扱うお酒やフードに関する資格を取得するのも方法の1つです。バーの開業に必要な「食品衛生責任者」の資格取得方法や、コンセプトによって活かせる資格などの情報は「バーの開業に必要な資格を解説」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。

      コンセプトを考える際のポイントを確認する

      バーのコンセプトを考える際は、ターゲット層の絞り込みや適切な立地の選定、競合との差別化を十分に考慮することがポイントです。顧客のニーズに適したサービスを提供しつつ「ここにしかない特別感」を持つお店になれば、新規顧客の獲得やリピーターの増加へとつながるからです。

      【バーのコンセプトを決める際のポイント】

      項目 ポイント
      ターゲット層の具体化 競合店のお客さんの特徴やニーズを把握、ターゲット層の集まる場でニーズ調査をするなどして、ターゲットの嗜好や行動を具体的に想像できるようにする
      差別化ポイントの具体化 競合店の調査や潜在顧客へのインタビュー、テストマーケなどを実施し、明確なテーマを持つことで、ほかのバーとの差別化ポイントを考える
      メニューやサービスの開発 メニューやサービスの内容を広げすぎてコンセプト内容がブレないように気をつける
      立地の選定 ターゲット層がアクセスしやすい所で、提供するサービスの条件にあう場所を選ぶ

      たとえば、駄菓子バーをコンセプトにする場合、差別化ポイントを具体化させるために既にある競合店に行ってどのようなお客さんが来店しているのかを確認します。その際、価格やメニュー、内装など自分のお店で独自性を出したい点を明確にします。

      また、立地は、駄菓子バーに来るファミリー層が多く住む地域や、ファミリー層の行動圏にあるアクセスしやすい場所を探すことになります。その際、内装は駄菓子屋の雰囲気にするため0からデザインできるスケルトンの物件を探してみましょう。

      バーのコンセプトを考える際は、自分のバーをどのように差別化したいかや、どんな市場を狙えるかを見極めることがポイントです。他のバーにはない独自のコンセプトや特徴を打ち出し、お客さんの興味を引くコンセプトバーを開業しましょう。

      まとめ

      バーのコンセプトは、静かな時間とお酒を楽しむ「オーセンティックバー」以外にも、近年ではさまざまなものがあります。

      例えば、「空間や内装の雰囲気」を楽しむバー、「エンターテインメントや遊び体験」を楽しめるバー、「こだわりのメニュー」を楽しむバーなど、多彩なコンセプトが存在します。

      バーのコンセプトを考える際は、市場調査を行いターゲット層を具体化することが重要です。オリジナルのテーマを設定し、コンセプトがブレないように注意しながら、他のお店と差別化することが成功のポイントです。

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      この記事の監修者

      田原 広一(たはら こういち)

      株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

      田原 広一(たはら こういち)

      平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
      平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
      平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
      お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
      自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

      【書籍】
      2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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