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自宅でパン屋を開業するときのポイントを解説

パン屋を開業したい人の中には、自宅での開業を考えている人もいますよね。また、自宅をパン屋にするための情報を調べている人もいるでしょう。

当記事では、自宅でパン屋を開業するときのポイントを解説します。自宅をDIYするときのポイントも解説するため、自宅での開業を考えている人は参考にしてみてください。

ポイントは条件を満たせるかどうか

自宅でパン屋を開業するときのポイントは、開業するための条件を満たせるかどうかです。開業するための条件を満たすことができなければ、パン屋を始めることはできないため、自宅での開業を考えている人は開業するための条件を押さえておきましょう。

【自宅でパン屋を開業するための条件】

  • 設備に関する条件
  • 地域に関する条件

自宅でパン屋を開業する場合、「設備に関する条件」と「地域に関する条件」を満たしている必要があります。改装と新築のいずれにおいても満たすべき条件となるため、自宅での開業を考えている人はそれぞれの項目を確認してみましょう。

設備に関する条件

自宅でパン屋を開業する場合、設備に関する条件を満たしている必要があります。各自治体が定める「施設基準」を満たしている必要があるため、自宅での開業を考えている人は施設基準を満たす設備を導入できるかどうかを確認してみましょう。

【施設基準の例】

項目 施設基準の例
手洗設備 ・従業者の手指を洗浄消毒する装置を備えた流水式手洗い設備を有すること
・水栓は洗浄後の手指の再汚染が防止できる構造であること
洗浄設備 ・2槽以上の洗浄槽を設けること
・熱湯や蒸気等を供給できる設備を設けること
駆除設備 ・ねずみ、昆虫等の侵入を防ぐ設備を有すること
・ねずみ、昆虫等を駆除するための設備を有すること
保管設備 ・食品や食材を衛生的に保管できる設備を設けること
・材料の保管場所と販売スペースを区分すること
冷蔵設備 / 冷凍設備 ・十分な大きさを有する冷蔵、冷凍設備を設けること
・冷蔵、冷凍設備に最高最低温度計を備えること

たとえば、洗浄設備に関しては「2槽以上の洗浄槽を設けること」「熱湯や蒸気等を供給できる設備を設けること」などの要件が定められているため、自宅の台所にある流し台が1槽シンクの場合は流し台の取り換えが必要になる可能性があります。

また、保管設備に関しては「食品や食材を衛生的に保管できる設備を設けること」「材料の保管場所と販売スペースを区分すること」などの要件が定められているため、自宅の間取りによってはスペースを分けるための改装工事が必要になる可能性があります。

なお、食品衛生法や各自治体の条例に基づく関係上、施設基準の詳細は保健所によっても異なります。定義や解釈が保健所ごとに異なる可能性もあるため、自宅での開業を考えている人は設備の導入前に保健所の担当者に相談することを検討してみましょう。

パン屋の設備に関する情報が知りたい人は「パン屋の開業における設備を揃えるときのポイントを解説」を参考にしてみてください。

設置工事が必要となる設備がある

パン屋を営むための設備の中には、設置工事が必要となる設備があります。設備の大小にかかわらず、専門業者に工事を依頼する設備があるため、自宅での開業を考えている人は、設備の設置工事が発生する可能性においても考慮しておきましょう。

【工事が必要になる設備の例】

項目 工事費用の目安
空調設備 <工事内容>
エアコンや換気扇などの空調設備の設置
<工事費用の目安>
10万円~40万円
給水排水設備 <工事内容>
水道管やグリストラップなどの排水設備の設置
<工事費用の目安>
5万円~40万円
配電設備 <工事内容>
分電盤や照明などの配線設備の設置
<工事費用の目安>
5万円~40万円

たとえば、「水道管」や「グリストラップ」などの排水設備を導入する場合、工事が必要になる可能性があります。パン屋は油脂を扱うことにより、排水管が詰まりやすい傾向があるため、グリストラップの設置が義務付けられている地域もあります。

また、「分電盤」や「照明」などの配線設備を導入する場合、工事が必要になる可能性があります。パン屋はオーブンを長時間使うことにより、電気の使用量が大きくなる傾向があるため、自宅の電盤を取り換えなければならないこともあります。

なお、設備の設置費用は「設備の種類」「自宅の状態」「工事の内容」などの条件次第です。価格帯は依頼する業者によっても異なるため、導入する設備が決まった人は厨房工事や内装工事を専門とする業者に設置費用を相談することも検討してみましょう。

地域に関する条件

自宅でパン屋を開業する場合、地域に関する条件を満たしている必要があります。都市計画法により、地域ごとに建築物の用途が制限(=用途地域)されているため、自宅での開業を考えている人は自宅の用途地域と用途地域ごとの制限事項を確認しておきましょう。

【用途地域ごとの制限事項の例】

用途地域 制限事項
第1種低層住居専用地域 ・パン屋として使用する部分の床面積の合計が50㎡以内
・住宅部分の面積が全体面積の1/2以上であること
・原動機の出力合計が0.75kw以下のものに限る
第1種住居地域 ・パン屋として使用する部分の床面積の合計が3,000㎡以内
・作業場の床面積の合計は50㎡以内
・原動機の出力制限はない

第1種低層住居専用地域は低層住宅のための地域です。小規模な店舗や事務所など、近隣住民の生活に支障をきたさない規模の場合は営業が認められていますが、店舗部分の面積や原動機の出力などの制限が設けられていることがあります。

第1種住居地域は周辺住民の生活環境を守るための地域です。店舗やホテルなど、第1種低層住居専用地域よりも第1種住居地域のほうが営業を認められている施設が多いため、パン屋においても店舗部分の面積や原動機の出力などの制限が緩和されています。

なお、用途地域の制限事項は自治体ごとに解釈が異なる場合があります。地区計画や建築協定など、独自の規定を定めている地域もあるため、自宅での開業を考えている人は開業予定地を管轄する自治体に用途地域の制限事項を確認することも検討してみましょう。

自宅を増築する場合は建築基準法を確認する

自宅を増築する場合は地域に関する条件に加え、建築基準法を確認することを検討してみてください。プレハブやコンテナハウスなど、自宅の敷地内に建築物を増築する場合は原則として建築基準法を遵守した建物にしなければならないからです。

【違法建築にあたる例】

  • 建蔽率や容積率が規定を超えている
  • 増築部分の基礎工事を行っていない

たとえば、建蔽率(建ぺい率)や容積率が規定を超えていた場合、建築基準法に抵触することにより、違法建築にあたることになります。建蔽率や容積率が規定を超えてしまえば、違法建築にあたることになるため、罰則が科せられるおそれもあります。

また、増築部分の基礎工事を行っていない場合、建築基準法に抵触することにより、違法建築にあたることになります。地面と建物のつなぎ部分の基礎工事を行わなければ、違法建築にあたることになるため、罰則が科せられることも考えられます。

なお、自宅を増築する場合は建築確認申請書を提出することになります。用途地域や建築物の大きさによっては不要となる場合もありますが、原則は建築確認申請書を提出することになるため、該当する人は開業予定地を管轄する自治体の担当者に相談してみましょう。

自宅をDIYするときのポイントは計画的に準備を進めること

自宅をDIYするときのポイントは計画的に準備を進めることです。自宅をDIYするときは計画的に準備を進めなければ、保健所の営業許可が下りず、パン屋を開業できないおそれもあるため、DIYを検討している人は計画的に準備を進めてみましょう。

【計画的に準備を進めるためのポイント】

  • 保健所の食品生活衛生課に事前相談する
  • 水道工事や電気工事は専門業者に依頼する

自宅をDIYするときのポイントのひとつは、保健所の食品生活衛生課に事前相談することです。調理場の天井や壁は不燃素材にしなければならず、梁や柱がむき出しの場合は営業許可が下りないため、まずは保健所の食品生活衛生課に事前相談する余地があります。

また、自宅をDIYするときのもうひとつのポイントは、水道工事や電気工事は専門業者に依頼することです。水道工事や電気工事を行えるのは原則として有資格者に限られ、事故や怪我につながる危険性もあるため、各種工事は専門業者に依頼することになります。

DIYは開業資金を抑えられる反面、それ相応のリスクがあります。保健所の営業許可が下りず、パン屋を開業できないことも考えられるため、DIYを検討している人はその前提を踏まえつつ、事前準備に時間を割くことを留意しておきましょう。

パン屋の営業許可に関する情報が知りたい人は「パン屋を開業するときの営業許可を解説」を参考にしてみてください。

まとめ

自宅でパン屋を開業するときのポイントは「設備に関する条件」と「地域に関する条件」です。改装と新築のいずれの場合も満たすべき条件となるため、自宅での開業を考えている人はそれぞれの項目を確認することを検討してみましょう。

また、自宅をDIYするときのポイントは計画的に準備を進めることです。計画的に準備を進めなければ、保健所の営業許可が下りず、パン屋を開業できないことも考えられるため、DIYを検討している人は計画的に準備を進めてみてください。

なお、パン屋を開業するときは段階を踏みながら開業準備を進めることもひとつのポイントです。いくつかの工程に分けることにより、段階を踏みながら開業準備を進められるため、自宅での開業を考えている人はその点を留意しておきましょう。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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