キッチンカーを開業するまでの流れを解説 | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

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キッチンカーを開業するまでの流れを解説

キッチンカーを開業するときは、計画的に準備を進めることになります。「商品の決定」「キッチンカー車両の用意」「届出の提出」など、決めるべきことや揃えるべきものがさまざまあるため、計画的に準備を進めるためには各工程を整理する必要があります。

当記事では、キッチンカーを開業するまでの流れを解説します。開業までに準備することを工程ごとに分けて解説しているため、キッチンカーを開業したい人はそれぞれの工程を把握しつつ、開業に向けて準備することの全体像を押さえていきましょう。

まずは全体の流れを把握する

キッチンカーを開業するまでの工程は多岐にわたります。時間がかかる工程や費用がかかる工程もあるため、キッチンカーを開業したい人は各工程を把握しつつ、キッチンカーの開業における全体の流れを押さえておきましょう。

 【キッチンカーを開業するまでの流れ】

  1. 販売する商品を決める
  2. 事業計画書を作成する
  3. キッチンカーを入手する
  4. 設備を導入する
  5. 備品を用意する
  6. 手続きを進める

 工程が多岐にわたる関係上、今回紹介する流れの通りに進むとは限りません。各工程が前後することや並行することもあるため、キッチンカーを開業したい人はその前提を踏まえつつ、それぞれの工程を参考にしてみてください。

 ①販売する商品を決める

キッチンカーを開業するときの最初の工程は「販売する商品を決める」ことです。販売する商品を決めることにより、後工程での決めるべき事項の判断軸となるため、キッチンカーを開業するときはまず初めに販売する商品を決めていきましょう。

 【キッチンカーで販売する商品の例】

商品ジャンル 具体例
ランチ系メニュー
  • カレー
  • ハンバーグ
  • タコライス
軽食系メニュー
  • ケバブ
  • クレープ
  • たこ焼き
ドリンク系メニュー
  • コーヒー
  • 紅茶
  • スムージー

 たとえば、カレーとクレープでは調理工程や調理機器が異なります。販売するメニューによってキッチンカー車両の選び方や設備の揃え方が変わる可能性があるため、商品を先に決めることにより、キッチンカーに必要なものを選ぶときの判断軸となります。

 また、ハンバーグとスムージーでは顧客層や購買ニーズが異なる可能性があります。販売するメニューによって出店場所や出店時間帯の選定も変わってくるため、商品を先に決めることにより、キッチンカーの販売戦略を決めるときの判断軸となります。

 なお、販売したい商品がキッチンカーで提供できるかどうかも確認しましょう。扱う料理によっては保健所からの許可が下りない可能性もあるため、商品を決めるときはキッチンカーでの販売が可能かどうかも含めて決定しましょう。

商品を決めるときは看板商品を作る

販売する商品を決めるときは看板商品を作ってみましょう。キッチンカーの看板商品を作ることにより、顧客からの認知やお店の差別化が図りやすくなるため、商品を決めるときは看板商品を作ってみましょう。

【看板商品の一例】

  • 特製タレに一晩漬け込んだ唐揚げ
  • 新鮮な卵を使ったオムライス
  • 地元産のフルーツを使ったスムージー

 看板商品を作るときのポイントはお店の情熱やこだわりが伝わるメニューにすることです。看板商品はキッチンカーの印象を左右する傾向があるため、商品の特徴が伝わるメニューにすることにより、競合店との差別化を図れる可能性があります。

 看板商品を作るときのもうひとつのポイントは安定して調理できるメニューにすることです。看板商品は注文回数も多くなる傾向があるため、提供スピードや味の品質が安定しているメニューにすることにより、顧客満足度につながる可能性があります。

なお、すでに出店しているキッチンカーからメニューを参考にする方法もあります。すでに営業しているキッチンカーを調査することにより、看板商品づくりのヒントが見つかる可能性もあるため、看板商品を作るときは競合調査することも検討してみましょう。

②事業計画書を作成する

キッチンカーを開業するときの次の工程は「事業計画書を作成する」ことです。事業計画書を作成することにより、開業までに準備することが具体化されるため、販売する商品を決めたあとは事業計画書を作成してみましょう。

【事業計画書に記載する項目例】

項目 具体例
営業計画
  • 顧客層
  • 価格帯
  • 出店場所
仕入計画
  • 仕入先
  • 仕入価格
  • 契約内容
販売計画
  • 売上予測
  • 経費予測
  • 利益予測
資金計画
  • 設備資金
  • 運転資金
  • 資金調達額

事業計画書の項目として挙げられるのは「営業計画」です。「顧客層」「価格帯」「出店場所」などの決めるべき事項や準備する項目を整理することにより、キッチンカーを開業したあとの営業戦略を検証することができます。

また、事業計画書の項目として挙げられるのは「売上計画」です。「売上予測」「経費予測」「利益予測」などの数字予測を立てることにより、キッチンカーを開業したあとの資金繰りを検証することができます。

なお、事業計画書は開業準備を進めていくうちに再考する可能性もあります。当初の計画から変更になる項目も想定されるため、状況に応じて事業計画書を練り直すことも念頭に置いておきましょう。

開業資金が足りない場合は借入を検討する

開業資金が不足している場合は借入を検討することになります。事業計画書の作成により自己資金だけでは開業資金を賄えないと判断した場合は、借入により不足分を資金調達する方法が挙げられます。

日本政策金融公庫総合研究所の「2023年度新規開業実態調査」によると、全業種の開業における資金調達額は「金融機関等からの借入(平均調達額に占める割合は65.1%)」と「自己資金(平均調達額に占める割合は23.8%)」が大半を占めています。

キッチンカーの開業にかかる費用が520万円と仮定した場合、開業資金のうちの120万円から130万円は自己資金から工面する計算です。そして、残りの390万円から400万円は銀行や信用金庫などの金融機関から借り入れることを念頭に置くことになります。

なお、金融機関に借入を申し込むときは事業計画書の提出が求められます。金融機関ごとに事業計画書の指定フォーマットが用意されている場合もあるため、借入を申し込むときは金融機関の公式サイトを確認することを留意しておきましょう。

③キッチンカーを入手する

キッチンカーを開業するときの次の工程は「キッチンカーを入手する」ことです。キッチンカーは入手に時間がかかる可能性もあるため、入手方法ごとのキッチンカーの納車時期を確認しておきましょう。

【キッチンカーの入手方法】

入手方法 入手までの期間 入手金額
新たに製造を依頼する方法 1か月~3か月程度 200万円~500万円程度
中古車を購入する方法 1週間~1か月程度 50万円~300万円程度

キッチンカーを新たに製造してもらう方法の場合、入手までの期間は1か月から3か月程度が目安となります。キッチンカーは「軽トラック」「バン」などのベース車両を改造して製作するため、製造が完了したあとにキッチンカーが納車されます。

キッチンカーの中古車を購入する方法の場合、入手までの期間は1週間から1か月程度が目安となります。すでに改造が完了しているキッチンカーを購入するため、メンテナンスや書類上の購入手続きが完了したあとにキッチンカーが納車されます。

なお、キッチンカーを入手したあとは構造変更申請を行いましょう。構造変更申請は手続きに1か月程度かかる可能性もあるため、業者側での構造変更申請が行われていない場合は、早めに申請手続きを行うことも検討しましょう。

キッチンカーの車両に関する情報が知りたい人は「キッチンカーの開業における車両を入手する流れを解説」を参考にしてみてください。

キッチンカーを入手するときはベース車両の特徴を押さえておく

キッチンカーを入手するときはベース車両の特徴を押さえておきましょう。ベース車両によって特徴が異なるため、キッチンカーを入手するときはそれぞれの特徴を押さえつつ、ベース車両を選択するようにしましょう。

【ベース車両ごとの特徴】

車種 特徴
軽トラック
  • 立ったまま調理作業ができる
  • 出店場所の選択肢が多い傾向がある
  • 車体の大きさによっては搭載できない設備がある
バン
  • 外装の装飾がしやすい
  • 価格が抑えられる傾向にある
  • 車体の大きさによっては座って調理作業しなければならない
トレーラー
  • 車両とキッチンスペースを切り離せる
  • 顧客と目線の高さを合わせて接客できる
  • 出店場所が限られる傾向にある

ベース車両を選択するときのポイントは「調理作業ができるかどうかを想像する」ことです。販売メニューによって調理工程や調理設備が異なるため、自身の調理作業の導線が確保できるベース車両を選択することになります。

ベース車両を選択するときのもうひとつのポイントは「出店場所に適しているかどうかを想像する」ことです。出店場所によって来店者の規模や駐車スペースが異なるため、出店したい場所に対応できるベース車両を選択することになります。

なお、ベース車両を選択するときは完成後の外装も想像してみましょう。外装の印象は顧客の認知度や購買意欲を左右する可能性がありますが、ベース車両によって施せる外装デザインは異なるため、ベース車両を選択するときは完成後の外装イメージからも検討するようにしてみましょう。

④設備を揃える

キッチンカーを開業するときの次の工程は「設備を揃える」ことです。キッチンカーは食品を扱う関係上、食品衛生法が定める施設基準を満たしていることが求められるため、設備を揃えるときは施設基準を満たす設備かどうかを確認することになります。

【施設基準の例】

設備 概要
給水設備 調理工程に応じて40L80L200Lの給水設備を用意すること
作業場区画 調理場と運転席を完全に区画すること
作業場 天井・床・内壁は清掃しやすい構造や材質にすること
洗浄設備 流水式手洗設備を備えた2槽シンクにすること
排水設備 使用後の水を十分貯留できる汚水貯留装置を用意すること
冷蔵設備 温度計付きの冷蔵庫または冷凍庫
保管設備 衛生的に保管できること
廃棄物容器 蓋つきかつ耐水性で十分な容量があり、汚液及び汚臭の漏れのないもの

施設基準のひとつは「調理場と運転席を完全に区画すること」です。仕切りや壁などを使い、運転席と調理場を完全に区画することにより、作業場の衛生環境が保ちやすくなるため、施設基準のひとつに規定されています。

また、施設基準のひとつは「流水式手洗設備を備えた2槽シンクにすること」です。「レバー式」「足踏み式」など、流水式手洗設備を設置することにより、洗浄後の手指の再汚染が防止されるため、施設基準のひとつに規定されています。

なお、キッチンカーの設備は車両選びと並行しながら揃えます。キッチンカーの設備は車両に搭載することになるため、キッチンカー業者の担当者と施設基準を共有しながら設備を揃えるようにしましょう。

キッチンカーの設備に関する情報が知りたい人は「キッチンカーの開業に必要な設備の揃え方を解説」を参考にしてみてください。

販売する商品に応じた設備も導入する

キッチンカーの設備を揃えるときは、販売する商品に応じた設備も揃えます。販売する商品によって調理工程が異なるため、施設基準で定められている設備に加え、自身が販売する商品の調理に必要な設備を用意することになります。

【販売商品ごとに必要な設備の例】

商品名 設備
クレープ クレープ焼台
たこ焼き たこ焼き器
カレー ガスコンロ
唐揚げ フライヤー
うどん ゆで麺機
コーヒー エスプレッソマシン

たとえば、クレープを販売する場合はクレープ焼台を用意します。クレープに加え、ドリンクも販売する場合はドリンクサーバーの設置も検討することになるため、複数の商品を販売するときはそれぞれの設備の設置スペースも考慮しながら用意します。

また、唐揚げを販売する場合はフライヤーを用意します。フライヤーは「卓上型」「据置型」などの形状に加え、「ガス式」「電気式」などの熱源の種類があるため、設置スペースや製造能力などを考慮しながらフライヤーを用意します。

 なお、キッチンカーの設備を揃えるときは電源設備を用意することも検討してみましょう。出店場所によっては外部電源を確保できない場合も想定されるため、キッチンカーに電源設備も搭載しておくことを検討しておきましょう。

⑤備品を揃える

キッチンカーを開業するときの次の工程は「備品を揃える」ことです。備品を用途ごとに分類することにより、抜け漏れを防げる可能性があるため、備品を揃えるときは用途別の備品チェックリストを作成することを検討してみましょう。

【用途別の備品リストの例】

用途 備品名
調理 フライパン
調理 おたま
調理 ふきん
提供 レジ袋
提供 カトラリー
提供 釣り銭ケース
整備 ポリ袋
整備 ブルーシート
整備 たわし
宣伝 のぼり
宣伝 照明
宣伝 ショップカード

用途ごとの分類例として「調理に使用する備品」が挙げられます。「フライパン」「おたま」など、調理工程を思い浮かべながら使用する備品を羅列することにより、調理に使用する備品を抜け漏れなく揃えられる可能性があります。

用途ごとの分類例として「提供に使用する備品」が挙げられます。「レジ袋」「カトラリー」など、商品を提供する場面をシミュレートしながら提供に使用する備品を羅列することにより、提供に使用する備品を抜け漏れなく揃えられる可能性があります。

 なお、チェックリストを作成する場合は「個数」「品番」「単価」「備考」などの欄を設ける方法もあります。情報を整理しやすくなるため、キッチンカーの備品を揃えたい人はいくつかの欄を設けて、独自のチェックリストを作成することも考えてみましょう。

キッチンカーの備品に関する情報が知りたい人は「キッチンカーの開業における備品の揃え方のポイントを解説」を参考にしてみてください。

仕込み場所の備品も揃える可能性がある

備品を揃えるときは、仕込み場所の分も揃える可能性があることを留意しておきましょう。保健所の規定や車内スペースの関係上、キッチンカーで営業する場合は仕込み場所での下準備が必要となる可能性があるからです。

【仕込み場所での下準備が想定される例】

  • 調理工程が複数あるメニューを提供する場合
  • 調理に時間がかかるメニューを提供する場合

調理工程が複数あるメニューを提供する場合、仕込み場所での下準備が必要となる可能性があります。「カレー」「オムライス」など、調理工程が複数あるメニューの場合、保健所によっては仕込み場所での下準備が義務付けられる可能性があります。

また、キッチンカーの内部に調理スペースが確保できない場合、仕込み場所での下準備が必要となる可能性があります。調理スペースが足りず設備が設置できない場合、仕込み場所での下準備が必要となる可能性があります。

仕込み場所での下準備を行う場合は、仕込み場所で使用する備品を揃えることになります。保健所によって仕込みに関する規定が異なるため、仕込み場所での下準備が想定される場合は、保健所の担当者に確認することも検討してみましょう。

キッチンカーの仕込み場所に関する情報が知りたい人は「キッチンカーを開業するときに利用できる仕込み場所とは」を参考にしてみてください。

⑥手続きを進める

キッチンカーを開業するときの次の工程は「手続きを進める」ことです。キッチンカーの開業にはいくつかの手続きが必要ですが、項目ごとに分類することにより内容を把握しやすくなるため、まずはそれぞれの項目を確認してみましょう。

【キッチンカーの開業における手続きの例】

項目 具体例 参考記事
許可に関する手続き
  • 飲食店営業許可の申請手続き
  • 食品衛生責任者の資格取得手続き
開業に関する手続き
  • 開業届の提出
  • 露店等の開設届の提出
車両に関する手続き
  • 構造変更申請の手続き
  • 自賠責保険の手続き

許可に関する手続きは「営業許可の申請手続き」「食品衛生責任者の資格取得手続き」などが挙げられます。飲食店の営業許可の申請には食品衛生責任者の有資格者が必要になるため、食品衛生責任者の資格を取得していない場合は取得手続きから行うことになります。

開業に関する手続きは「開業届の提出」「露店等の開設届の提出」などが挙げられます。開業するときは税務に関する届出や消防に関する届出を提出する場合があるため、提出条件を確認しながら手続きを行うことになります。

なお、手続きを進めるときは完了までの日数に留意してみてください。時間や手間がかかる手続きもあるため、日数に留意しながら進めることにより、スケジュール通りに開業できる可能性があるため、手続きを進めるときは完了までの日数に留意しましょう。

任意保険の加入を検討する

キッチンカーを開業するときは任意保険への加入の有無を検討しておきましょう。キッチンカーは移動式の食品販売を行う営業方法である関係上、交通事故や食品事故を起こすおそれがあるため、キッチンカー営業に関わる任意保険の概要を押さえておきましょう。

【キッチンカー営業に関わる保険の例】

  • PL保険
  • 自動車保険
  • 施設所有者賠償責任保険

キッチンカー営業に関わる保険のひとつは「PL保険(生産物賠償責任保険)」です。PL保険は「食中毒」「火傷」など、提供した商品が要因となり顧客に損害を与えた場合の損害金を補償する保険となります。

キッチンカー営業に関わる保険のひとつは「自動車保険」です。自動車保険は運転中に起きた事故やトラブルにより「車」「物」「人」に損害が発生した場合の修理代や損害賠償金を補償する保険となります。

なお、キッチンカー施設が起因となる事故やトラブルは「施所有者賠償責任保険」により補償される可能性があります。いずれの保険も「補償内容」「契約期間」などの契約内容を確認し、任意保険への加入の有無を検討するようにしましょう。

開業後に役立つ準備も押さえておく

キッチンカーの開業までの流れを押さえた人は、開業後に役立つ準備も押さえてみてください。開業に必須な工程ではありませんが、開業後の経営に役立つ可能性があるため、開業の準備期間中に取り組むことを検討してみてください。

【開業後に役立つ準備の例】

  • プレオープンを実施する
  • 宣伝活動を行う

開業後に役立つ準備は「プレオープンを実施する」「宣伝活動を行う」ことです。開業に必須な工程ではないものの、開業の準備期間中に実施することにより、開業後の経営に役立つ可能性があるため、それぞれの項目を押さえておきましょう。

プレオープンを実施する

開業後に役立つ準備のひとつは「プレオープンを実施する」ことです。プレオープンを実施することにより、開業後の営業を予行練習できるため、開業準備の期間中にプレオープンを実施することを検討してみましょう。

【プレオープンでの確認事項の例】

項目 具体例
調理
  • 衛生面に問題はないか?
  • 提供時間はどれくらいか?
  • 仕入量は足りているか?
運営
  • 列ができたときの対応は?
  • お店のセッティングはスムーズか?
  • 会計はスムーズか?

プレオープンを実施する場合のポイントは「お店の課題を洗い出すこと」です。「提供に時間がかかった」「食材を切らしてしまった」など、想定していないトラブルが起きることにより、開業までに対策したい課題が見つかる可能性があります。

プレオープンを実施する場合のもうひとつのポイントは「お店の評価をしてもらうこと」です。「味の評価」「運営の評価」など、実際に顧客の意見をもらうことにより、気づかなかったキッチンカーの強みや改善点が見つかる可能性があります。

なお、プレオープンを実施する場合は概要を告知するようにしましょう。「知人のみ招待」「一般客も招待」「無料での提供」「半額での提供」など、プレオープンの概要を定めておくことにより、当日混乱のない案内ができるよう準備しておきましょう。

宣伝活動を行う

開業後に役立つ準備のひとつは「宣伝活動を行う」ことです。宣伝活動を行うことにより、開業後の営業に役立つ可能性があるため、開業準備の期間に宣伝活動を行うことを検討してみましょう。

【宣伝活動の例】

  • YouTubeを活用しキッチンカー製作の過程を公開する
  • SNSを活用しメニューを紹介する

開業前から宣伝活動を行うことにより、お店のファンを増やす効果が期待できます。「開業準備の過程を公開する」「メニューを紹介する」ことにより、お店を応援してくれる人が現れると、開業後の集客につながる可能性があります。

また、開業前から宣伝活動を行うことにより、出店依頼をしてもらえる効果が期待できます。自身のキッチンカー情報を公開しておくことにより、出店者を募集している人や企業が興味を持って出店依頼をしてくれる可能性があります。

なお、宣伝活動は継続して行う必要があります。すぐに宣伝活動の効果がでるとは限りませんが、継続して宣伝することにより開業後の営業に役立つ可能性があるため、開業前の準備期間中から取り組むことを検討してみましょう。

まとめ

キッチンカーを開業するまでの流れは「販売する商品を決める」「事業計画書を作成する」「キッチンカーを入手する」「設備を導入する」「備品を用意する」「手続きを進める」に分けられます。時間や費用がかかる工程もあるため、各工程の進捗管理はひとつのポイントになります。

キッチンカーを開業するまでの流れを押さえた人は、開業後に役立つ準備も押さえてみてください。開業に必須な工程ではありませんが、開業後の経営に役立つ可能性があるため、開業の準備期間中に取り組むことを検討してみましょう。

なお、実際にキッチンカーを開業する場合、今回紹介する流れの通りに進むとは限りません。工程が多岐にわたる関係上、各工程が前後することや並行することもあるため、キッチンカーを開業したい人はその前提を踏まえつつ、それぞれの工程を参考にしてみてください。

この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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