キッチンカーの開業資金はいくら?目安を算出する方法を解説 | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

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キッチンカーの開業資金はいくら?目安を算出する方法を解説

キッチンカーの開業資金はいくら必要か気になる人もいるでしょう。路上に店舗を構える飲食店と比較すると、キッチンカーは開業資金を抑えられる傾向があるものの、キッチンカーの開業資金額は条件や状況によって幅があります。

当記事では、キッチンカーの開業資金の目安を算出する方法を解説します。目安を算出する方法を確認することにより、自身の開業に必要な資金の目安が分かるため、キッチンカーを開業したい人は開業資金の目安を算出する方法を確認してみましょう。

まずはキッチンカーの開業資金の内訳を確認する

開業資金の目安を算出する場合、まずはキッチンカーの開業資金の内訳を確認しましょう。開業資金の内訳を確認することにより、キッチンカーに必要となる開業資金の全体像を把握することができます。

【開業資金の内訳】

  • 設備資金
  • 運転資金

キッチンカーの開業資金は「設備資金」「運転資金」に大別されます。キッチンカーを開業する場合、設備資金と運転資金はいくつかの項目に分類できるため、キッチンカーの開業資金の目安を知りたい人はそれぞれの項目を確認してみましょう。

設備資金

開業資金の内訳項目のひとつは「設備資金」です。キッチンカーの開業における設備資金はいくつかの項目に分類できるため、まずはキッチンカーの設備資金として挙げられる費用項目を確認してみましょう。

【キッチンカーの開業における設備資金の例】

項目 具体例
車両費 車両購入費、車両改造費など
キッチン設備費 インフラ設備、調理設備など
什器備品費 看板、調理用品など

キッチンカーの開業における設備資金として「車両費」が挙げられます。車両費は「車種」「状態」「大きさ」などの希望条件によって価格が変動する傾向があるため、設備資金の目安を算出するときは希望条件に合った車両の費用を確認することがポイントとなります。

また、キッチンカーの開業における設備資金として「什器備品費」が挙げられます。「看板」「食器」「調理用品」など、キッチンカーの営業に必要な道具類は什器備品費に含まれるため、設備資金の目安を算出するときは什器備品費も含めることがポイントとなります。

なお、キッチンカーはレンタルやリースする選択肢もあります。レンタルやリースする場合、設備資金が抑えられるため、開業にかかる初期費用を抑えたい人はキッチンカーをレンタルやリースする選択肢も検討しておきましょう。

運転資金

開業資金の内訳項目のひとつは「運転資金」です。キッチンカーの開業における運転資金はいくつかの項目に分類できるため、まずはキッチンカーの運転資金として挙げられる費用項目を確認してみましょう。

【キッチンカーの開業における運転資金の例】

項目 具体例
仕入費 食材代、ドリンク代など
消耗品費 包装材、調理用品など
人件費 給与、賞与など
水道光熱費 水道代、ガス代など
車両維持費 車両メンテナンス代、ガソリン代など
支払手数料 保険料、仲介手数料など
申請料 食品衛生責任者の申請料、営業許可の申請料など
その他経費 出店料、駐車場代など

キッチンカーの開業における運転資金として「仕入費」が挙げられます。仕入費は売上規模によって異なりますが、売上の30%程度を仕入費の目安とする考え方があるため、運転資金の目安を算出するときは売上目標から仕入費を算出することがポイントになります。

キッチンカーの開業における運転資金として「支払手数料」が挙げられます。「PL保険の保険料」「仲介業者への仲介手数料」など、毎月支払う手数料が想定される場合は、運転資金の目安を算出するときに支払手数料を含めることがポイントになります。

なお、運転資金は「1か月の費用×3か月~6か月分」を準備しておくことが目安となります。運転資金は開業後の経営状況によって変動するため、キッチンカーを開業したい人は各項目の3か月~6か月分を目安として運転資金を算出することも検討してみましょう。

次にキッチンカーの開業資金の事例を確認してみる

開業資金の内訳を確認した人は、次は開業資金の事例を確認してみてください。今回は実際にキッチンカーを開業した人の開業資金の事例を紹介するため、開業資金の目安を算出したい人は具体例として参考にしてみましょう。

【キッチンカーの開業事例】

項目 Aさんの開業事例(唐揚げ屋) Bさんの開業事例(スイーツ屋)
設備資金
  • 車両費340万円
  • 什器備品費50万円
  • HP作成費30万円
  • 看板デザイン費30万円

合計:450万円

  • 車両費210万円
  • 什器備品費50万円

 

 合計:260万円

運転資金
  • 仕入費70万円
  • 人件費20万円
  • 諸経費60万円

合計:150万円

  • 仕入費50万円
  • 消耗品費10万円
  • 諸経費40万円

合計:100万円

開業資金の総額 600万円 360万円

※当サイトを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)のお客様の事例を参考に作成

キッチンカーを開業したAさんの場合、開業資金の総額は600万円でした。Aさんは「HPと看板の作成費用」「アルバイトの雇用費用」を含めた関係上、設備資金450万円と運転資金150万円の資金計画を立てました。

また、キッチンカーを開業したBさんの場合、開業資金の総額は360万円でした。Bさんは「中古キッチンカーの購入費用」「商品を入れる容器代」を含めた関係上、設備資金260万円と運転資金100万円の資金計画を立てました。

なお、今回紹介したのはひとつの事例です。実際の開業資金は「キッチンカーの性能や車種」「目標売上」「従業員の有無」などの希望条件によるため、開業資金の目安を算出したい人はひとつの事例として参考にしてみてください。

最後はキッチンカーの資金計画を立てる

開業資金の事例を確認した人は、最後はキッチンカーの資金計画を立ててみてください。資金計画を立ててみることにより、開業資金の目安が具体化されるため、キッチンカーを開業したい人は資金計画を立ててみましょう。

【資金計画の例】

項目 金額
設備資金
  • 車両費300万円
  • キッチン設備費50万円
  • 什器備品費50万円

合計:400万円

運転資金
  • 仕入費50万円
  • 人件費10万円
  • 消耗品費5万円
  • 水道光熱費4万円
  • 車両維持費6万円
  • 支払手数料20万円
  • 申請料25,000
  • その他経費20万円

合計:120万円

開業資金総額 520万円

資金計画を立てるときのポイントは、費用項目を詳細に書き出すことです。「仕入費」「車両維持費」などの費用項目を詳細に書き出すことにより、実際の開業時に必要な資金とズレのない資金計画を立てられる可能性があります。

資金計画を立てるときのもうひとつのポイントは、予想外の出費を含めた計画を立てることです。算出した金額よりも数万円上乗せした資金計画を立てることにより、想定外の出費にも対応できる資金計画を立てられる可能性があります。

なお、資金計画の立て方を相談できる公的機関もあります。商工会議所や商工会では創業計画書の作成支援を行っているところもあるため、キッチンカーの資金計画を立てたい人は公的機関に相談することも検討してみましょう。

開業資金を工面するときは自己資金と借入の両面から考える

開業資金を工面するときは「自己資金」と「借り入れ」の両面から考えてみてください。開業資金を工面するときは自己資金と借り入れの両面から考えることがひとつのポイントになるため、キッチンカーを開業したい人はその前提を踏まえておきましょう。

日本政策金融公庫総合研究所の2023年度新規開業実態調査」によると、全業種の開業における資金調達額は「金融機関等からの借入(平均調達額に占める割合は65.1%)」と「自己資金(平均調達額に占める割合は23.8%)」が大半を占めています。

キッチンカーの開業にかかる費用が520万円と仮定した場合、開業資金のうちの120万円から130万円は自己資金から工面する計算です。そして、残りの390万円から400万円は銀行や信用金庫などの金融機関から借り入れることを念頭に置くことになります。

なお、開業予定地を管轄する自治体の中には、キッチンカーの開業を支援する補助金制度や助成金制度を設けている可能性があります。開業予定地を管轄する自治体次第ですが、キッチンカーの開業資金を工面するときは各自治体の公式サイトを確認することも検討してみましょう。

まとめ

開業資金の目安を算出する場合、まずはキッチンカーの開業資金の内訳を確認しましょう。キッチンカーの開業資金は「設備資金」「運転資金」に大別されるため、キッチンカーの開業資金の目安を知りたい人はそれぞれの項目を把握しておきましょう。

開業資金の内訳を確認した人は、次は開業資金の事例を確認してみてください。実際の開業資金は「キッチンカーの性能や車種」「従業員の有無」などの希望条件によって異なりますが、開業資金の目安を算出したい人はひとつの事例として参考にしてみてください。

開業資金の事例を確認した人は、最後はキッチンカーの資金計画を立ててみてください。資金計画を立ててみることにより、開業資金の目安が具体化されるため、キッチンカーを開業したい人は資金計画を立ててみましょう。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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