お弁当屋を開業した後の悩み!集客・資金繰り表・2回目の資金調達とは | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

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お弁当屋を開業した後の悩み!集客・資金繰り表・2回目の資金調達とは

何とかお弁当屋の開業にこぎつけた場合も、その後の悩みは尽きないかもしれません。オープン当初はオープニングキャンペーンで集客できたのに、気が付くと客足が途絶えてしまった。

さらに、資金繰りもうまくいかない。せっかく開いた店なのに、なんだか調子が悪い。そんな悩みは、誰もが一度は通る道ですので問題ありません。今回ご紹介する内容をまずは一通りチェックしてみてください。

開業まではむしろ簡単!店は続けるのが大変だ

どんな業種にしろ、開業までは人は勢いをつけて集中して作業に取り組めるものです。店の内装を決めるのは楽しいですし、メニューを決めるのも楽しい。

しかし、開業後に資金繰りなどで息詰まる方はよくいらっしゃいます。事業主にはおおっざぱに言うと2種類あり、金銭感覚がある方とない方。もっと言うと、資金繰りが得意な方と苦手な方です。

あなたが店舗のオーナーなのであれば、もう後には戻れません。お金も借りているでしょうし、最初に店舗の保証金も払っていますよね。考え方次第で逆転できます。以下に挙げる項目をただひたすらチェックしてみてください。

売上が伸びない⇒まずは原因を見つけよう

お弁当屋の悩みとして一番多いのがこちらのお悩み、売上が伸びないではないでしょうか。売上が伸びないのには必ず理由があります。まずは冷静になって原因を見つけることから始めましょう。

原因を見つける方法は、以下の通りです。

顧客アンケートをとる

どの業種でもやっている王道のマーケティング手法、アンケートです。お店に来てもらった方がお弁当を待っている際に「よろしければアンケートをお願いします」と来店時アンケートをお願いします。

お弁当を待っている間は手持ち無沙汰ですので、お客様もきっと協力してくれます。アンケート内容ですが、年代、性別、住んでいる地域、好きなお弁当のメニュー、嫌いなお弁当のメニュー、そしてあったら嬉しいお弁当メニューなど。できるだけお客様の負担にならないようにシンプルを心がけます。

アンケートは最低でも200枚は回収しましょう。多ければ多いほど正確な分析ができます。自分の店には何が足りないのか、どうすればこの先売上が伸びるのか、ヒントはアンケート用紙に書かれています。

近所の新しい店をチェック!リサーチをし直す

開業前に地域や競合リサーチを十分に行ってからお弁当屋をスタートしたあなた。しかし、開店後に半年が経過すると当初と状況が変わっているかもしれません。

あなたのお弁当屋の近所に別の飲食店は新たにできていませんか?

よく買いに来てくれた会社員は最近も買いに来てくれていますか?

お弁当屋に買いに来てくれるお客様も人間ですので、時間がたてば好みも変わるかもしれませんし、変わらないメニューに飽きたのかもしれません。

売上が伸びないのであれば、面倒ですがリサーチをし直して軌道修正しなくてはいけません。以下の項目を参考にしてみてください。

【チェックしたい近隣の飲食店のリサーチ項目】

・近所に新しいパン屋できていないか

・近所のスーパーの弁当メニューはどうなっているのか

・近所の飲食店のサービスはどうなのか(スタンプやキャンペーンなど)

次は、ネットで最近のお弁当業界の流行りや中食業界の状況を確認します。

【チェックしたいネット検索でのリサーチ項目】

・自分の店は他店と比べてどこが負けているのか

・他店に負けない強みを十分に引き出せているのか

・今人気のあるお弁当屋はどこが強みなのか

これらの項目をチェックして気になる記事や言葉はノートに書き留めましょう。そのノートに書かれていることが、きっと売上が落ちている原因です。

売上どころか、お客さんが来ない!

集客できない場合、まずその店の前に人通りがないのか、それとも人通りがあるのにも関わらずあなたのお弁当屋に入ってくれないのかのどちらなのか考えてみましょう。

人通りがないのであれば、広告に力を入れます。人通りがあるのであれば、看板やメニューや店構えを工夫して中に入って頂くことができます。

メニューを変えて看板でアピールする

まず店の前に人が通らない場合は、人を通らせるしかありません。今までは普通の唐揚げ弁当、ハンバーグ弁当などを出していたのであれば、高齢者向けのこだわり弁当や女性向けの野菜たっぷり弁当など、人通りに合わせてメニューをまずは変えてみましょう。そして、新メニュー追加!と看板やチラシで派手にアピールするのです。

メニューを変えるのは簡単ではありません。今までに使っていなかった食材であれば新しく仕入れ先を開拓しなくてはいけないでしょうし大変です。しかし、お弁当屋のお弁当メニューを魅力的なものにするのが一番の集客になります。

広告を強化する

人が入らないのであれば、待っていてはいけません。街のお弁当屋で最適な広告の種類は大まかに①折り込みチラシ、②街の新聞広告に掲載する、かの2種類です。

運動会やクリスマスやお正月など、大口の予約を取れそうな時期に合わせて、街の新聞の折り込みチラシでクーポンなどを入れると地域の認知度が上がります。

宅配をする

人材が足りるのであれば、地域や時間帯を制限して宅配サービスを導入することもできます。筆者の地域でも、近所の公民館まで出張弁当をしてくれるお弁当屋さんは重宝されています。

お弁当1つから宅配するのは大変です。例えば、「合計1,000円以上から宅配弁当を賜ります」などの文言を看板に追加すれば、反響は見込めるはずです。

資金繰りが上手くいかない

次はお金のお悩みです。経営者にとって資金繰りのウマい、ヘタは店を継続できるかどうかに関わる重要事項です。

お弁当屋の資金繰りですが、まずは売上がないと始まりません。お弁当屋の売上とは、一日に何個お弁当が売れるかという非常にシンプルなものです。

最近ではお弁当の価格格差も始まっていて、デパートのブランド弁当であれば2,000円でも売れますが、コンビニや街のお弁当の主力価格帯は400円台です。ここでは、月商100万円を目指すためにひと月何個のお弁当を売らなくてはいけないのか、計算してみましょう。

図をご覧ください。月商100万円を目指す場合、ひとつ400円のお弁当を月間で2,500個販売すればよいという計算になります。

一日100個の弁当が売れるとすると、この中からお弁当の原価(35~50%でメニューによる)、家賃10~15万円、水道光熱費、税金が年間10万円(地方税、住民税など)、パート代15万円ほど(ピーク時間帯のみで一日5時間を2名)を支払う計算をします。

月商100万円の場合、月の利益は25万円でれば合格点です。

資金繰りを上手くやるには、売上を継続的にたてること。売上が充分たっているのにいつもお金がないのは、広告費のかけすぎ、弁当への原価のかけすぎなどの原因があります。毎月の固定費の見直しをし、無駄な部分はカットしましょう。

また、資金繰りのお悩みでよく言われるのが事業税の仕組みがよく分からないという税金の相談です。地域でも事業者向けの税金無料相談などを実施しています。まずはお住いの地域で、どのようなことが分からないのか、質問をしてみましょう。

メニュー開発や宅配もやりたいけど、お金がない!

どうすれば弁当がたくさん売れるのか分かってはいるが、設備投資やメニュー開発の資金が不足している。こんな事業主の方は、是非2回目の資金調達にトライしてみましょう。

1回目の創業融資での返済をきちんとされているのであれば、2回目の融資は1回目よりもスムーズにできることでしょう。

また事業の成長が証明できれば、2回目の方が融資額も高くなる傾向にあります。

日本政策金融公庫|再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)

※上記URLをクリックすると、日本政策金融公庫公式ページにリンクします

日本政策金融公庫(元:国民生活金融公庫)は創業時の融資だけではなく、起業後の融資についても豊富なプラン(貸付金)を用意しています。

融資は事業成績が良い方だけのものではありません。今停滞期にいる事業主の相談にも積極的に乗っています。事業資金の融資(お金を貸すこと)により、事業を良い方向に進ませるお手伝いをしているのが、日本政策金融公庫です。

まとめ

お弁当屋は気軽に開店できるイメージがありますが、何年も継続して売上を維持するのは簡単ではありません。しかし、お弁当には必ずニーズはあります。人が「欲しい」と思えば、絶対に買うものです。

起業後が勝負のお弁当屋。もし資金調達でお困りであれば、是非日本政策金融公庫の再融資を検討してみてください。

この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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