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医療系で開業できる仕事には何がある?
医療系で開業する際には、小児科、耳鼻科、眼科などお医者さんの開業医が浮かぶ人もいますね。今回では、医師以外で開業できる医療系のお仕事について解説します。
歯医者さん/歯科医師
お医者さんの中でも、総合病院というよりは個人の開業医に診てもらう率が高いと言えるのは歯医者さんではないでしょうか?
歯科医師は歯科大学や大学の歯学部を卒業後、国家資格を取得し、その後1年以上の研修を受けることで歯科医師として働けるようになります。
歯科医院の開業資金目安
歯科医院の開業の場合、医療機器等の設備が必要となるため、数千万円以上の開業資金が必要になります。そのため、開業資金の資金調達方法を検討しておく必要があります。
歯科医院を開業する際に注意すべき点
歯科医師は、開業医として働く人が多いという特徴もあり、2010年のデータでは歯科医院の数は約7万件と言われています。
日本にあるコンビニエンスストアの数は約5万件と言われているため、コンビニよりも歯医者さんのほうが多いというデータもあるほどです。他の歯科医院との差別化を検討する必要があります。
調剤薬局・薬局/薬剤師
薬剤師は薬の調剤を行うための資格で、独立開業では調剤薬局など薬局の経営を行うことが出来ます。また、近年では調剤のみではなく、OTC(大衆薬)の取扱いも行うスタイルも増えています。
薬剤師が薬局を開業するメリット/デメリット
どんな仕事でもメリット・デメリットは存在しますが、薬剤師の独立開業にも同様にメリット・デメリットが存在します。
自分のやりたい形の薬局を経営し、定年などを気にせず仕事を続けていくことが出来るという特徴があります。
一方で、自身が経営者として薬局の経営を行う必要がありますので、収入の保証もありませんし、様々な責任を背負うことになります。
また、薬局の開業にはおよそ3,000万円~4,000万円の資金が必要となります。
フランチャイズでの開業も可能
調剤薬局をフランチャイズで開業する場合があります。
フランチャイズの場合、立地を選ぶ際のポイントや資金調達に関するアドバイスを貰うことが出来たり、薬剤師の採用などを手伝ってもらうことも出来ます。
また、フランチャイズ本部で医薬品をまとめて購入し、それぞれの薬局に卸してくれることがあるため、費用を抑えて医薬品を購入することが可能です。
ただし、フランチャイズの場合にはロイヤリティーを支払う必要があります。
コンビニや飲食チェーンと比較して、名前やブランド力という物があまり影響しないという点もデメリットと言えます。
助産院/助産師
助産師は看護師としての資格を取得した後、助産師教育機関で助産師としての勉強をした後に助産師国家資格を受けることが出来ます。分娩以外にも、妊産婦の指導やケアなどを行ないます。
助産院を開業する際の注意点
助産院を開業する際に、提携病院を確保することが求められます。
助産師は医師ではありませんので、医療行為を行う事はできません。そのため、医療行為が必要と判断した時に受け入れてくれる提携病院や嘱託医師を確保しておく必要があります。
この提携病院や嘱託医師の確保が難航することがあるため、独立開業を検討している場合には、まず、提携病院や嘱託医師を確保を図りましょう。
独立開業の前にしっかりと知識とスキルをつける
お医者さんも歯医者さんも薬剤師さんも知識とスキルが必要であることは同じですが、助産師さんの場合でも同様に、知識とスキルが必要です。
妊婦さん1人1人、出産までの状態は異なります。産婦人科などで色々な経験し、知識とスキルを身に付けてから、助産院の開業を検討してみてください。
また、開業すると経営者となるわけですから、経営に関する知識も身に着けておくようにしましょう。
整骨院・指圧・鍼灸院等/柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師は専門学校卒業後、国家資格を取得することでそれぞれの分野で働くことが出来るようになります。
柔道整復師
柔道整復師は、捻挫や脱臼、打撲などを整骨や整復など、医療行為とは異なる方法で身体を正常な状態に戻していく施術を行ないます。
柔道整復師は資格取得後、実務経験がない状態でも開業を行うことが出来ましたが、法改正により平成30年4月以降の開業では、施術管理者の要件が変更となり、最大3年間の実務経験と一定の研修が必要となりました。
整骨院や接骨院は柔道整復師の資格が必要
整骨院、接骨院は骨折や捻挫、打撲、脱臼などを外科的処置ではない形、つまり医療行為とは異なる方法で回復のための施術を行います。施術を行うことが出来る人は柔道整復師の資格を取得している人となります。場合によっては健康保険の適用を受けることもできます。
一方、整体院は身体の歪みを整える事が目的となっています。整体院で働く整体師は国家資格や民間資格があるわけではありません。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、特別な設備が必要ではありません。「マッサージ師」という資格は存在せず、国家資格として認められている資格は「あん摩マッサージ指圧師」なのです。
つまり、マッサージという名称を利用することができるのは、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得している人のみということになります。
あん摩マッサージ指圧師は一定の条件をクリアしていれば、健康保険の適用を受けることも可能です。
鍼灸師(はり師/きゅう師)
鍼灸師とははり師、きゅう師、両方の資格を取得している人の事を言います。
鍼やお灸を使用して自然治癒力を高めたり、健康な状態に回復させることを目的としています。はり師、きゅう師の資格の他にあん摩マッサージ指圧師の資格も取得し、複合的な施術を行っている場合もあります。
鍼灸師の開業資金の目安としては、約500万円~1,000万円程度となります。施術所を持たずに訪問施術等で行う場合には、物件取得費を抑えることが出来ます。
近年では、鍼灸師としての知識をもとに美容と結びつけた形の施術所を開業する場合があります。
看護師が唯一独立できる訪問看護ステーション
看護師は国家資格ですが、開業権がありません。しかし、訪問看護ステーションであれば、独立開業を行うことが出来ます。高齢者施設に入居することが出来ない人などには訪問看護などの在宅で受けられるサービスは年々需要が高まると言えます。
ただし、訪問看護ステーションの開業には一定の要件が定められています。要件を満たしていないと開業することは出来ませんので注意してください。
訪問看護ステーションの要件
動物のお医者さん/獣医師
獣医師もお医者さんであり国家資格なので、紹介します。
獣医師は獣医系の大学で6年間、獣医学の勉強を行ない、その後獣医師の国家資格を取得して獣医師として働けるようになります。獣医師も、すぐに独り立ちできる仕事ではありません。2~3年は研修期間となることが一般的なようです。
獣医師は個人で開業している傾向があるという特徴もあるため、独立開業するには、他との差別化が重要になります。
また、開業資金も3,000万円~4,000万円は必要となるようです。
独立開業の資金調達は!認定支援機関に相談しよう!!
独立開業を行うためには、ある程度の資金は必要となります。開業のために必要な資金と、当面の運転資金も用意しておく必要があります。
自身で貯めてきたお金のみで開業できるという場合には、問題ないかもしれませんが、事業を行う上で資金は余剰も含めて持っていて困ることはありません。
開業時の資金調達としては、民間の金融機関だけでなく、政府系金融機関である日本政策金融公庫もその一つです。
資金調達ノートでは、日本政策金融公庫から融資を受けるためのマニュアルを紹介しています。興味のある人は確認してみてください。
また、当サイトを運営している株式会社SoLabo(ソラボ)は認定支援機関です。融資の際に提出する書類作成のサポートや融資面談の事前準備など、経営者の方の融資サポートを行っておりますので、融資に関する疑問や不安のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
田原 広一(たはら こういち)
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
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