エステサロンの内装工事費用相場からみる物件選びとおしゃれなデザイン例 | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

内装/外装

エステサロンの内装工事費用相場からみる物件選びとおしゃれなデザイン例

エステサロンの内装工事費用相場から物件選びのコツ、自宅サロンのおしゃれなデザイン例についてご紹介します。 エステサロンの内装やインテリアは人気を左右する重要な要素です。居心地がよいエステサロンの空間づくりのこだわりがリラクゼーションにつながり、顧客満足度を高め、リピートにつながります。

当記事では、エステサロンの内装工事費用相場、そして物件選びとデザイン決めのコツをご紹介します。エステサロン勤務で独立開業される人、副業として自宅の一部を改装して始める人は、当記事を参考にエステサロンの内装や物件選びを検討してください。

目次
  1. エステサロンの内装工事の費用相場
    1. エステサロンの内装の坪単価
    2. エステサロンの内装工事の費用相場
    3. エステサロンに必要な内装工事の内訳
      1. 居抜き物件のエステサロンに必要な内装工事
      2. スケルトン物件のエステサロンに必要な内装工事
    4. エステサロンの内装制限
  2. エステサロンの内装工事費用をかけずに済ませる物件選びのコツ
    1. 「スケルトン物件」ではなく「居抜き物件」を探す
    2. 自宅でエステサロンを開業する
    3. 家賃を抑えた物件でエステサロンを開業する
      1. 立地の違いによる物件の特徴比較表
  3. エステサロンの工事費用を抑える内装デザイン決めのコツ
    1. 予算にあわせてエステサロンの内装デザインを決める
      1. エステサロンのコンセプトをラグジュアリーよりも自然派にする
      2. エステサロンのメニュー単価で予算を決めてデザインを選ぶ
    2. 不必要に高級な材質を使う内装デザインを選ばない
    3. 人手がいる工事や短納期の工事を含めない
  4. エステサロンのおしゃれな内装とデザイン例
    1. 10坪の小さなエステサロンのおしゃれな内装のポイント
      1. エントランス~中までのアプローチを工夫
      2. 鏡を置くと店内が広く見える
    2. 自宅エステサロンをおしゃれにするポイント
      1. 潔感ある玄関に生花やアロマでリラクゼーションムードを高める
      2. 空間を彩る壁紙や椅子の色や材質にこだわる
  5. まとめ

エステサロンの内装工事の費用相場

エステサロンの内装工事の費用相場として、エステサロンの内装の坪単価と必要な内装工事の内訳にを説明します。内装工事の坪単価とは、1坪(たたみ約2畳分/約3.3㎡)あたりの内装工事費のことです。エステサロンの内装費では坪単価という言葉がよく使われるので、坪単価を理解したうえで、エステサロンの内装工事費用相場をみていきましょう。

エステサロンの内装の坪単価

エステサロンの内装工事の坪単価は、施工範囲や物件の状態によっても変わりますが、比較的安い場合で1坪あたり10万円~20万円、高い場合で1坪あたり30万円~50万円です。 一般的に、物件が小さいほど必要な設備の工事を詰め込むため、坪単価はあがる傾向があります。そのため、エステサロンの面積が狭い場合と広い場合では、以下のように費用相場が変わります。

【エステサロン内装工事費用の計算例】

条件 計算式
50㎡の場合 50㎡×30万円=1,500万円
50㎡×50万円=2,500万円

たとえば、広さが50㎡の物件の場合、坪単価が30万円なのか50万円なのかで、内装工事費用は1,000万円も変わります。そのため、出来る限り坪単価が低い内装業者に依頼すれば、エステサロンの内装工事費を安く抑えられます。

エステサロンで内装工事を行う業者は、坪単価を目安に見積もりを作成します。エステサロンの物件がスケルトン物件なのか居抜きなのか、デザインコンセプトは高級で難易度が高いものなのか、といったポイントにより坪単価は変化します。エステサロンの内装工事費を調べる際は、坪単価が30万円~50万円の範囲に収まるのかを確認し、適切な内装業者に工事を依頼するようにしましょう。

エステサロンの内装工事の坪単価の相場には幅がある理由は、エステサロンの内装工事費を試算するにはケースバイケースで試算が困難だからです。 次の違いによってもエステサロンの店舗の内装工事費は変わってきます。

エステサロンの内装工事の費用相場

エステサロンの内装工事の費用相場として、居抜き物件または自宅10坪程度で100万円程度の内装工事費用を見込んでおきましょう。スケルトン物件にする場合や、20坪以上の物件とする場合は、200万円から500万円程度の内装工事費がかかります。

【エステサロンの内装工事費が変わるポイント】

項目 概要
エステサロンにする物件の種類 ゼロから内装を作る「スケルトン物件」なのか、既存の内装を流用できる「居抜き物件」なのかで内装工事費が変わる。 *自宅で開業なら居抜き物件に該当
エステサロンの内装デザインのコンセプト コンセプトによっては高級な建材の使用するため、内装工事費が変わる。
エステサロンの運営に必要な設備 特別な設備があると、施工難易度の高い工事があるため、内装工事費が変わる。

エステサロンの内装工事費用は10坪で100万円程度が相場ですが、物件の種類やデザインコンセプトによってはもっと高額になります。できだけ費用を抑えたい人は、物件の種類やデザインコンセプトを見直し、費用を抑えられるか検討してみましょう。

なお、エステサロンの内装工事費には、シャンデリア照明などのインテリアや施術をするベッドなどの必要な道具・備品の調達費用は含まれません。エステサロンの開業に内装費用ばかりかけられるものでもないため、計画を立てて進めましょう。 エステサロンの開業で資金面について知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

(参考)
エステサロンを開業するときに必要となる資格や準備を解説

エステサロン開業まもなくはお金が足りないため、エステ機器などの必要な道具をリース・レンタルすることもおすすめです。 エステサロン開業に必要な道具や調達方法について知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

(参考)
エステサロン開業に必要な道具は何?どこで購入すれば良い?

エステサロンに必要な内装工事の内訳

内装工事費といっても、実際はさまざまな工事をまとめた総称です。そのため、エステサロンの内装工事を検討する人は、内装工事の内訳はどのような内容になっているのか、把握しておくことが大切です。

エステサロンは原則、個室ビジネスで、個室をつくるには既存の部屋を区切るための室内壁の間仕切りやパーテーションの設置工事が必要です。その工事は床と天井にも影響します。また、インテリアを左右する造作工事・建具工事もエステサロンには必要です。

内装工事の内訳を把握していると、複数の業者から見積を取得する際、業者ごとの費用の特徴を把握できるようになります。内装工事業者と話をする際も内装工事の内容が理解できるようになるので、エステサロンの内装工事を検討する際は、内装工事の内訳にも注目するようにしましょう。

なお、工事項目ごとの費用目安は、物件の細かな条件やデザイン決めによっても変わります。エステサロンの内装工事を行う内装工事業者は複数いますが、費用はそれぞれの内装工事業者で異なるので、見積に納得できない場合は複数の業者から見積を取得してみてください。

居抜き物件のエステサロンに必要な内装工事

居抜き物件のエステサロンに必要な内装工事には、仮設・解体工事や軽量鉄骨・ボード工事などがあります。居抜き物件とは、既存の内装を流用できる物件のことで、スケルトン物件に比べ内装工事に種類が少なく、費用も安価になります。

居抜き物件のエステサロンに必要な内装工事
工事の名称 工事の概要
仮設・解体工事 作業のために必要な設備を設置し、不要な設備を解体する
軽量鉄骨・ボード工事 個室に区切る室内壁や、木製・金属製の重量のある室内ドアなどの設置に支柱として取り付ける
建具工事 個室に区切る室内壁や、木製・金属製の重量のある室内ドアなどを取り付ける
照明器具工事・照明下地工事 天井の照明に取り付ける(重量のある照明には照明下地工事が必要)
パーテーション工事 個室に区切るパーテーションを設置する
造作工事 エステサロンの受付カウンター、待合スペースを設置する・造作する
電気工事 電気設備の設置と配線をする、コンセントを増設する
クロス工事・塗装工事 壁・天井・ドア・間仕切り壁などにクロスを貼る・塗装する
サイン工事 店舗のロゴのようなサインのデザイン、サインの本体作成、取り付け工事が含まれる

スケルトン物件のエステサロンに必要な内装工事

スケルトン物件のエステサロンに必要な内装工事には、仮設・解体工事や軽量鉄骨・ボード工事などの他、給排水工事がありますがあります。スケルトン工事とは、前にその物件を使用していた人が壁や天井などを解体した状態の物件のことで、居抜き物件に比べ内装工事の種類が多く、費用は高めになります。

スケルトン物件のエステサロンに必要な内装工事
工事の名称 工事の概要
仮設工事 作業のために必要な設備を設置する
軽量鉄骨・ボード工事 個室に区切る室内壁や、木製・金属製の重量のある室内ドアなどの設置の下地の支柱などをつくる
建具工事 個室に区切る室内壁や、木製・金属製の重量のある室内ドアなどを取り付ける
照明器具工事・照明下地工事 天井の照明に取り付ける(重量のある照明には照明下地工事が必要)
パーテーション工事 個室に区切るパーテーションを設置する
造作工事 エステサロンの受付カウンター、待合スペースを設置する・造作する
電気工事 電気設備の設置と配線をする、コンセントを増設する
クロス工事・塗装工事 壁・天井・ドア・間仕切り壁などをクロスを貼る・塗装する
サイン工事 店舗のロゴのようなサインのデザイン費用、サインの本体作成費用、取り付け工事費が含まれる
給排水工事 水とお湯を供給し、排水する設備を取り付ける
給排水衛生設備工事 トイレ関連の水の供給・排水する設備を取り付ける
空調設備工事 空調設備の取り付けや配管をする

エステサロンの内装制限

内装制限とは、「建築基準法」で決められている内装のルールのことです。内装制限を守らないと法令違反とみなされることがありますが、一般的なエステサロンで内装制限がかかるケースはまれです。

【建築物の内装制限の概要】

  • 特殊建築物(*エステサロンは複合的な業態でない限り、該当しません)
  • 階数と延べ面積の縛り(1階以上、延べ面積500㎡を超える場合)が該当する建物
  • 政令で定める窓がない部屋
  • 調理室、浴室など火を使う部屋
  • 階数が11階以上の建物
  • 地下の部屋、地下街の建物

エステサロンのある建物が内装制限に該当することは稀ですが、内装工事をする際は、念のため確認しておきましょう。もし内装制限に当てはまる物件を選んでいる人は、「建築基準法の内装制限とは?店舗内装する時に覚えておきたい知識」で詳細を確認してみましょう。

エステサロンの内装工事費用をかけずに済ませる物件選びのコツ

エステサロンをオープンしても十分な収益が上がるかわからない状態では、内装工事費を存分にかけることに不安があります。内装工事費を最小限に抑えられる物件選びのコツを伝授します。

「スケルトン物件」ではなく「居抜き物件」を探す

エステサロン開業で内装工事費用を抑えたいのであれば「居抜き物件」での内装工事をおすすめします。もともとの店舗の内装や設備をそのまま残した「居抜き物件」では、もとからある内装を最大限生かして、最小限の居抜き工事を施します。そのため、解体工事が不要で、内装工事費を安く抑えられます。

費用面のメリットが大きい居抜き物件ですが、理想の物件になかなか巡りあえることがなく、不要な家具などの処分費用を負担するケースがあるデメリットもあります。 また、前オーナーが特別な仕様にしていたり、排水管が劣化していたりと諸事情があります。

エステサロンの内装工事費用を安く抑える場合は、出来る限り居抜き物件を探します。居抜き物件にはさまざまな諸事情がある場合もあるので、契約前には、必ず物件の年数だけでなく各設備のリフォーム状況も確認しましょう。

自宅でエステサロンを開業する

内装工事費用が高額でエステサロンの開業が難しいと悩む人は、自宅でエステサロンを開業することも視野に入れましょう。内装工事費を大きく左右するのは、天井や床の施工、壁や重い扉を支える鉄骨の設置費です。 自宅でエステサロンを開業すれば、大掛かりな工事が発生しないため、居抜き物件と同様、必要最小限の工事で済むためです。

自宅をエステサロンとして利用するなら、スケルトン物件で300万円は必要とされるエステサロンの内装工事費を、状態のよい居抜き物件の工事として半分以下の費用に抑えられます。 ただし、マンションなどの集合住宅の自宅の一室でエステサロンを開業する場合、まず利用規約に反しないかなどの確認が必要です。

戸建てであっても、自宅の一部を改装してのエステサロンで進めると、内装工事費用を抑えられる「居抜き物件」になります。自宅を改装してエステサロンを開業する場合は、都市計画法の観点で出店に制限がかかっていないか確認した上で内装工事を進めてください。

なお、東京都の場合は、店舗面積の延べ床面積が半分に満たない住居兼用であれば出店できます。

(参考)
用途地域による建築物の用途制限の概要|東京都都市整備局

家賃を抑えた物件でエステサロンを開業する

家賃を抑えた物件でエステサロンを開業すれば、内装工事も安く抑えられます。駅から近い物件は集客が見込めますが、やはり人通りの多い物件は家賃が高いもの。家賃を抑えた物件でエステサロンを開業するのも一つの手です。

立地の違いによる物件の特徴比較表

駅から近い物件の特徴 住宅街の中の物件の特徴
  • 家賃は比較的高め
  • 駅を利用する通りがかりの顧客が多い(駅を利用する顧客層に応じて、アプローチしたい顧客特性にあわせた物件選びが重要)
  • 看板やポスターなどの集客効果が高い
  • 家賃は比較的安め(物件によっては25坪などの広いテナントもある)
  • 駅に近い物件に比べると通りすがりの顧客は少なめ
  • チラシやweb広告をメインに集客する(看板やポスターは案内目的での設置にとどまる)

たとえば、東京の江戸川区にある船堀駅で、駅から徒歩2分の10坪物件の月の家賃は17万円なのに対し、徒歩23分は倍の20坪の物件でも12万円でした(執筆2021年11月時点、独自に物件比較サイト上で確認)。

どこの物件を選ぶかで、エステサロンのメニュー展開も変わります。駅から近いエステサロンは駅の利用者の隙間時間を狙って短時間リフレクソロジーメニューで回転率を上げやすいですが、住宅街の一角なら優雅に時間と使いたい方向けに60分~120分の長時間メニューで単価を上げやすいものです。

エステサロンを開業したいけれど、内装工事費や家賃などの費用を懸念している人は、駅から遠く家賃が安い物件を選ぶことも一つの方法です。その際は、ホームページやSNSなどでネット集客に力を入れて、新規顧客とリピーターを増やす工夫をしていきましょう。

エステサロンの工事費用を抑える内装デザイン決めのコツ

エステサロンの内装工事費用は、デザインによっても変化します。内装工事費用を抑える内装デザイン決めのコツを意識して、店舗内装の計画を立てましょう。

【エステサロンの工事費用を抑える内装デザイン決めのコツ】

  • 予算にあわせてエステサロンの内装デザインを決める
  • 不必要に高級な材質を使う内装デザインを選ばない
  • 人手がいる作業量の大きな内装工事を含めない

予算にあわせてエステサロンの内装デザインを決める

まずは先に「予算とやりたい内装イメージ」を決めてから「この予算でこのイメージの内装工事は可能ですか?」と内装業者に問い合わせましょう。 予算に合わない場合、エステサロンの内装イメージを決めて内装工事費の見積もりを業者に依頼しても、何度もデザインの調整・手直しすることになるからです。

エステサロンのコンセプトをラグジュアリーよりも自然派にする

エステサロンの内装工事費を抑えるなら、コンセプトをラグジュアリーよりも自然派にするのがおすすめです。

内装工事費が高くなるコンセプトと施工例 内装工事費を抑えるコンセプトと施工例
高級建材を使うことが多く、施工難易度の高い工事が含まれやすい「ラグジュアリー高級路線」 ナチュラルやオーガニックを売りにした「自然派カジュアル路線」
  • ゴールド×白の壁材・床材を使う
  • 豪華なシャンデリアや明るい照明と木材を多用する
  • スケルトンの無機質感とガラスや木材を組みあわせる など
  • オーガニック素材のオイルやフレーバーを使った流木をオブジェにする
  • 壁や床に木材をイメージしたビニールクロスを使用する
  • 内装の一部を手作りDIYする など

エステサロンのメニュー単価で予算を決めてデザインを選ぶ

エステサロンのメニュー単価で予算を決め、デザインを選ぶのもおすすめです。 ある程度美容にお金をかける顧客をターゲットにするなら、エステサロンのメニュー単価と内装も相応にラグジュアリーにするべきでしょう。ライトな顧客を狙うエステサロンであれば、メニュー単価と内装は親しまれることを目指しましょう。

高級路線のエステサロンの特徴 地元密着のエステサロンの特徴
  • タイルなど凝った壁の装飾、おしゃれなシャンデリアや間接照明
  • 開放感(ベッド周りをゆったりさせた設計で天井高は3m以上)
  • 親しみやすい手書きPOPや看板
  • 子供連れを想定した施設(絵本ラックやプレイスペース)

不必要に高級な材質を使う内装デザインを選ばない

エステサロンの内装工事費を抑えたいなら、不必要に高級素材を使う内装デザインを避けることです。 例えば、ガラスは最も高額な材質のひとつです。内装にガラスを使うと高級感が出る一方、狭いサロンには施工難易度があがり、ガラスを効果的に使うなら広さがある物件が必要です。

エステサロンの内装でよく使う高級な材質 エステサロンの内装でよく使う安い材質
  • ガラス
  • 木材
  • 金属(扉など)
  • タイル
  • 耐水性・防臭性などの高機能なクロス
  • 和紙を使ったクロス
  • 珪藻土や漆喰の塗り壁 など
  • ビニールクロス
  • ビニールタイル
  • 印象的な布で壁を飾るためのファブリック

なお、高級な建材でも、長期的に見れば安いという考え方もあります。たとえば、張替えが必要のない塗り壁は劣化リスクが低く、調湿効果や防臭効果は半永久的です。移転する可能性が低く、長期にエステサロンを運営できる目処がある店舗なら、高級な建材を使っても元は取れるでしょう。

人手がいる工事や短納期の工事を含めない

人手がいる内装工事を含めないようにすると、エステサロンの内装工事費が抑えられます。 内装工事は内装業者が手配して人材を配置し、期間内に施工をします。期間内に終えるために、人手を増やすこともあります。人手のいる作業の量が少ないほど、期間が長めに設定されているほど、内装工事費用は抑えられます。

エステサロンは個室が前提のビジネスなので、個室を作る「軽量鉄骨とボード工事」の工事量が多く、内装工事費の大半を占めます。 軽量鉄骨・ボード工事を節約するなら、天井にカーテンレールを設置し、カーテンで個室スペースを区切ることもできます。ただし、選んだコンセプトが高級路線の場合、ちぐはぐな雰囲気になるので注意しましょう。

エステサロンのおしゃれな内装とデザイン例

エステサロンの運営費を最小限に抑えたい方は、自宅を改装してエステサロンにすることもできます。 小スペースでもしっかりと非日常感がある「おしゃれ」な内装とデザイン例を、ご紹介します。

10坪の小さなエステサロンのおしゃれな内装のポイント

小さなエステサロンのおしゃれな内装のポイントを見ていきましょう。 1での運営を前提に自宅の一部を改装した5坪の小さなエステサロンに、執筆者は実際に行ったことがありますし、小スペースでも、十分おしゃれな内装・デザインは可能です。

ただし、施術をお客様に行うのに法令で定められた作業室の面積は「13㎡」以上です。10坪は約33㎡なので法的に問題はなく、設置するには施術ベッドなら2台・施術チェアなら2〜3台が設置の限界でしょう。

(参考)
美容所の開設に関する基準等について|東京都福祉保健局

エントランス~中までのアプローチを工夫

初めて訪れるお客様にとって、最初の印象はエントランス(玄関)周りで決まります。おしゃれなエステサロンでは、エントランスに間接照明が使い、お店の看板やロゴに照明をあて、浮かび上がらせる工夫をしています。 また、あえて店の看板は出さずに入口のドアに直接、金の英語筆記体等で店名を入れているエステサロンもあります。

エントランスにはあまりごちゃごちゃモノを置かず、ドアの前に観葉植物を置く程度にとどめ、できるだけシンプルにする方が清潔感につながります。 エントランスから店内までのアプローチの動線のスペースが確保できるなら、次のようにおしゃれな空間を演出しましょう。

【エステサロンのエントランス周りの工夫ポイント】

  • 外国の風景写真を額に入れて展示する
  • ハイセンスでポイントとなるシングルソファを設置する
  • ローテーブルにランプシェードを置く

鏡を置くと店内が広く見える

エステサロンに限らず、大きな鏡があると店内が実際よりも広く感じます。狭くなりがちなエステサロンの更衣室やトイレの中などに鏡が設置すると高級なイメージを出せます。 たとえば、赤い壁にアンティーク風のシルバーの丸い大きな鏡を飾ると、ニューヨークのブルックリン風なテイストになります。カジュアルなコンセプトのエステサロンならナチュラルな色味の木製フレームの鏡もよいでしょう。

自宅エステサロンをおしゃれにするポイント

自宅エステサロンのエントランスは、あなたが打ち出すエステサロンの雰囲気にできるだけ近いことが理想です。

繰り返しとなりますが、エステサロンの内装デザインでエントランスはエステサロンの第一印象を決める重要なものです。 ラグジュアリーなエステサロンを目指しても、エントランスがちぐはぐで安っぽい印象だと、顧客の気持ちをつかまない状態で施術をはじめることになり、最終的に顧客満足度にも影響するでしょう。

ラグジュアリー路線の自宅エステサロンの玄関内装の例 ナチュラル路線の自宅エステサロンの玄関内装の例
  • 室内扉のノブが金メッキ
  • 壁の間接照明にアンティーク風の街灯ランプ
  • 金属製の案内板(サイン)
  • ガーデンをイメージさせる鉢植え
  • 木製の案内板(サイン)

潔感ある玄関に生花やアロマでリラクゼーションムードを高める

エステサロンはユーザーが美しさや癒しを求めて訪れる場。シンプルで清潔感のある、ワンポイントになるインテリアグッズを置いてみましょう。 生花は季節感を演出でき、おすすめです。また、生活感が出ないよう、ものを置きすぎないことが鉄則です。

また、最近ではおしゃれな加湿器も安価に販売されています。秋冬にはお客様の喉をいたわることもできるため、ホワイトやブラックなどの目立たないカラーのラウンド型の加湿器を玄関に置くのもよいでしょう。

空間を彩る壁紙や椅子の色や材質にこだわる

壁紙の色や材質も、居心地の良いサロンをつくる要素のひとつです。高級感を演出できるベージュ系壁紙が一般的ですが、エステサロンが目指す雰囲気にあわせて選びましょう。

高級路線であれば、シックで落ち着いた紺色、グレー、茶色を選び、カジュアルな元気路線なら、パステルイエロー、パステルピンクなど明るくポップな色を選ぶのもおすすめです。

まとめ

エステサロンの内装工事費用相場から物件選びのコツ、自宅サロンのおしゃれなデザイン例についてご紹介しました。 エステサロンの内装工事の費用相場は、施工範囲や物件の状態によっても変わります。

比較的安いケースで1坪あたり10~20万円、高いケースで1坪あたり30~50万円が一般的ですが、エステサロンにする物件の種類や内装デザインのコンセプト、エステサロンの運営に必要な設備によっても必要な内装工事は変わるので、見積もりをお願いした方が確実です。 見積もりの際は複数の内装業者に相見積もりし、信頼と実績のあるところを選びましょう。

この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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