内装/外装
店舗デザインの費用の仕組みや依頼の仕方を知っておこう!
店舗物件が決まると、いよいよ店舗デザインです。 店舗デザインとは、店舗の設計・施工作業のことで、開業準備で一番お金がかかる工程です。 店舗デザインを依頼する前に、費用の仕組みや相場、依頼する際のポイントをおさえておきましょう!
店舗デザインの流れ
まずは、店舗デザインの流れを簡単に説明します。 設計→施工→竣工
設計
設計は、設計会社のデザイナーと一緒進めていきます。 設計作業では施主のイメージやコンセプトや予算をヒアリング・物件視察・ラフプランを作成し、プレゼンテーション・施工会社へ依頼・委託をします。 施主のお店のデザインが決まる一番重要な部分です。
施工
デザイナーが作成した図面をもとに工事の見積もりや工事のスケジュールを決めます。 施主とデザイナーの確認を終えたら、工事開始
竣工
工事を終えて、再度施主とデザイナーで確認して終了 場合によっては、追加工事(再び工事をし直す)を行います。
店舗デザインの内訳と算出方法
店舗デザインでかかる費用は、以下の2点です。
- デザイン設計の図面などの デザイン設計料
- 造作工事費や設備工事費などの施工費
店舗デザインでかかる相場は、店舗業態や業種、広さにより様々です。
デザイン設計料
デザインや設計を依頼した際に設計会社に支払うのがデザイン設計料です。 依頼するデザイン会社の規模や実績などによって異なりますが、主に2つのパターンで費用を算出することが出来ます。
パターン1:総施工費からデザイン設計料を算出する塗装や内装工事などの造作工事費やガスや電気、空調工事などの設備工事費の総施工費の中からデザイン設計料が支払われるというパターンです。 総施工費からデザイン設計料を出す場合は、店舗の大きさや広さに関わらず、総施工費の中から10~15%がデザイン設計料に充てられるのが一般的です。 この方法で費用を算出する場合、デザインが完成しないと施工費がどのくらいかかるのか、算出できないので、あらかじめ大まかな工事費用を把握し施主と設計デザイン会社の間でデザイン設計を決めておくことをおすすめします。 |
パターン2:店舗物件の坪数からデザイン設計料を算出する店舗物件の坪数からデザイン設計料を出す場合、店舗の坪数と依頼しているデザイン会社が決めた設計坪単価から設計デザイン料を算出します. 店舗物件が広ければ広いほど、デザイン設計料は高くなります。 |
施工費
施工費は、『外装工事』+『内装工事』に分けることが出来ます。 建貝・ガラス・塗装・内装工事などの造作工事費と電気・水道・防災・空調工事などの設備工事でかかった費用のことを施工費と言います。 施工費は、店舗の業態や業種や、物件の状態(スケルトン物件や居抜き物件)によって料金が大きく異なります。 特に設備工事費は、スケルトン物件と居抜き物件では下記の図のように大きく変わります。
店舗デザインを依頼する前の事前準備
店舗デザインの費用の仕組みを理解したら、依頼する前にいくつかの項目を確認しておきましょう。
物件情報の把握
賃料はいつから発生するのか、空家賃が発生するのか・支払う期間はどれくらいの把握しておきましょう。 また、借りた物件が居抜き物件(以前のお店の内装や什器等がそのままの状態)であるのか、スケルトン物件(全く手が施されていなく、むき出しの配管やコンクリートの床や壁の状態)であるのかの確認も忘れずにしましょう。 居抜き物件の場合、『造作譲渡料』を支払えば内装はほぼ手を掛けなくて良いので、比較的早い段階で開店することが出来るのですが、スケルトン物件の場合設備などが全く施されていなく、大掛かりな工事が必要になるため、費用は居抜き物件の3~5倍かかり、開店するまでの工事期間も数か月にわたります。 このように物件詳細の把握しておくことで、店舗デザインでかける予算や依頼後の設計・施工のスケジュールがスムーズに組めるようになります。
予算は高めに設定
予算は前もって設定しておきましょう。予算設定をする際には自分が設定している金額よりも少し多めの金額にすると良いでしょう。 予算を出来るだけ安く抑えたいと思うところではあると思うのですが、はじめから金額の設定を低くしてしまうと、デザイナーもその予算内のデザイン提案になるので、範囲が狭まってしまいます。 ですので、自分の中で上限を決め、その範囲内で複数の提案を出してもらうと良いでしょう。
内装・外装のイメージをリストにまとめてみる
お店のコンセプトはどのようなものなのか、店内のイメージに合いそうなインテリアや家具はどのようなものなのかなどを具体的にリスト化してみましょう。 また、自分のお店のイメージに近い写真やイラストなどを雑誌やカタログ、インターネットから探しておきましょう。 もしその中で、費用面で心配なものがあれば、別でリストを作成にして相談してみましょう。
店舗デザイン会社を探す方法と選ぶポイント
店舗デザインの依頼は、設計デザイン会社にするのですが、設計デザイン会社といっても様々あるので迷ってしまうかと思います。 そこで、店舗デザイン会社を選ぶ3つの方法と選ぶ際のポイントについて紹介します。
店舗デザイン会社を探す方法3つ
方法①:知人からの紹介
店舗デザイン会社を利用した経験がある知人から店舗デザイン会社を紹介してもらう手段です。知人からの紹介なので、安心して頼むことが出来ますし、どのような店舗デザイン会社なのかを事前に聞くことが出来ます。 また、知人からの紹介ということで、店舗デザインの費用を安くしてくれるケースもあります。しかし、性格の愛称が良くなかったり、好みのデザインではなかった場合、断りにくくなってしまいますのでも注意です。
方法②:自力で探す
デザイン会社の多くは、自社サイトを持っているのでインターネットから探し、選定するという手段があります。 自分のペースでじっくり考えながら自分に合ったデザイン会社を選べられますが、情報収集に時間がかかるのでオープンまで時間がない場合は気を付けなければなりません。
方法③:マッチングサイトを利用する
店舗デザイン会社専用のマッチングサイトから自分のニーズに合った会社を選定するという手段もあります。 マッチングサイトには、多くの店舗デザイン会社の情報や事例が集結しているので、自分のニーズに合った会社を効率よく探すことが出来ます。 しかし、マッチングサイトは情報量がとても多く混乱してしまう可能性もあるので注意です。 ―おすすめマッチングサイト オフィスデザイン・店舗デザイン一括.jp (https://www.ikkatsu.jp/officedesign/) 店舗デザイン.COM(https://www.tenpodesign.com/) SHELFY(https://shelfy.jp/) いずれにせよ、はじめから店舗デザイン会社をいつに絞る必要はないので2~5社を選び、その中から一番合った設計会社を選びましょう。
店舗デザイン会社を選ぶ時のポイント
先ほど店舗デザイン会社を探す方法を紹介しましたが、店舗デザイン会社を選ぶ時どのようなことを意識しながら探せばいいのでしょうか? 以下のポイント3つを意識してみましょう!
経験・実績があるのか
同じ業種や業態のお店の店舗デザインを扱った実績のある店舗デザイン会社であるのかの確認をしましょう。 実績の豊富な店舗デザイン会社に依頼すれば、経験もノウハウがあるので安心して任せられます。
デザインテイストがあっているのか
施主の考えるお店の雰囲気やイメージと店舗デザイン会社のデザイン雰囲気は合っているのか確認をしましょう。 派手なデザインが得意な人、モダンなデザインが得意な人などデザイナーによって得意としているデザインは異なります。 過去の事例から各店舗デザイン会社の特徴を理解しておきましょう。
どれだけ要望を聞き入れてくれるデザイナーであるか
デザイナーが施主の希望や要望を積極的に取り入れてくれるのかどうかというところは、とても重要です。 自分のデザインに自信があるからと施主の要望に耳を傾けないデザイナーも中にはいます。 『私はデザイナーに設計の全てを任せたい!』というのであれば話は別ですが、自分のお店のイメージやビジョンがあるのであれば、施主の希望や要望を取り入れながら、色々な提案をしてくれるようなデザイナーを選びましょう!
まとめ
店舗デザインは、お店の雰囲気を決める重要な工程です。 依頼先を選ぶ手段はいくらでもありますが、その中できちんと見極めて、あなたのお店が完成した時に『頼んで良かった』と思えることが一番重要です。 そのためにも、費用の仕組みや算出の仕方、事前の準備や把握することは大切なので、覚えておいてください。
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この記事の監修者
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
田原 広一(たはら こういち)
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
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