飲食店の開業における物件探しのコツを解説 | 開業支援の相談なら「開業支援ガイド」

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飲食店の開業における物件探しのコツを解説

飲食店を開業したい人の中には、物件を探している人もいますよね。その際、物件を探すときのコツが知りたい人もいるでしょう。

当記事では、飲食店の開業における物件探しのコツを解説します。コツを押さえた後の流れも解説するため、飲食店の開業場所として物件を探している人は参考にしてみてください。

まずは物件を探すときのコツを押さえておく

物件を探すときのコツを押さえておかなければ、飲食店を開業できる物件を見つけたとしても良し悪しを判断できません。飲食店を開業する目的として物件を探している人は、まずは物件を探すときのコツを押さえておきましょう。

【物件を探すときのコツ】

  • 物件の種類の把握
  • 立地の特徴の把握

物件を探すときのコツは「物件の種類」と「立地の特徴」のそれぞれの把握です。これらの項目を把握せずに物件を選んでしまえば、開業後の集客が思うように進まなくなるおそれもあるため、飲食店を開業する目的として物件を探している人はそれぞれの項目を確認しておきましょう。

物件の種類

物件を探すときのコツのひとつは「物件の種類の把握」です。物件は2種類に分けられ、それぞれ状態が異なるため、飲食店を開業する目的として物件を探している人は物件の種類を把握しておきましょう。

【物件の種類ごとの特徴】

種類 物件の状態 メリットとデメリット
居抜き物件 内装や設備が残っている状態 <メリット>

・工期や費用を抑えられる

・スケルトン物件よりも物件数が多い

<デメリット>

・設備面の整備が必要になる

・レイアウトやデザインを変更しにくい

スケルトン物件 建物が構造躯体だけの状態 <メリット>

・設備の管理がしやすい

・レイアウトやデザインを自由にできる

<デメリット>

・工期や費用がかさむ

・退去時に原状回復が必要になる

「居抜き物件」とは、以前の借主が使用していた内装や設備が残ったままテナント募集されている状態の物件です。居抜き物件は造作譲渡とも言われ、内装や設備をそのまま使用できる状態となるため、内外装にかかる工期や費用を抑えられる傾向があります。

「スケルトン物件」とは、建物が構造駆体だけの状態の物件です。スケルトン物件は設備や備品が取り除かれ、コンクリートが打ちっぱなしの状態となるため、レイアウトやデザインなどの店舗の内装を自由にできる傾向があります。

いずれの物件もメリットとデメリットが存在するため、物件の種類を決めるときは希望する条件と物件の状態を照らし合わせながら決めることがポイントです。飲食店を開業したい人は物件を選ぶときの判断材料として物件の種類を押さえておきましょう。

立地の特徴

物件を探すときのコツのひとつは「立地の特徴の把握」です。立地は3種類に分けられ、それぞれ特徴が異なるため、飲食店を開業する目的として物件を探している人は立地の特徴を把握しておきましょう。

【立地の種類ごとの特徴】

立地の種類 特徴 メリットとデメリット
オフィス立地 ・オフィスビルが立ち並ぶ <メリット>

・平日の安定的な需要が見込める

・固定客をつかみやすい

<デメリット>

・土日祝日の集客が難しい

・賃料が高い傾向にある

商業立地

 

・商業施設が集まる <メリット>

・曜日や時間を問わず人通りが多い

・販促の費用対効果が高い傾向にある

<デメリット>

・他店との競争が激しい

・賃料が高い傾向にある

住宅立地 ・住宅が密集している <メリット>

・競合となる店舗が少ない

・リピーターを獲得しやすい

<デメリット>

・顧客が周辺住民に限られる

・販促の費用対効果が低い傾向にある

たとえば、商業施設が集まる「商業立地」では、曜日や時間を問わず人通りが多く、販促の費用対効果が高い傾向があります。その反面、商業立地は他店との競争が激しく、賃料が高い傾向があります。

また、住宅が密集している「住宅立地」では、競合となる店舗が少なく、リピーターを獲得しやすい傾向があります。その反面、住宅立地は顧客が周辺住民に限られ、販促の費用対効果が低い傾向があります。

いずれの立地もメリットとデメリットが存在するため、立地を決めるときは希望する条件と立地の特徴を照らし合わせながら決めることがポイントです。飲食店を開業したい人は物件を選ぶときの判断材料として立地の特徴を押さえておきましょう。

コツを押さえた人は物件の希望条件を考えてみる

物件探しのコツとして「物件の種類」と「立地の特徴」を押さえた人は、その次の工程として物件の希望条件を考えてみてください。希望条件を考えなければ、物件を探したとしても選択の基準がわからず、良さそうな物件を見つけたとしても判断に迷う可能性があるからです。

【物件の希望条件の例】

項目 希望条件
物件 内装や設備が残る居抜き物件
立地 住宅が密集している住宅立地
坪数 20坪程度
賃料 25万円程度
その他 駅徒歩15分以内にある物件/1階の物件

たとえば、費用を抑えたい人には、内装や設備が残る居抜き物件が選択肢として挙げられます。スケルトン物件と比較した場合、レイアウトやデザインの自由度が劣る場合もありますが、内装や設備が残っている状態となるため、費用を抑えられる可能性があります。

また、お客さんとのコミュニケーションを重視したい人には、住宅が密集している住宅立地が選択肢として挙げられます。商業立地と比較した場合、人通りは少ないかもしれませんが、顧客が周辺住民に限られ、お客さんとの距離が近く感じられる可能性があります。

その他には、坪数や賃料に加え、最寄り駅や物件の階層なども考慮する必要があります。希望する条件が増えれば増えるほど、物件の取得費用がかさむことも考えられますが、まずは希望する条件を書き出してみるところから始めてみましょう。

開業予定地の賃料相場は事前に確認しておく

物件の賃料相場は同一エリア内だったとしても異なる場合があります。賃料は物件の希望条件を決めるひとつの要素となるため、飲食店を開業する目的として物件の希望条件を考えるときは開業予定地の賃料相場を事前に確認しておきましょう。

【山手線沿線にある賃料の例】

項目 最寄り駅 所在地 賃料/坪単価
物件A  池袋駅 豊島区池袋2 50万円/36,258円
物件B 五反田駅 品川区西五反田2 38万円/22,579円
物件C 中野駅 中野区中野3 48.18万円/28,458円
物件D 御茶ノ水駅 千代田区神田駿河台 33万円/18,182円

※「居抜き物件」「階数1階」「駅徒歩10分以内」「上限20坪」の条件をもとに調査

たとえば、「池袋駅が最寄りの物件A」と「五反田駅が最寄りの物件B」を比較したところ、賃料の差は12万円ほどでした。いずれも山手線沿線の駅徒歩10分以内にある居抜き物件ですが、それぞれ賃料に差があることがわかります。

また、「中野駅が最寄りの物件C」と「御茶ノ水駅が最寄りの物件D」を比較したところ、賃料の差は15万円ほどでした。いずれも中央線沿線の駅徒歩10分以内にある居抜き物件ですが、それぞれ賃料に差があることがわかります。

ただし、これらはあくまでも一例となる点に加え、賃料は物件の構造や築年数などの条件によっても異なります。物価の上昇やライフスタイルの変化により賃料相場が変動する可能性もあるため、賃料相場が知りたい人は不動産屋を訪ねることも検討してみましょう。

希望条件を考えた人は開業予定地に足を運んでみる

物件の希望条件を考えた人は、その次の工程として開業予定地に足を運ぶことを検討してみてください。インターネットから検索する方法もありますが、実際に開業予定地に足を運ぶことにより、物件情報や周辺情報を入手しやすくなる可能性があるからです。

【開業予定地を訪れて行うこと】

  • エリア内の不動産屋を訪ねる
  • テナント募集の掲示を見つける
  • 競合店などの周辺情報を入手する

たとえば、開業予定地にある不動産屋を訪ねることにより、インターネット上にはないテナント募集の掲示を見つけられることがあります。地域密着型の不動産屋を訪ねれば、自社管理を行っている物件や所有者と付き合いがある物件を見つけられることもあります。

また、開業予定地に足を運ぶことにより、競合店などの周辺情報を入手できる可能性もあります。競合店が多ければ多いほど、開業後の集客に苦労することも考えられるため、物件を探しながら周辺情報を調査することは物件探しのポイントのひとつです。

不動産屋の担当者に相談すれば、物件の入れ替わり頻度などの有益な情報を得られる場合もあります。希望条件に合った物件が出たときには、いち早く連絡をもらえる場合もあるため、物件の希望条件を考えた人は開業予定地に足を運ぶことを検討してみましょう。

未公開物件や潜在物件が見つかる可能性もある

飲食店を開業する場合には、未公開物件や潜在物件も選択肢として挙げられます。開業予定地に足を運ぶことにより、未公開物件や潜在物件が見つかる可能性もあるため、開業予定地に足を運ぶときは未公開物件や潜在物件も探してみましょう。

【未公開物件と潜在物件と売却物件】

物件 状態
未公開物件 テナント募集していない状態の物件
潜在物件 テナントが入っている退去予定の物件
売却物件 賃貸物件ではなく売却物件として募集している物件

未公開物件とは、テナント募集していない状態の物件のことです。広く情報が掲載されていない物件は未公開物件として扱われ、インターネットから検索しても見つけられず、未公開物件は不動産屋の紹介や所有者との交渉により見つけられる可能性があります。

潜在物件とは、テナントが入っている退去予定の物件のことです。退去予定の物件は潜在物件として扱われ、未公開物件と同様、インターネットから検索しても見つけられず、潜在開物件は不動産屋の紹介や所有者との交渉により見つけられる可能性があります。

開業予定地に足を運んだとしても未公開物件や潜在物件を見つけられるとは限りませんが、選択肢のひとつとして挙げられるため、不動産屋を訪ねるときは未公開物件や潜在物件に関する情報を担当者に聞いてみることも検討してみましょう。

希望条件に合致した物件が見つかった人は契約内容を確認してみる

希望条件に合致した物件が見つかった人は、最後の工程として契約内容を確認してみてください。契約内容を確認せずに契約した場合、飲食店の開業前や開業後にトラブルに発展するおそれもあるからです。

【物件の条件内容における確認事項の例】

項目 確認事項の例
費用面の条件 保証金等の金額
退去時の条件 退去時の原状回復の有無

たとえば、貸店舗として契約する場合には、住居物件の敷金に相当する「保証金」があります。保証金の相場は開業予定地によっても異なりますが、「賃料の6カ月分」や「賃料の10カ月分」など、賃料の数か月分に設定されている傾向があります。

また、契約内容のひとつとして「退去時の原状回復」が定められている場合もあります。原状回復とは、退去時に契約するときの状態に戻すことを指し、契約内容によってはスケルトン工事を行うことを原状回復としている場合もあります。

なお、契約内容は物件ごとに異なります。「店舗取得の条件」や「退去時の条件」以外にも確認するべき項目があるため、希望条件に合致した物件が見つかった人は、ひとつひとつの項目を不動産屋の担当者に確認しながら契約を進めることを検討してみましょう。

希望条件に合致した物件が見つからない人は優先度を考えてみる

希望条件に合致した物件が見つからない人は各項目の優先度を考えてみてください。すべての希望条件を満たしている物件に出会えるとは限らず、いくつかの項目の優先度を下げることにより、第二希望第三希望の物件を見つけられる可能性もあるからです。

【優先度の項目の例】

項目 具体例
エリア 希望するエリアの範囲を広げてみる
坪数 希望する坪数の範囲を減らしてみる
築年数 希望する築年数の範囲を広げてみる

たとえば、希望条件が「東京都調布市の居抜き物件」だった場合、「東京都府中市の居抜き物件」や「東京都狛江市の居抜き物件」など、希望するエリアの範囲を広げてみることにより、希望条件に合致した物件を見つけられる可能性があります。

また、希望条件が「築10年未満の居抜き物件」だった場合、「築15年未満の居抜き物件」や「築20年未満の居抜き物件」など、希望する築年数の範囲を広げてみることにより、希望条件に合致した物件が見つけられることも考えられます。

とくに、予算内に収まる物件が見つからない場合は各項目の優先度を見直すことも方法のひとつです。希望条件が増えれば増えるほど、物件の取得費用がかさむ傾向があるため、物件探しが難航している人は各項目の優先度を見直してみましょう。

なお、開業資金の総額から各項目の優先度を決めたい人は「飲食店の開業資金はいくらかかる?平均と内訳を解説」も参考にしてみてください。

まとめ

物件を探すときはそのコツを押さえておかなければ、飲食店を開業できる物件を見つけたとしても良し悪しを判断できません。飲食店を開業する目的として物件を探している人は物件探しのコツとなる「物件の種類」と「立地の特徴」を押さえておきましょう。

物件探しのコツを押さえた人はその次の工程として物件の希望条件を考えてみてください。優良物件の定義は人それぞれ異なるため、希望条件を事前に考えておくことにより、良さそうな物件を見つけたときの判断材料のひとつとなります。

また、物件の希望条件を考えた人は開業予定地に足を運ぶことを検討してみてください。物件情報や周辺情報を調査することもできるため、飲食店を開業する目的として物件を探している人は開業予定地に足を運ぶことも検討してみましょう。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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