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パン屋の開業資金はいくら?目安を算出するための手順を解説

パン屋を開業したい人の中には、開業資金がいくら必要なのかを知りたい人もいますよね。また、パン屋の開業資金の目安を算出する方法が気になる人もいるでしょう。

当記事では、パン屋における開業資金の目安を算出するための手順を解説します。開業資金の事例も紹介するため、パン屋を開業したい人は参考にしてみてください。

まずは開業資金の内訳を確認する

パン屋の開業資金の目安を算出したい人は、まずは開業資金の内訳を確認してみてください。内訳を確認することにより、開業資金の全体像を把握できるため、開業資金の目安が知りたい人は内訳を確認するところから始めてみましょう。

【開業資金の内訳の例】

  • 店舗の取得費用
  • 店舗の工事費用
  • 店舗の設備費用
  • 店舗の運転資金

開業資金の内訳として挙げられるのは「店舗の取得費用」「店舗の工事費用」「店舗の設備費用」「店舗の運転資金」です。それぞれの内訳の費用は店舗状況や希望条件によるため、次はそれぞれの項目の詳細を確認してみましょう。

店舗の取得費用

パン屋における開業資金の内訳のひとつは「店舗の取得費用」です。パン屋を開業するときは販売先となる店舗を考えることになりますが、店舗を借りる場合はその分の取得費用がかかるため、まずはその点を踏まえつつ、店舗の取得費用の目安を確認してみましょう。

【店舗を借りるときの取得費用の目安】

項目 費用の目安
敷金(保証金) 賃料の6か月分~12か月分
保証料 賃料の0.5か月分~1か月分
前払い家賃 賃料の1か月分~2か月分
仲介手数料 賃料の1か月分

店舗の取得費用として挙げられるのは「敷金(保証金)」です。敷金(保証金)における金額の目安は「賃料の6か月分~12か月分」ですが、家賃の滞納分を補填する目的がある関係上、実際の敷金(保証金)の金額は物件ごとに異なります。

また、店舗の取得費用として挙げられるのは「保証料」です。保証料における金額の目安は「賃料の0.5か月分~1か月分」ですが、保証会社が賃料を保証する目的がある関係上、実際の保証料の金額は物件ごとに異なります。

なお、自宅をパン屋にする場合は店舗の取得費用は発生しませんが、改装工事費用や改築工事費用がかかることになります。その分の費用を内訳に含めることになるため、自宅をパン屋にしたい人は改装工事費用や改築工事費用がかかることを留意しておきましょう。

店舗の工事費用

パン屋における開業資金の内訳のひとつは「店舗の工事費用」です。パン屋を開業するときは店舗の内装工事を考えることになりますが、工事費用は物件の状態によっても異なるため、まずはその点を踏まえつつ、店舗の工事費用の目安を確認してみましょう。

【物件の状態ごとの費用の目安】

項目 物件の状態 費用の目安
居抜き物件 以前の内装や設備が残る状態 坪単価15万円~30万円
スケルトン物件 構造躯体だけの骨組みの状態 坪単価30万円~50万円

「居抜き物件」とは、以前の内装や設備が残る状態の物件です。居抜き物件の工事費用の目安は「坪単価15万円~30万円」ですが、以前の内装や設備が残る状態となるため、居抜き物件の工事費用は物件の状態に左右されやすい傾向があります。

「スケルトン物件」とは、構造躯体だけの骨組みの状態です。スケルトン物件の工事費用の目安は「坪単価30万円~50万円」ですが、構造躯体だけの骨組みの状態となるため、スケルトン物件の工事費用は内装の希望条件に左右されやすい傾向があります。

なお、自宅をパン屋にするときの工事費用は自宅の状態によっても異なります。工事費用は工事内容に左右され、工事内容は自宅の状態次第となるため、自宅をパン屋にすることを考えている人は内装工事を専門とする業者に工事費用を相談することを検討してみましょう。

店舗の設備費用

パン屋における開業資金の内訳のひとつは「店舗の設備費用」です。パン屋を開業するときは厨房設備や衛生設備を考えることになりますが、設備費用は新品と中古によっても異なるため、まずはその点を踏まえつつ、店舗の設備費用の目安を確認してみましょう。

【パン屋の設備費用の目安】

設備の例 新品の費用の目安 中古品の費用の目安
ミキサー 5万円~30万円 3万円~10万円
オーブン 200万円~400万円 50万円~100万円
ホイロ 50万円~250万円 20万円~80万円
フライヤー 15万円~30万円 8万円~20万円
 2槽シンク 5万円~10万円 2万円~5万円
冷蔵冷凍庫 20万円~80万円 10万円~40万円

パン屋の設備として挙げられるのは「オーブン」です。オーブンの購入費用の目安は「新品の場合は200万円~400万円」「中古品の場合は50万円~100万円」ですが、機能性などの希望条件に左右されるため、オーブンの購入費用は価格帯に幅があります。

また、パン屋の設備として挙げられるのは「ホイロ」です。ホイロの購入費用の目安は「新品の場合は50万円~250万円」「中古品の場合は20万円~80万円」ですが、機能性などの希望条件に左右されるため、ホイロの購入費用は価格帯に幅があります。

なお、自宅をパン屋にする場合は家庭用機械を購入することも検討する余地があります。業務用機械よりも家庭用機械のほうが設備費用を抑えられる傾向があるため、自宅をパン屋にすることを考えている人は家庭用機械を購入することも検討してみましょう。

パン屋の設備に関する情報が知りたい人は「パン屋の開業における設備を揃えるときのポイントを解説」を参考にしてみてください。

店舗の運転資金

パン屋における開業資金の内訳のひとつは「店舗の運転資金」です。パン屋を開業するときは運転資金を考えることになりますが、運転資金はいくつかの項目に分類できるため、まずはその点を踏まえつつ、店舗の運転資金の目安を確認してみましょう。

【運転資金の目安】

運転資金の項目 費用の目安
家賃 家賃の3か月分~6か月分
仕入費 材料費の3か月分~6か月分
人件費 従業員給与の3か月分~6か月分
広告宣伝費 売上の5%×3か月分~6か月分
水道光熱費 売上の5%×3か月分~6か月分

運転資金として挙げられるのは「材料費」です。材料費の目安は「1か月の材料費×3か月分~6か月分」の計算式により算出できますが、1日あたりの売上目標や製造個数から計算することになるため、まずは売上目標や製造個数を決めることになります。

また、運転資金として挙げられるのは「人件費」です。人件費の目安は「1か月の給与額×3か月分~6か月分」の計算式により算出できますが、1か月あたりの給与額や従業員の人数から計算することになるため、まずは給与額や従業員の人数を決めることになります。

なお、運転資金には、「家賃」「広告宣伝費」「水道光熱費」なども含まれます。店舗状況や季節要因により、費用の目安が変動する項目もありますが、まずはそれぞれの項目に対し、3か月分~6か月分の運転資金を工面することを検討してみましょう。

次は開業資金の事例を確認する

開業資金の内訳を確認した人は、次は開業資金の事例を確認してみてください。今回は実際にパン屋を開業した人の開業資金の事例を紹介するため、開業資金の目安を算出したい人は資金計画の具体例として参考にしてみましょう。

【パン屋を開業したAさんの開業資金の事例】

項目 内訳
設備資金 店舗取得費50万円
内装工事費600万円
機械設備費200万円
運転資金 仕入費3か月分100万円
諸経費3か月分180万円
合計 1,130万円

※当サイトを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)のお客様の事例を参考に作成

パン屋を開業したAさんの場合、設備資金の総額は850万円でした。Aさんは機械の一部を知人から無償譲渡してもらった関係上、機械設備費用を抑えられ、設備資金の内訳としてもっとも費用がかかったのは「内装工事費」でした。

また、パン屋を開業したAさんの場合、運転資金の総額は280万円でした。Aさんはパート2名を雇用する関係上、諸経費に人件費3か月分を含めたことにより、運転資金の内訳としてもっとも費用がかかったのは「諸経費」でした。

なお、今回紹介したのはひとつの事例に過ぎず、実際の開業資金は想定しているパン屋の希望条件によります。実際の開業資金は規模や立地などの希望条件によるため、開業資金の目安を算出したい人はひとつの事例として参考にしてみてください。

開業事例も参考にしてみる

開業資金の目安を算出するときは開業事例を参考にすることも方法のひとつです。開業事例を参考にすることにより、資金計画を立てるときのヒントを得られる可能性があるため、開業資金の目安を算出するときは開業事例を参考にすることも検討してみましょう。

たとえば、日本政策金融公庫の「Story-全国創業事例集-」では、パン屋の開業事例が掲載されています。日本政策金融公庫は全国に支店があるため、「移住して開業した事例」「Uターンして開業した事例」など、さまざまな地域での開業事例を参考にすることができます。

また、日本政策金融公庫の「Story-全国創業事例集-」では、検索機能により開業事例を検索することができます。「女性の創業事例」「年代別の創業事例」「地域別の創業事例」など、さまざまな条件での開業事例を参考にすることができます。

その他には、パン屋を開業した人の話を聞いてみる方法もあります。「最寄りにあるパン屋」や「行きつけのパン屋」など、実際にパン屋を開業した人の話を聞いてみる方法もあるため、開業資金の目安を算出するときは選択肢のひとつとして検討してみましょう。

最後は開業資金の目安を算出する

開業資金の事例を確認した人は、最後は開業資金の目安を算出してみてください。開業資金の目安を算出することにより、パン屋の開業に向けた資金計画を具体化できるため、パン屋を開業したい人は開業資金の目安を算出してみましょう。

【開業資金の算出例】

項目 内訳 金額の目安
設備資金 店舗の取得費用 350万円
設備資金 店舗の工事費用 400万円
設備資金 店舗の設備費用 400万円
 運転資金 材料費 70万円
 運転資金 人件費 300万円
 運転資金  諸経費 200万円
開業資金の合計 1,720万円

開業資金の目安を算出するときのポイントは「店舗の希望条件を決めること」です。店舗の希望条件が明確になればなるほど、「店舗の取得費用」「店舗の工事費用」「店舗の設備費用」などの内訳が具体化され、開業資金の目安を算出しやすくなります。

開業資金の目安を算出するときのもうひとつのポイントは「毎月の売上目標を立てること」です。売上目標が明確になればなるほど、「材料費」「人件費」「諸経費」などの内訳が具体化され、開業資金の目安を算出しやすくなります。

なお、パン屋の家賃比率は売上の10%以内を目安とする考え方もあります。開業資金の目安を算出するときの参考になるため、店舗の希望条件を考えるときは毎月の売上目標に対する家賃比率を考慮することも検討してみましょう。

開業資金を工面するときは自己資金と借入の両面から考える

開業資金を工面するときは「自己資金」と「借り入れ」の両面から考えてみてください。開業資金を工面するときは自己資金と借り入れの両面から考えることがひとつのポイントになるため、パン屋を開業したい人はその前提を踏まえておきましょう。

日本政策金融公庫総合研究所の「2022年度新規開業実態調査」によると、全業種の開業における資金調達額は「金融機関等からの借入(平均調達額に占める割合は69.2%)」と「自己資金(平均調達額に占める割合は21.3%)」が大半を占めています。

パン屋の開業にかかる費用が2,000万円と仮定した場合、開業資金のうちの400万円から500万円は自己資金から工面する計算です。そして、残りの1,500万円から1,600万円は銀行や信用金庫などの金融機関から借り入れることを念頭に置くことになります。

なお、開業予定地を管轄する自治体の中には、パン屋の開業を支援する補助金制度や助成金制度を設けている可能性があります。開業予定地を管轄する自治体次第ですが、パン屋の開業資金を工面するときは各自治体の公式サイトを確認することも検討してみましょう。

まとめ

パン屋の開業資金の目安を算出したい人は、まずは開業資金の内訳を確認してみてください。内訳を確認することにより、開業資金の全体像を把握できるため、開業資金の目安が知りたい人は内訳を確認するところから始めてみましょう。

開業資金の内訳を確認した人は、次は開業資金の事例を確認してみてください。自身が想定している状況に近しい事例を参考にすることにより、開業資金の目安をイメージしやすくなるため、パン屋を開業したい人は具体例として参考にしてみましょう。

開業資金の事例を確認した人は、最後は開業資金の目安を算出してみてください。開業資金の目安を算出することにより、パン屋の開業に向けた資金計画を具体化できるため、パン屋を開業したい人は開業資金の目安を算出してみましょう。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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