2020.04.26

内装材とは 内装材の種類と価格

内装/外装,費用/相場

店舗型ビジネスの内装は、お店の第一印象を決める大切な要素。

その内装の雰囲気を決めるために重要な役割を果たすのが「内装材」です。

とはいえ「内装材って何?」と改めて言われるとうまく答えられない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は内装材とは何なのか、内装材の種類や価格について解説します。

1.内装材とは

内装材とは、床、天井、壁などに使う素材の総称です。

使用する場所により仕上げ材と下地材の2種類に分類することができます。

(1)仕上げ材とは

仕上げ材とは、フローリングや畳、壁紙や塗り壁など、内装の表面部分を覆う素材のことです。

デザイン性が高く店舗の見た目や雰囲気に直結するため、店舗型ビジネスで重要視される「内装」というと大抵この仕上げ材のことを指します。

最近では汚れが落ちやすい素材や耐水性の高い素材、匂いの付きにくい素材などといった機能性にも優れた素材があるので、予算や好みに合わせた素材を自由に選ぶことができます。

(2)下地材とは

下地材は仕上げ材を設置するための下地となるための素材です。壁や床、天井の強度や耐火、耐水性、防音性等の機能性を高めるためのものでもあり、店舗の耐久性や快適性はこの下地材の影響も大きくなります。

木製の「構造用合板」や石膏を主成分にした「プラスターボード」などの種類があり、それぞれ設置される場所と目的に応じて最適なものを選んで使用します。

2.内装材の種類や価格

(1)仕上げ材の種類と価格

①フローリング

床の内装材としては非常によく使われる内装材です。

木材をそのまま切り出したいわゆる「無垢材」を使用する単層フローリングと、基材となる木材に薄く化粧加工用の木材を張って加工した複合フローリングの2種類があります。

単層フローリングは切り出した木材そのままを使用するため、天然素材ならではの香りや質感、温かみがあり、天然素材である以上、同じものがひとつとして存在しないというプレミア感も高いフローリングです。

半面、素材としての加工が最小限のため傷がつきやすく、割れたり収縮したりといった変化も大きいため、定期的なメンテナンスが必要になるデメリットがあります。

値段は木材の種類によって大きく変動しますが、基本的には複合フローリングよりも高く、メンテナンス費用も掛かりやすいので高級志向、と考えるのがいいでしょう。

よく使われるオーク材で¥6,000~15,000/㎡程度が費用相場となります。

複合フローリングは木材を何枚も重ねることでコーティングしているため反りや割れ、収縮といった品質に差が出るデメリットが少なく、品質が均一で耐久性に優れています。

規格通り画一化されている分安価でメンテナンス性も高く、複数の木材を重ねているため副次的に傷や熱に強い、といったメリットがあります。

デメリットとしては色や模様も調整されてしまっているため、木材ならではの強みが減っていること、表面部分は薄いため深い傷が入ると内側の層まで食い込んでしまい見た目の整合性が落ちることです。

こちらの費用相場は¥4,000~10,000/㎡といったところですが、メンテナンスフリー加工など、追加で加工を施す場合はこれよりも高くなる場合があります。

②CFシート(クッションフロア)

クッションフロアとは、クッション性のある塩化ビニル系のシート状の床材です。

シートを敷いて接着剤で固定する形なので、手間がかからず工費も安いのが最大のメリット。防水性があるため水周りにも使いやすく、クッション性があるので多少ながら防音効果も見込めます。

表面には木目や石目など、様々な模様をプリントできるのでデザイン性も抜群です。

費用は¥2,000~4,500/㎡と非常に安く、メンテナンスも汚れたら雑巾で拭く程度とほぼ不要な点も良好です。

デメリットとしては家具など重いものを置いた場合にクッション性が災いしてへこんで跡ができてしまうことの他、ゴム製品との相性が悪く、長時間触れているとゴムから色移りをしてしまう通称「ゴム汚染」が起きてしまうことがあります。

デメリット軽減のために、家具を置く場所のみもう一枚クッションシートを重ねておく、といった対策をすることもできるので、検討してみるといいでしょう。

③畳(たたみ)

和風の部屋によく敷設されている和風の仕上げ材です。

乾燥したイグサを編み込んで固めた畳床(たたみどこ)をイグサで作ったゴザである畳表(たたみおもて)でくるんで縁を留めたもので、表面に出るのはこの畳表の部分です。

断熱性や除湿性が高く、夏は涼しく冬は暖かいので快適性が高いのも優秀ですが、なにより和風なイメージがポイント。お店のイメージや業種にも左右されますが、お座敷を用意する飲食店には必須となるでしょう。

費用は¥13,000~22,000/畳と少々高めですが耐用年数が長く、数年ごとに畳表のみを入れ替えれば¥6,000~16,000/畳ほどと新調するより安く済ませながら、最長30年程使い続けることができます。

畳は特注でもない限り、多少の差はあれ規格がほぼ同じです。店舗を移設するときも畳を持っていけばそのまま使うこともでき、実質的なコストパフォーマンスはそれほど低くありません。

良質な畳表なら日焼けなどの経年変化も味わいがあってなかなかいいものなので、頻繁に変える必要もないでしょう。

④タイル

床や壁、外装にも使用できる汎用性の高い仕上げ材です。

マス目の大きさや材質によってさまざまな場所で活躍しているので見たことのある方も多い仕上げ材ではないでしょうか。

材質は陶磁器やプラスチックといった家庭でも使いやすいものの他、変わったところではコルクや天然石などといったものまで非常に幅広く存在します。

通常陶磁器製のタイルをモルタルやセメントで固めたものが主流ですが、最近では最初からタイルを敷き詰めた形で製造される「タイルシート」なるものも開発されており、DIYなどで手軽に利用できるため好評を博しています。

石素材らしい耐火、防水性から厨房に設置されることも多く、デザインもカラフルなものから素材を生かしたモノトーンまで幅広いために、入り口や通路、客席など、利用できる場所も選ばない優秀な仕上げ材と言えるでしょう。

費用相場は¥5,000~15,000/㎡程ですが、タイルの素材や枚数などによって値幅も大きく変動します。タイルだけに限ったことではありませんが、あまり安い業者だと雑な作業でタイルがはがれやすくなってしまう、といったリスクもあるため、値段だけで安い業者を選ばないようにしましょう。

⑤クロス(壁紙)

一般家庭でも壁から天井までよく使用される、クロス(壁紙)を張り付ける内装材です。

一般家庭でも使用される通り、工事をしてくれる業者の数も多く値段もリーズナブルです。また、使用できるクロスの種類も多いので理想の雰囲気に近づけやすいのもメリット。

¥2,000~5,000/㎡と費用相場は安いですが、天井までお願いすることが多く、頼む広さそのものがかなりの面積になります。そのため業者の選定次第では大きく費用がかさんでしまうことも。

よく問題になるのは、見積もりの際に平方メートル(㎡)ではなくメートル(m)で見積もりを出してくる業者がいることです。

このメートル単位の見積もりは、通常トイレットペーパーのようにロール状に巻いている壁紙を何メートル使用するか、というもの。当然、このロールの幅次第では相当高額の請求になってしまう可能性もあるわけです。

大抵この幅は0.9メートルとなっていることが多いので、基本的には1m分は0.9㎡になります。つまり、1mの見積もりと1㎡の見積もりで同じ値段だった場合は、総額では1mの見積もりの方が割高になってしまうのです。

見積もりの比較の際は単位に注意しましょう。

⑥塗り壁

塗り壁とは、土や漆喰、珪藻土といった自然素材を塗り固めて壁を作る内装材です。

蝶質性や防火、防音性に優れている日本古来の方法で、自然の顔料を混ぜることで自然素材の良さを損なわずに様々な色を楽しめるのもポイント。

自然物の組み合わせのみで作業が完了するため接着剤などの化学物質に頼らないのも人気の秘密と言えます。

半面、汚れが落としにくいことや頼む職人の腕に出来栄えが左右されやすいこと、腕のいい職人に頼むと施工費が高く工期もかかるという点は明確なデメリットです。

使用する素材にもよりますが¥3,000~8,000/㎡が相場となっていて、土や珪藻土の方が漆喰よりも安くなる傾向があります。

(2)下地材の種類と価格

①構造用合板

薄い板を張り合わせて作った、いわゆるベニヤ板です。

木製ならではの柔軟性を持ち、厚さや大きさに融通が利きやすく、比較的値段も安いのがメリットです。

地震が多い日本にふさわしく、高い柔軟性であらゆる方向からの力に強いのもポイント。

デメリットとして火に弱く、別途不燃処理が必要なことが挙げられます。

費用は大きさや厚さによって大きく変わってしまうのですが、¥800~1,500/枚ほどで販売されているリーズナブルな素材。

②プラスターボード

主に石膏や石灰を主成分とした板状の素材を特殊な板紙で包んだ建築材料で、加工がしやすく壁や天井、床など幅広い範囲で使用することができる素材です。

断熱や防火性に優れ、防カビや吸湿、耐震性能や防音性も高いのがメリット。

内装の下地としてよく使用されますが、表面に化粧加工をするとそのまま仕上げ材を上から張らずに使用する、ということもできます。

下地の中で最も安く、機能的ながら¥300~500/枚という単価が魅力的です。

③パーティクルボード

木材を大小の欠片に分解した木材チップを、加熱圧縮することで一枚の板に仕立て直した木材です。

板そのものの時点で大幅な加工がなされていて、大きさや厚さを自由に調節できるほか、材質が均一なので品質も安定しています。また、密度の関係で遮音性と断熱性にも優れ、壁や床に向いた素材と言えるでしょう。

デメリットとして水や湿気に弱いこと、他の木材と比較すると強度が低く、長期間の荷重で変形する可能性があることが挙げられます。

費用は¥1,200~3,000/枚と少し高めです。

④グラスウール

グラスウールはガラス繊維を渡上にした内装材です。袋詰めにして壁や床に用いることで下地として広く使われています。

防音、断熱、耐火性に優れるほか、対シロアリにも優れる素材です。

耐久性にも優れ、元がガラスのリサイクルによって作成されたものの上にさらに別の建築物にもリユース可能とエコ適正も抜群と、高い支持を得ています。

グラスウールの太さによって防音、断熱性能や値段が変わり、細い方が高性能なグラスウールのため、当然費用も高価。

平均すると1枚につき¥1,000~1,500/枚程度の値段で取引されています。

まとめ

内装材には仕上げ材と下地材の2種類があり、それぞれ素材によって外見や機能性に差が出ます。

水場にはプラスターボードにタイルを組み合わせて耐水性を上げたり、防音性を高めるためにパーティクルボードにクッションシートを合わせたりするなど、店舗を改装する際はどの場所にどの下地と仕上げ材を組み合わせるかが大事なので、考えながら理想の店舗を作っていきましょう。