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オフィスや店舗の原状回復工事の相場とは

事務所やオフィスの移転、店舗の改装などといったタイミングで発生するのが「原状回復工事」です。借りていた物件を「借りる前の状態に戻す」工事のことになります。

ここで気になるのはやはり費用の相場ではないでしょうか。

何年か使用した物件なので、かなり高額になるのでは…と不安を抱く方もいると思います。

物件を退去する際に、想像よりも高額の工事費用を請求されて慌てることの無いように、あらかじめ原状回復工事について知っておきましょう。

今回はその原状回復工事の相場を中心に説明していきます。

1.そもそも原状回復って何?

 

原状回復とは、賃貸物件を退去する際に「借りる前の綺麗な状態」に戻してから返却することです。

物件を使用する中で、汚してしまったり傷がついてしまったりしたところを、できる限り修復してから返すための工事が「原状回復工事」です。

通常、住宅として契約する賃貸物件の場合は、時間とともに起こる物件の劣化や損耗に対して費用が請求されることはありません。

しかし店舗やオフィスなどに使用する物件を借りた場合は、原状回復を求められるケースがほとんどです。

状態によって見積もりの金額が大きく異なるため、実際に物件を退去する場合は、早めに原状回復工事の見積もりを業者に依頼するのが一般的です。

2.原状回復工事の相場(店舗の場合)

それでは原状回復工事の相場はどのくらいになるのでしょうか?

当然ですが物件の広さや利用状況によって見積もりの相場が変わってきますので、まずは以下の金額を参考にしていただければと思います。

(1)50坪未満の店舗の場合

50坪未満の小規模・中規模の店舗の場合は1坪10,000~30,000円が相場になります。

個人経営の店舗やなどに多い規模の工事の費用になります。

飲食店などの店舗の場合は、独自のデザインを加えたり個室を作ったりということが多いため、最初にどの程度の改装ならOKか、ということを確認しておくと安心です。

(2)50坪以上の店舗の場合

50坪以上の物件の相場は、1坪当たり20,000~50,000円になります。

広いフロアの店舗だと、このくらいの金額が目安になります。

50坪未満の原状回復工事よりも高額になる理由としては、広さの問題のほかに物件の痛みや汚れも大きくなる傾向にあるため、その原状回復には費用がかかってしまうことがあげられます。

3.原状回復工事の相場(オフィスの場合)

(1)50坪未満のオフィスの場合

50坪未満の小規模・中規模のオフィスの場合は1坪20,000~50,000円が相場になります。

中小企業やスタートアップ企業に多い規模の工事の費用になります。

オフィスの原状回復工事は、利用状況が読みづらいため実際はかなり相場と異なってしまうこともありますのでご了承ください。

とはいえ50坪未満で大きな破損などがなく物件を利用しているのであれば、極端に高くなることは

(2)50坪以上のオフィスの場合

50坪以上の物件の相場は、1坪当たり50,000~100,000円になります。従業員の増え始めた企業が使うオフィスであれば、このくらいの金額が目安になります。

広いオフィスの場合、それなりに利用人数も多く消耗が激しいケースもよくあります。

そのため相場の1.5~2倍になる場合もあるようです。

このように物件の汚れや消耗状況などを加味しない場合は、物件の広さで相場が分かれますが、オフィスの原状回復工事の方が相場を読みづらい傾向にあります。

2.見積もりの金額は正しいのか

前述のように状況によって相場が変化するとお伝えしましたが、業者に依頼した見積もりの金額が高いか安いかはどのように判断するべきでしょうか?

実は、実際の工事費用よりも高めの見積もりを提示する傾向にあるようです。

決して業者の方がウソをついているわけではなく、細かい汚れや傷などを全部確認する前に見積もりを提示するパターンがあるためです。

そのため、実際の原状回復よりも大がかりな工事をした場合も費用感で提示されることがありますが、その時点で焦らなくても良いと言えます。

正直、店舗やオフィスの原状回復工事の見積もりは、企業によって利用状況に大きな差があるため難しく、業者もあとから見積もりよりも高い金額で請求しないように気を付けている背景があるのです。

予想より高額の見積もりが出てきても、業者を責めることなく、しっかり説明を聞いてあげると良いかと思われます。

3.原状回復工事でのトラブルに注意

原状回復工事は決して安い費用でできる工事ではないため、業者や貸主(物件管理者)とのトラブルも起きやすいのが現状です。

基本的に工事を行う業者は貸主が指定する場合がほとんどです。

なぜなら、物件を借りている企業に業者を任せると安い業者に依頼し、悪く言うと手抜き工事を行う恐れがあるためです。

そのため貸主が信頼している業者に一律で依頼をするケースが多くなります。

物件を借りている側からすると、「貸主が多めに費用を設定しているのでは…」と疑う方ももしかしたらいるかもしれませんが、心配な方は、念のため過去の原状回復工事の費用を見せてもらったり、別の業者の話を聞いて交渉してみたりすると良いかもしれませんね!

前述のように見積もりは高めに設定されることもよくありますので、それを踏まえた上で円滑に工事を進められるようにしましょう。

まとめ

以上、原状回復工事の相場についてでした。

高額な工事になるため、金額以外にも様々な不安がある方もいるかもしれませんが、正しい知識を持ち、スムーズに移転や退去ができるよう心がけましょう。

原状回復工事について、不安な点や疑問点があれば気軽に業者や専門の人に相談してみても良いですね。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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