2019.10.07

厨房機器をリースで購入するメリットとデメリットについて

リース,内装/外装,厨 房

居酒屋、ラーメン屋などの飲食店を開業する場合、店内設備として必ず厨房機器を揃えなくてはいけません。

しかし、開業時は物件取得費や運転資金の確保もあるため、あまりお金を使いたくないというのがホンネではないでしょうか。

そんな時に便利なのが、「リース契約」です。

リース契約では、手元にお金を残しつつ新品の厨房機器を開業当時から利用できます。

今回の記事では、厨房機器をリース契約するさまざまなメリットとともに、知っておきたいデメリットについてもわかりやすくお伝えします。

リース契約の仕組みをおさらいしよう

船や大型の機械などの一括で支払うことが困難な設備を、わずかなリース料ですぐに利用できるのがリース契約です。

リース契約ではあなたと設備メーカーの間で契約を結ぶのではなく、間にリース会社が入ります。

少し複雑な仕組みのため、以下の図でご説明します。

あなた(飲食店事業者)と「厨房機器メーカー」の間でお金のやりとりはありません。

あなたと厨房機器メーカーは、厨房機器の納入や使い方のレクチャーや問合せ、アフターサービスといった実際的な作業を行います。

これに対し、あなたとリース会社の間では主にお金のやりとりと契約に関わる作業を行います。

毎月のリース料はリース会社に支払い、固定資産税や動産総合保険などの手続きはリース会社が代行してくれます。

リース契約のメリット

①とにかく初期費用がない事業主にはおすすめ

事業主がなぜリースを利用するかという理由の第一位は「初期費用がない」からです。

例えば、ラーメン屋の厨房設備には以下のような費用がかかります。

【ラーメン屋の厨房設備費用の内訳】

冷凍冷蔵庫 2ドア1台6~16万円、4ドア1台20万円

【(2台)合計】26~36万円

業務用製氷機 1台10~13万円

【(1台)合計】13万円

ゆで麺機 1台10~25万円

【(2台)合計】20~50万円

作業台 1台1~4万円

【(2台)合計】2~8万円

ガステーブル 1台10~20万円

【(3台)合計】30~60万円

スープ台

(スープレンジ)

1台5~9万円

【(1台)合計】5~9万円

2槽シンク 1台5万円

【(2台)合計】10万円

上記の表の金額を大きい方の数字で単純に計算すると183万円です。

また、ラーメンだけでなく餃子やチャーハンを作る場合は別にフライヤーや炒飯台も必要になります。

おしぼりを温める場合はタオルウォーマーも必要で、ざっくり言って200万円以上はかかります。

ところが、リース契約の場合は300万円以上の厨房機器一式が月々2万円程度から利用できるのです。

「200万円が月々2万円」というのは、かなり気持ち的にグラっとくる方は多いのではないでしょうか。

②閉店時に厨房機器の処分をしなくていいのでラク

ラーメン屋を開いて順調にうまくいけばいいですが、最悪の場合も考えておいた方がいいでしょう。

「ラーメン屋 廃業率」で検索すると、成功率6%や1年以内に4割が閉店するなど事業主として耳が痛い言葉が溢れています。

リース契約ではリース会社があなたの代わりに厨房機器を買上げ、厨房機器の所有権はリース会社にあります。

ということは、ラーメン屋を廃業する際には使っていた厨房機器はあなたが処分する必要はありません。

リース契約の残債を支払う義務はありますが、あなたは使っていた厨房機器の処分をする必要はないのです。

③リース会社が出張し、内装の見積作成をしてくれる場合も

リース会社では純粋に厨房機器をリースする会社もありますが、他の事業と掛け合わせている場合も少なくありません。

よくあるのは「開業支援」系のリース会社です。

厨房機器のリース申込みにあわせ、「内装工事の手配も一緒にしますよ」「物件探しも手伝いますよ」と店舗開業に必要な作業を丸投げできる場合もあります。

④固定資産税・保険料もリース料に含まれているから税金の申請と保守がラク

厨房機器を一括購入する場合、購入した厨房機器は「資産」となりますので青色申告や確定申告で減価償却という処理をする必要があります。

けれどもリース契約をしている場合は固定資産税の計算や申請などはリース会社が代行します。

また、厨房設備の故障時の保守料金もリース料に含まれているため、メーカー保証期間を過ぎても安心して厨房機器を使うことができます。

⑤最新機種を使える

リース契約では通常、新品の機種をリース会社が購入して厨房機器メーカーが契約者のあなたへ納品します。

最近では中古のリースもあるようですが、中古のリースはその分壊れやすい、光熱費がかかる、リースだから一括より高額、などのデメリットもあります。

リース契約のデメリット

①連帯保証人が必要な場合もある

コピー機などオフィス設備またはカーリースの場合、連帯保証人を求められる場合があります。

個人経営の事業では、事業主として旦那様が契約し、奥様が連帯保証人となるケースがよくあります。

厨房機器の場合も、はじめてのリース契約や審査上必要な場合は連帯保障人をたてる必要があるでしょう。

②購入より支払い金額がやや高額

リース契約では一括購入の時には支払う必要のない「リース手数料」が含まれています。

毎月の支払いは数万円で抑えられても、総額で計算すると割高になることあります。

例えば、ホシザキの縦型冷蔵庫をリース契約した場合、新品購入では40万円のところ、リースでは総額70万円近くもします。

③廃業時は残債が残るし、引継ぎは難しい

リース契約では通常、3年(36回)5年(60回)7年(84回)など数年にわたる分割払い

契約を結びます。しかし、リース契約の途中でラーメン屋を閉店した場合はどうなるのでしょうか。

リース契約では原則、契約途中での解約はできません。廃業するのに残債を支払い続けているのはもったいないので第三者にリース契約を引き継ぎしたいと考える事業者さんもいらっしゃいます。

しかし、リース契約では基本的に「名義変更」を認めている会社はあまりありません。

④リースでは自分のものにならない

6年間毎月リ-ス料を支払ったとしても、最終的に厨房機器はあなたのものにはなりません。所有権がリース会社にあるからです。

6年間など契約期間後に、別途買取価格を支払うことで厨房機器はあなたのものになります。

厨房機器の相場はいくらぐらい?

①ホシザキの場合

厨房機器のリースで有名なメーカーにホシザキがあります。

ホシザキで食洗器、製氷機、コールドテーブル、ガステーブルなど計6台をリースした場合は毎月39,800円の支払いで6年契約が目安です。

これに冷凍冷蔵庫、ゆで麺機、なども含めると毎月5万円程度のリース料となります。

※機種や契約で料金に幅はあります

②他にはどんなリース会社がある?

全国の厨房機器を一覧にしている便利なサイトがあるので1つご紹介しましょう。

業務厨房関連機器製造業界の会社一覧(全国)

※上記URLをクリックすると、外部サイトへリンクします

厨房機器以外のリース会社も掲載されているので、画面左側の条件の絞り込みで業界を絞り込みしてください。

まとめ

リース契約は初期費用が低いことが最大の魅力ですが、あとのことを考えると安易に契約すべきではありません。

リース契約より、低い金利で融資を受けて一括購入する方が金銭面だけでみれば安く上がります。

けれども、①資金が豊富にある②最新機種を使いたい③多店舗経営している④資金繰り上リースがよい(手元に現金を残したい)などの場合は、リース契約も一考の価値はあると言えるでしょう。