2021/11/29
2021/12/21
飲食店の内装事例「COVA酒場」と「DAMA」から得るオシャレデザインのコツ
Contents
1.東京都品川区の飲食店「COVA酒場(コバサカバ)」
①ソラボで融資相談をして設備資金の融資の成功
西五反田の「COVA酒場」(コバサカバ)は、店舗内装ラボを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)へ融資のご相談をされ、2018年12月にオープンした「イタリア風おざんばい」が並ぶ居酒屋です。
店名の「COVA酒場」は、なんとウエスティンホテルや東京広尾のイタリアンレストランでの経験を持つ小林店長の名前にちなんで名づけられました。
開業理由ですが、以前の勤務先での経験からイタリア・プーリア州(イタリア地図ブーツのかかと部分)の料理に魅せられ、実際にプーリア州の料理を食べ歩き、開業を決意したそうです。

ちなみに、プーリア州はミュージシャンの宇多田ヒカルさんご結婚された元旦那様の出身地でもあります。

COVA酒場の立地は東京都品川区西五反田5丁目ですが、店舗面積は約12坪と小規模の部類に入ります。

居酒屋、というよりオシャレなカフェの感じです。緑の雨よけテント(オーニングテント)が目印です。気軽に入れる感じでイイですね。
COVA酒場は2018年12月にオープンした新しいお店です。開業資金については、当社(ソラボ)が融資のお手伝いをさせていただき、金融機関からの融資にめでたく成功しました。
②COVA酒場の内装デザインとは
(1)自慢の一枚板のカウンター席と六角形フロアタイル
では早速、店内に入ってみましょう。内装はこんな感じです。一枚板のカウンターに10名が座れます。奥には4名席が2つあります。枚板のテーブルやカウンターって、飲食店にあるとなぜか格があがりますよね~!


カウンターのサイドにはメニュー看板がかけられるようになっています。ランチで急いでいる人なんかは、席に座る前にメニューをチェックできるので助かりますよね♪

床は六角形のフロアタイルを使用。東リやサンゲツなど大手床材メーカーでも扱っている、最近人気のある床材です。
(2)オープンキッチンに並ぶお酒やピクルスやナッツ達

きれいなで開放感のあるオープンキッチンです。奥行もあり、動きやすそうで動線もバッチリですね。
カウンターに並ぶお酒やナッツの瓶が食欲をそそります♪アーモンドの砂糖がけが居酒屋メニューにあるって、珍しいですよね。意外性のあるメニューもCOVA酒場の魅力です。

厨房です。業務用の冷蔵冷凍庫、作業台、業務用ガスレンジ、業務用グリドルが並びます。

左奥には収納棚、フライパンや鍋を吊り下げるレンジフードハンガーを付けています。

居心地の良いローカウンターの座席。カウンターの上にはお酒がびっしり並んでいます。ついつい長居してしまいそうですね。
(3)吊り下げ照明のペンダントカバーはまさかのトマト缶?!

壁にはコートなどをかけられる壁掛けフックがあり、その上にはよく見るとドライフラワーが飾られています。また、右側の吊り下げペンダントライトのカバーは、よく見るとトマト缶でできています!
店長の小林さんは世界中を旅するバックパッカーでもあります。店内内装のイメージは、世界中を旅している間に得たアイデアから生まれたものかもしれませんね。

(4)「トイレのきれいな飲食店は良い飲食店だ」

こちら、cova酒場のトイレ内装の画像です。映り込み、失礼致します。
トイレに花は重要です。売れている飲食店こそ、トイレは必ず綺麗です。
③【番外編】吊り下げアイアン看板がカワイイ
内装ではないですが、COVA酒場の屋外吊り下げアイアン看板もオシャレですよ。飲食店でこの吊り下げアイアン看板があると、グッと雰囲気が出ますよね~。

ちなみに吊り下げアイアン看板ロゴですが、コバ酒場のホームページ(トップページ)と同じものでした。

【引用:cova酒場(公式ホームページ)】
店名のロゴは、看板だけでなく上記のようにホームページや名刺などにも使われるので、できるだけこだわったものを制作したいですよね。
2.東京都渋谷区の飲食店「旬菜とイタリアンDAMA」
①ソラボで融資相談をして設備資金の融資の成功

旬菜とイタリアンDAMAも開業資金の調達を当社(ソラボ)にご相談され、みごと融資に通り開業されました。DAMAのオーナー兼シェフは本場イタリアで料理を学び、以前は青山でイタリア家庭料理「addu manma」を営まれていました。こちらのお店も人気でしたが、今回はリニューアルオープンという形で渋谷区宇田川町の某所へ移転です。

なんと、看板のない「会員制」の店なのです。かっこいい~!
会員様の紹介がないと入れない店内ですが、今回は特別にオーナー様の許可を得た内装画像をご紹介させていただきます。
②旬菜とイタリアンDAMAの内装とは
(1)オーナーとおしゃべりが盛り上がる♪高さが絶妙な一枚板カウンターと革張り椅子

シックな黒い椅子と一枚板で製作されたカウンターです。立ち並ぶ厳選されたお酒が、食事とおしゃべりを盛り上げそうですね。

椅子は高級感あふれる革張り椅子。長時間座っても座り心地の良さが続きます。
(2)天井はあえてクロスを貼らず、高級感を

天井にクロスを貼らないことで、天井が高くなり店舗が広く見えるメリットがあります。また、クロスを貼るよりコンクリート打ちっぱなしの方が防火面では優秀で、建築基準法で定められている内装制限もバッチリ満たしています。
(3)トイレのオシャレな飲食店は良い飲食店だ!
では、恒例(?)のトイレチェックに参りましょう。DAMAさんのトイレは洗練された女性らしさを感じる、シンプルでかっこいいトイレです。

ドアもシックでカッコイイ感じですね。

中の壁紙はグレーがかった大人イエローです。

アンティークの鏡が存在感を出しています。
(4)照明の吊り下げ柱と棚・柱は同系色でシックに

DAMAの内装を大きく特徴づけるのは、天井のコンクリート打ちっぱなしとココア色の柱と板です。カウンターの黒い革張り椅子とあわせ、全体が優しいモノトーンで統一されています。

3.内装デザインをオシャレにするコツ
①「この店と同じような感じで」気に入った画像はブックマークしておこう
内装デザインを実際に形にするには、大工さんのように専門知識が必要です。けれども、プロの大工さんは飲食店オーナーの希望に精一杯こたえようとしてくれます。
「無理かもしれないけど、こんな感じでやりたい」「この店の、この部分がすごくいい」など、あなたが店舗オーナーとしてこだわりたい店舗画像があれば、ブラウザのブックマーク機能でたくさん集めておきましょう。
その後、ブックマークした内装画像の中で最も気に入ったものをいくつかプリントアウトすれば、施工会社と打ち合わせする時に相手にイメージを伝えやすくなり便利です。
②小規模店舗の場合は、カウンター席をイメージして
今回ご紹介した店舗はいずれも坪数の少ない小規模店舗で、いずれも客席はカウンター席が中心でした。
いま、小規模の飲食店には一定の需要があり「個性的な店が多い」「オーナーと仲良くなしやすい」などの顧客側のメリットも多くあります。
「いや!俺は絶対に広い店がいいんだ」というこだわりがある方もいらっしゃいます。内装工事の料金は、店舗面積が小さくても大きくても何倍もの大きな違いはありません。(子供服を縫うのがラクではないように)
しかし、店舗面積が大きいとその分家賃や光熱費がたくさん必要です。収支が安定する見込みがないのであれば(1店舗目など)、まずは小規模店舗からスタートするのをオススメします。
③内装費を400~600万円以下で抑えつつ、こだわりの内装を作ろう
内装工事の見積もりを業者に依頼する場合、「坪数×坪単価」で求められる数字が目安となっています。内装費用は坪単価で20~30万円台が多いです。
例えば、10坪の店で坪単価が30万円の場合は「10坪×30万円」で内装工事費用は300万円です。初めての出店の場合、日本政策金融公庫という金融機関で「創業融資」という名の金利が2%前後の無担保・無保証人の融資が受けられます。(※審査あり)
融資が受けられるからと言って、前職での経験や収益に見合わない高額な素材や内装工事で借金を増やすことはやめておきましょう。
理想を言えば、自己資金と設備資金としての融資で内装費400~600万円以下に抑え、運転資金も1年分以上ストックした上で開業する方が廃業リスクは低くなります。
まとめ
内装デザインは飲食店オーナーのこだわりの見せ所です。他店とは違うこだわりを、店内の随所に見せることでファン顧客は増えていきます。
一方で、内装工事費にお金をかけすぎると、経営を圧迫する恐れもあります。内装工事業者と仲良くなり、価格を押さえつつ高級感を出すなどの工夫をしていきましょう。