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飲食店の開業における警察署の届出を解説
飲食店を開業する際、提出先が警察署となる届出はいくつかあります。営業時間や営業形態などの条件次第となる届出となるため、飲食店を開業予定の人は各届出の概要を確認してみましょう。
当記事では、飲食店の開業における警察署の届出を解説します。記入項目や提出期限など、提出前に必要となる情報も解説しているため、飲食店を開業予定の人は参考にしてみてください。
警察署に提出が必要となる届出
飲食店を開業する際、提出先が警察署となる届出は3つあります。営業時間や営業形態などの条件次第となる届出となるため、飲食店を開業予定の人はそれぞれの届出を押さえておきましょう。
【警察署に提出が必要となる届出】
- 深夜酒類提供飲食店営業開始届
- 風俗営業許可申請
- 特定遊興飲食店営業許可申請
飲食店を開業する場合、これらの書類は警察署に提出することになります。提出前に必要となる情報は届出ごとに異なるため、飲食店を開業予定の人は各届出の概要を確認してみましょう。
深夜酒類提供飲食店営業開始届
飲食店を開業する際、警察署に提出する届出として「深夜酒類提供飲食店営業開始届」があります。深夜酒類提供飲食店営業開始届は原則として「午前0時から午前6時までの深夜の時間帯に酒類を提供する飲食店」を開業する場合に必要となる届出です。
【深夜酒類提供飲食店営業開始届の概要】
項目 | 概要 |
記入項目 | 営業所の構造、設備の概要(照明設備、音響設備、防音設備)など |
提出期限 | 開業予定日の10日前まで |
提出方法 | 持参 |
添付書類 | ・営業の方法 ・店舗の図面(平面図、求積図、音響照明図など) ・住民票の写し(本籍地が記載かつ発行から3か月以内のもの) ・飲食店営業許可の写し ・賃貸借契約書の写し ・使用承諾書※ ・用途地域証明書※ ・メニュー表※ ※開業予定地を管轄する警察署の担当者の判断による |
深夜酒類提供飲食店営業開始届に記入するのは「営業所の構造」「設備の概要」などの項目です。添付するのは「営業の方法」「店舗の図面」「住民票の写し」などの書類ですが、「使用承諾書」や「メニュー表」などの追加書類が必要になる場合もあります。
深夜酒類提供飲食店営業開始届の提出期限は原則として「開業予定日の10日前まで」です。主食と認められる食事を提供する場合は届出が不要となる可能性もあるため、開業予定地を管轄する警察署に該当するかどうかを確認する必要があります。
なお、深夜酒類提供飲食店営業開始届のフォーマットは、開業予定地を管轄する警察署の公式サイトからダウンロードできる場合があります。添付書類についても言及されていることがあるため、まずは開催予定地となる警察署の公式サイトを確認してみましょう。
風俗営業許可申請
飲食店を開業する際、警察署に提出する届出として「風俗営業許可申請」があります。風俗営業許可申請は風俗営業として定められている「1号営業」「2号営業」「3号営業」のいずれかに該当する飲食店を開業する場合に必要となる届出です。
【風俗営業許可申請の概要】
項目 | 概要 |
記入項目 | 風俗営業の種類、営業所の構造、設備の概要(照明設備、音響設備、防音設備)など |
提出期限 | 提出日から土日祝を含まない55日(標準処理期間) |
提出方法 | 持参 |
添付書類 | ・営業の方法 ・使用承諾書 ・賃貸借契約書の写し ・営業所の平面図および周囲の略図 ・申請者についての書類(住民票、欠格事項に該当しない旨の誓約書) ・選任する管理者についての書類(誠実に業務を行う旨の誓約書、住民票、身分証明書、欠格事項に該当しない旨の誓約書、写真2枚)など |
風俗営業許可申請に記入するのは「風俗営業の種類」「営業所の構造」「設備の概要」などの項目です。添付するのは「営業の方法」「使用承諾書」「賃貸借契約書の写し」「営業所の平面図および周囲略図」「申請者や管理者についての書類」などの書類です。
風俗営業許可申請に提出期限はなく、標準処理期間として提出日から土日祝を含まない55日間の日数が定められています。提出してから許可が下りるまでの標準的な日数となるため、風俗営業許可申請を警察署に提出する場合はその点を考慮する必要があります。
なお、風俗営業許可申請のフォーマットは、開業予定地を管轄する警察署の公式サイトからダウンロードできる場合があります。添付書類についても言及されていることがあるため、まずは開催予定地となる警察署の公式サイトを確認してみましょう。
特定遊興飲食店営業許可申請
飲食店を開業する際、警察署に提出する届出として「特定遊興飲食店営業許可申請」があります。特定遊興飲食店営業許可申請は原則として「午前0時から午前6時までの深夜の時間帯に遊興と酒類を提供する飲食店」を開業する場合に必要となる届出です。
【特定遊興飲食店営業許可申請の概要】
項目 | 概要 |
記入項目 | 営業所の構造、設備の概要(照明設備、音響設備、防音設備)など |
提出期限 | 提出日から土日祝を含まない55日(標準処理期間) |
提出方法 | 持参 |
添付書類 | ・営業の方法 ・使用承諾書 ・賃貸借契約書の写し ・営業所の平面図および周囲の略図 ・申請者についての書類(住民票、欠格事項に該当しない旨の誓約書) ・選任する管理者についての書類(誠実に業務を行う旨の誓約書、住民票、身分証明書、欠格事項に該当しない旨の誓約書、写真2枚)など |
特定遊興飲食店営業許可申請に記入するのは「営業所の構造」「設備の概要」などの項目です。添付するのは「営業の方法」「使用承諾書」「賃貸借契約書の写し」「営業所の平面図および周囲の略図」「申請者や管理者についての書類」などの書類です。
風俗営業許可申請と同様、特定遊興飲食店営業許可申請に提出期限はなく、標準処理期間として提出日から土日祝を含まない55日間の日数が定められているため、特定遊興飲食店営業許可申請を警察署に提出する場合はその点を考慮する必要があります。
なお、特定遊興飲食店営業許可申請のフォーマットは、開業予定地を管轄する警察署の公式サイトからダウンロードできる場合があります。添付書類についても言及されていることがあるため、まずは開催予定地となる警察署の公式サイトを確認してみましょう。
届出が必要になるかどうかわからない人は警察署に確認してみる
飲食店を開業する際、警察署に届出が必要になるかどうかわからない人は、開業予定地を管轄する警察署に確認してみてください。とくに、酒類や遊興を提供する飲食店を開業予定の人は、開業予定地を管轄する警察署の担当者に届出の有無を確認してみましょう。
【警察署に提出する届出のチャート図】
たとえば、深夜酒類提供飲食店営業開始届は原則として「午前0時から午前6時までの深夜の時間帯に酒類を提供する飲食店」を開業するときに必要となる届出ですが、主食と認められる食事を提供する場合には、届出が不要となる可能性もあります。
また、特定遊興飲食店営業許可申請は原則として「午前0時から午前6時までの深夜の時間帯に遊興と酒類を提供する飲食店」を開業するときに必要となる届出ですが、「客に遊興させる」という定義に当たらない場合には、届出が不要となる可能性もあります。
ただし、「客に遊興させる」という定義に当たらずとも、「午前0時から午前6時までの深夜の時間帯に酒類を提供する飲食店」に該当する場合には、深夜酒類提供飲食店営業開始届の届出が必要になります。
なお、届出の有無は警察署の判断によっても異なります。解釈が警察署の担当者によっても異なる場合があるため、酒類や遊興を提供する飲食店を開業予定の人は、開業予定地を管轄する警察署の担当者に届出の有無を確認してみましょう。
まとめ
飲食店を開業する際、提出先が警察署となる届出は3つあります。営業時間や営業形態などの条件次第となる届出となるため、飲食店を開業予定の人はそれぞれの届出を押さえておきましょう。
また、提出期限に関しては「提出期限が定められている届出」と「標準処理期間としての日数が定められている届出」があります。フォーマットをダウンロードできる場合もあるため、まずは開業予定地を管轄する警察署の公式サイトを確認してみてください。
なお、届出の有無は警察署の判断によっても異なります。解釈が警察署の担当者によっても異なる場合があるため、酒類や遊興を提供する飲食店を開業予定の人は、開業予定地を管轄する警察署の担当者に届出の有無を確認してみましょう。
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この記事の監修者
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
田原 広一(たはら こういち)
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)
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