内装/外装
換気扇の修理と交換にかかる費用
店舗を運営するうえで、対策を怠ってはいけないのがにおいや衛生環境です。
そして、においや衛生環境を守るために気を付けたいのが換気扇。
換気扇が壊れてしまうと、ほこりやにおいがこもってしまう上、湿気もたまってカビが生えやすくなってしまいます。換気扇が壊れてしまったらすぐに直したいですよね。
そんな時に気になるのが、修理や交換にかかる費用です。
そこで今回は、換気扇が壊れてしまったときの修理や交換にかかる費用について解説します。
換気扇の種類
換気扇の交換費用はどのような種類の換気扇に交換するのかによって大きく変わりますので、まずは換気扇の種類について解説します。
通常の換気扇
四角い本体にファンがついているシンプルな換気扇です。
一般家庭に設置されていることも多いので「換気扇」と言ったらほとんどの方がこのタイプを思い浮かべるでしょう。
利便性が高く安価なので店舗にも採用しやすい換気扇です。
埋込型換気扇
外に直接面していない部屋でダクトを通して換気するために、天井に埋め込んで使用される換気扇です。
オフィスの天井についている、四角い換気扇を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
主に集合住宅やテナントなど建物内に部屋が密集している場合に使用されます。
パイプ用換気扇
トイレなどの狭い空間で使用される換気扇です。
天井や壁に埋め込んであるパイプに差し込んで使用されます。
埋込型換気扇と似ていますが、パイプ用換気扇は比較的小型でパワーでは劣ります。
レンジフード
キッチンに設置される大型の換気扇です。
通常コンロの上に設置され、料理時に出るにおいや煙などを防いでくれます。
飲食店では非常によく使う分、油などによる汚れや故障も多いのでメンテナンスに気を付けたい換気扇です。
そのほかの分類
換気扇には使用しないときにはシャッターを閉めて外気を遮断する機能があります。
このシャッターの開閉方式によっても分類が分かれており、電源スイッチとシャッターが物理的に連動している「連動式」、電源が入ると自動で開閉する「電気式」、換気扇が回るとその風圧でシャッターが開く「風圧式」の3種類が存在します。
また、強力な換気扇には「有圧換気扇」というものもあり、主に飲食店や工場などで使用されています。
有圧換気扇は空気に圧力をかけて高い循環効率を生み出す「静圧」というシステムを持つ換気扇のことで、一般家庭でもレンジフードなどは基本的に有圧換気扇であることが多いです。
換気扇のファンの種類
プロペラファン
扇風機のように回転する羽根が空気の流れを生み出すファンです。
シンプルな機構なので風邪を生むタイプの換気扇に採用されることが多く、通常の換気扇はほぼこのプロペラファンを採用しています。
風の影響を受けやすく、外からの風が強い場合には喚起能力がダウンしてしまう弱点があります。
シロッコファン
ハムスターのケージに設置する回し車のような形状をしたファンです。
風量は少なめですが空気に圧力をかけて高い循環効率を生み出す「静圧」というシステムの性能が高く、安定した風量を確保できます。
ダクトやパイプにつなぐタイプに採用されるほか、風の影響を受けにくいので風が強いビルの高層階の換気扇にも使われます。
斜流ファン
プロペラファンとシロッコファンの中間の性能を持つファンです。
指向性が強く、ダクトの中間で空気が停滞しないように空気を送り出す場合によく利用されます。
ターボファン
シロッコファンの発展型で、1枚の鉄板から作り出されるファンです。
耐久度が高く、その名の通り高速で回しても問題がないのでより高速で強い風が必要な場合に用いられます。
ラインファン
ダクトの中にプロペラファンが入っている奥行きのある形状のファンです。
小口径で吸収力は高くないものの静かなため、静音性が必要な場合に利用されます。
種類ごとの換気扇交換の費用相場
全種類共通の交換の費用相場
スイッチやモーターなど、換気扇の種類に関係のない交換の場合の相場です。
スイッチの交換
スイッチを押してもうまく作動しない場合、スイッチ部分のみの交換で済む場合があります。
この場合は工事費、スイッチ本体費用合わせて12,000~15,000円ほどと比較的安価です。
モーターの交換
換気扇の回りが悪い、換気扇を回すと異音がするといった場合にはモーターが原因の可能性が高い故障です。
モーター交換を行う場合は工事費、モーター本体代金合わせて炎15,000~20,000円ほどとなります。
換気扇の種類ごとの交換費用相場
通常の換気扇の場合
通常の換気扇は換気扇自体の作りもシンプルで安価なプロペラファンを使用していることがほとんどと、工事費、部品代ともに安く収まる場合が多い換気扇です。
相場は15,000~30,000円ほどとなります。
埋込式換気扇の場合
埋込式換気扇は既存の換気扇の取り外し撤去、その後の埋め込み作業が必要なため、少し施工費が高額になります。
同じサイズのものを交換するなら費用相場は22,000~40,000円ほどです。
ただし、サイズが違うものを導入する場合は天井を改造する工事が必要になるため金額がもっと高くなる可能性があります。
パイプ用換気扇の場合
主にトイレで使用される換気扇です。
小型のため似た工事方法の埋込式換気扇と比較すると少し費用が安く、13,000~35,000円ほどが相場となります。
ただし、トイレで使用する場合には対人センサーで自動で換気扇を回したり、タイマーで運転時間を制御したりといった追加機能があるものが増えていて、こういった多機能なタイプだと本体の値段が跳ね上がるので、10,000~80,000円ほどの追加費用が掛かります。
レンジフードの場合
レンジフードは種類が豊富で工法もそれに応じて多く、一般家庭でも需要があるため業者の幅も広いので料金には大きな幅があります。
プロペラファンのシンプルなものなら総額で40,000~60,000円、シロッコファンなら少し高く総額50,000~80,000円ほどになります。
また、トイレのパイプ用換気扇と同じく高機能なタイプがあり、その場合は200,000円ほどにまで費用がかさむ場合もあるので、予算はしっかり確保しておきましょう。
換気扇を長持ちさせるコツ
換気扇フィルターを使用する
「換気扇フィルター」というものをご存じでしょうか?
換気扇フィルターとは、換気扇に取り付けることで油などが入り込んで内部を汚すことを防いでくれるフィルターです。
汚れが減るため換気扇の掃除が楽になるだけでなく、換気扇そのものの油汚れによるダメージも減るので故障や不具合が起きる頻度も下がります。
また、外部からの虫の侵入も防いでくれるので飲食店の衛生向上に大きな役目を果たす非常に有用なアイテムです。
定期的な掃除を行う
換気扇はほこりや油汚れ、カビなどがどんどんたまっていくので、定期的な掃除が必要です。
汚れを放置してしまうと換気扇の吸い込みが悪くなり、汚れで重くなったファンを回すため負荷が増えて電気代も上がってしまいます。
しまいにはにおいやカビを防ぐための換気扇が臭いやカビの原因となりかねません。
換気扇の汚染を防ぐためには、定期的な掃除が不可欠です。
汚染を防ぐことで故障頻度も下がるので、結果的に交換費用も下げることができます。
異音、異臭を感じたらすぐ確認
異音、異臭は換気扇の危険信号です。
違和感を感じたら故障を疑い、早めに確認しなければなりません。
もし自分で換気扇を確認しても原因がわからない場合は交換を視野に入れつつプロの業者に見てもらいましょう。
寿命を認識する
換気扇の寿命は一般的に10年程度となっています。
10年目が近づいてきたら、交換を考えて予算をためておきましょう。
まとめ
今回は換気扇を交換する費用を換気扇の種類別にまとめました。
換気扇は店舗の環境を快適に保つ非常に重要な機械です。
店舗を安心して運用するためにも換気扇の状態には気を配り、異常がありそうなら修理、交換を行いましょう。
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この記事の監修者
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
田原 広一(たはら こういち)
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
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