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失敗しないキッチンカー内装のポイントとは?改装の方法や内装費を解説
キッチンカーの開業を考えている人の中には、キッチンカーを内装する際にどういったポイントがあるのかを知りたい人もいますよね。内装の改装方法や内装費が知りたい人もいるでしょう。
今回の記事では、キッチンカーの内装を考えるときのポイントを解説します。内装の改装方法や内装費についても解説しているので参考にしてみてください。
まずはキッチンカーの完成イメージを具体的に決めておこう
キッチンカーは業種や販売する商品によって、内装のイメージや使用する車両のサイズ感、必要な備品が変わってきます。
キッチンカーのコンセプトや、「どんなメニューをどうやって売るのか」を決めておくと、車両のサイズ感を決めやすい場合があります。
【車両のサイズを選ぶときのポイント】
- 営業時のスタッフの人数
- 安全性や導線、収納
- 接客スペースの大きさ
- お客さんに調理の様子を見せられるかどうか
これらはあくまで一例ですが、複数のスタッフが安全に動けるか、お客さんに調理の様子を見せられるかによって、必要な車両の大きさが変わってきます。
たとえば、必要な備品も、何を販売するかで変わってきます。クレープを販売する場合は、「専用のフライパン」「冷蔵庫」「作業台」などが備品として必要になります。ドーナツやチュロスを販売する場合は、食材を揚げるためのフライヤーも必要になります。
焼きそばやハンバーガーを販売する場合は専用の焼き板が必要になりますし、カレーライスや牛丼を販売するなら具材を煮込む鍋とコンロが必要になるため、調理に必要なスペースを確保する必要があります。
内装のイメージは、取り扱うメニューがどんな国や地域の料理か、自然や無添加にこだわっているかなど、キッチンカーのコンセプトによって決め方が変わります。
壁にプレートなどを飾るときも、車両の大きさを決めてから飾りを用意しましょう。
キッチンカーの基本的な内装の項目を知っておこう
キッチンカーを作成する際に、内装としては次の4つの項目が挙げられます。
床
床は店舗の清潔感につながります。清潔に保てるように、掃除がしやすい床にする必要があります。
夏のキッチンカーは内部が暑くなるため、自作する場合は断熱材を忘れずに敷きましょう。
天井
夏の暑さを防ぐため、天井にも断熱材を使うことを検討しましょう。
保健所から営業許可をもらうためには換気扇が必要なので、天井か壁のどちらかに設置しましょう。
壁
壁にも暑さ対策の断熱材は必須です。
保健所から営業許可をもらうためには天井か壁のどちらかに換気扇を設置しますが、空気の通り道が不十分な場合は窓を増やすことも考えましょう。
窓
お客様の印象に影響を与える場合があるのが窓です。大きくきれいな窓があるキッチンカーはオープンな印象があり、お客さんが気軽に来店しやすい傾向があります。
接客スペースの窓は跳ね上げ式にしておくと屋根の代わりにもなるので、雨の日に食品を濡らさずに渡すことができます。
保健所の許可が下りる内装かどうかをチェックしておこう
キッチンカーで営業するためには、地域の保健所から営業許可を取得する必要があります。
チェックされる項目は、
- 運転席と調理場がきちんと仕切られているか
- 給水タンクと排水タンクは設置されていて、容量は充分か
- シンクの数や大きさは充分か
- ケースや棚など、扉がついた収納スペースが充分に設置されているか
- 石鹸はいつでも清潔かものが使えるか
- 換気扇があり、外からの虫なども対策されているか
などです。
なお、キッチンカーで保健所の許可をもらうための注意点や申請方法が知りたい人は、「キッチンカーの開業で必要な営業許可を解説」を確認してみてください。
キッチンカーの内装を製作会社に依頼するか自作するかを選択しよう
キッチンカーの内装は製作会社に依頼する、または自作することになります。どちらもメリットとデメリットがあるので、理解しておきましょう。
製作会社に依頼する場合
製作会社に依頼すると、キッチンカー製作の専門家が改造や保健所との打ち合わせをしてくれるので、安心して任せながら、ほかの開業準備に時間を使うことができます。
初めてキッチンカーを開業する人や、開業準備中はメニューの研究に専念したいという人は、キッチンカーの製作会社に依頼することを検討してみましょう。
メリット
- キッチンカー製作の専門会社なので、作り慣れたプロが手掛けてくれるので安心できる
- 納車後もメンテナンスやアフターケアを依頼できる
- ベース車両の購入時にも相談できる
- 車検と保健所の営業許可、両方とも通せるキッチンカーを作ってもらえる
- 自分で改造する時間がかからないので、仕入先や出店場所との交渉や、メニューの研究に時間を使える
デメリット
- 自作した場合より費用がかかりやすい
- 打ち合わせをしっかりしないと理想通りの改造にならないことがある
- 製作会社がテンプレートとして用意している改造を頼むと、個性が出しにくい
- 希望の車両を製作会社が取り扱っていないことがある
キッチンカーの製作会社にベース車両の購入から依頼した場合、相場はおよそ以下のようになります。
- 軽バン…250万円前後
- 大型バン…500万円前後
ベース車両を持ち込んで改造のみをしてもらう場合、軽バンなら160万円程度の改造費用になるため、費用を抑えられることがあります。
費用を抑えたい場合は、細かい改造内容まで決めてから見積もりを複数社から取って決めるといいでしょう。
自作する場合
キッチンカーを自作する場合は、自分の理想と改造の内容がずれにくく改造費用が抑えやすい傾向があるため、運営資金や材料費などに資金を使うことができるのが特徴のひとつです。
今までにキッチンカーを扱ったことがある場合や費用を抑えたい場合は、自作を検討してみましょう。
メリット
- 製作会社に依頼するより費用が抑えやすい
- 理想通りの改造内容にできる
- 自分で改造するので、デザインに個性を出せる
- 改造内容が分かっているのでメンテナンスもしやすい
- 改造している間に車両に親しみが湧き、モチベーションが高まる
キッチンカーを自作する場合、
- 工具
- 電源、バッテリー
- 水道やシンクなどの水回り
- 収納スペース
- 調理機材
- 調理台
- 冷蔵庫
などをそろえると、50万から60万円程度の費用がかかる場合があります。
ベース車両の価格によってかかる費用は異なりますが、100万円ほどでベース車両が用意できれば150万円程度の費用でキッチンカーを作ることができる場合があります。
デメリット
- 車検に通すための条件を調べたり、保健所との打ち合わせをしたりするのに時間がかかる
- 車両の改造中にメニューの研究など、他の作業と同時進行するのが大変
- メンテナンスなどのアフターケアも自分で行う必要がある
- 車両を改造するための工具なども購入して用意する必要がある
キッチンカーへの改造に向いている車両を知っておこう
キッチンカーへの改造に向いている車両は、次の通りです。
- 軽バン
- 大型バン
- 軽トラック
- 普通トラック
- タウンエース
- クイックデリバリー
これらの車両がキッチンカーへの改造に向いている理由としては、荷台部分の広さです。
キッチンカーで調理や接客をする店舗部分は、車両の荷台を改造して作ります。営業許可を取得するには、運転席と店舗部分は完全に仕切りをする必要があり、店舗部分にスペースを確保するため、荷台の広い車両をベース車両に使う傾向があります。
まとめ
キッチンカーの内装は、装飾より先に備品の数や大きさ、営業中に安全なオペレーションができるか、お客さんにスムーズにメニューが提供できるかなど、お店として必要になる設備をベースに考える必要があります。
キッチンカーのコンセプトを考えるときには、まずメニューと備品のことを考えてから、メニューや設備に合う装飾の内容を考えるようにすると良いでしょう。
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この記事の監修者
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
田原 広一(たはら こういち)
平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。
【書籍】
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