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中古自動車販売事業のための経営ノウハウとは

中古自動車販売事業を行っている人の中には、成約率が上がらない人もいるでしょう。経営の改善方法について悩んでいる人もいますよね。

今回の記事では、自動車販売業の経営ノウハウをわかりやすくお伝えします。

1.中古車を買う人は増加傾向

中古車は先行き不透明感の強い日本では車販売業界で一定のシェアを誇っています。業界動向SEARCH.comによると、現在、中古車業界は業界規模で1.2兆円であり、2015年から継続して上昇傾向にあります。

とくに、2021年は世界的な半導体の供給不足によって新車の供給量が減少していることが要因として考えられます。すぐに手に入りにくい新車よりも中古車が選ばれる傾向にあるのです。。

中古自動車販売自体は右肩上がりですので、今現在、中古車販売がうまくいってない方でも、やり方次第であなたの事業はもっと伸びる可能性があります。

2.自動車販売業で生き残っていくためのノウハウとは?

①自動車販売業は経費がかかる!経費を洗い出してみよう

あなたの中古車販売業は店舗で行っていますか?それとも、Webサイト上で行っていますか?いずれにしても、自動車販売業は意外に経費がかかります。

 【中古車店舗販売の場合】

  • 水道光熱費・電話代(2万円)
  • 事務用品代(契約用紙、印鑑・切手代・封筒代など0.5~1万円)
  • 自動車展示場の土地代(地域により異なる。10~25万円)
  • 車仕入れ費用(1台50万円で3台の場合は150万円)
  • 人件費(自動車整備士:平均月給28万円)※自分が自動車整備士の場合は不要
  • 広告宣伝費 (中古車情報誌カーセンサーなど:1ページ5万円~Web中古車サイト掲載 3,000円~/月)
  • 自動車税(車検の残っている車一台:389,500~51,000万円/年)
  • 整備用のリフト・積載車のリース代・メンテナンス費用(リース代1日15,000円~、月間30万円)

 こちらは店舗ありの場合です。自分以外に整備士を雇う場合はその費用、車検の残っている車を保有している場合は自動車税もかかります。総額で個人差はありますが月に150~200万円以上かかります。

 【中古車Webサイト販売の場合】

  • Webサイトのサーバーレンタル代(月0.5万円~)
  • 自動車保管費用(駐車場台で月2~10万円)
  • 車仕入れ費用(1台50万円で3台の場合は150万円)
  • 広告宣伝費(ヤフオク!:1台3,000円、クルマグーネット:1台数千円~2万円)
  • 陸送会社車両輸送・整備費用(1台5万円~)

 これに対し、店舗を持たない中古車Webサイトのみの販売の場合は月のコストも同じく160万円近くかかります。

 この中で最もコストの高いものは車の仕入れ費用です。車の仕入れを安くできれば、もっと経費は抑えられるでしょう。細かくかかってくる経費は自動車の保管費用や維持費です。

②1か月で何台売ればいいのか?もう一度確認しよう

中古販売店は1か月に在庫の3割を売るのが標準的だと言われています。50台在庫があれば15台、20台在庫があれば6台ですね。

例えば、車を30台保有するオーナーさんが月に3割売ると9台です。1台40万円で販売したとして、40万円×9台なので360万円の売上です。

360万円の売上があった場合、仮に月の経費が総額で250万円だったとしても手残りは110万円になります。

③見積もりの見せ方が下手ではないか?

中古車の敷居はヤフオク!などのネットオークションの参入で低くなっています。数十万円程度の価格なら、中古車を買おうかな、と消費者にお手頃感をネットオークションだとアピールしやすいでしょう。

しかし、せっかく顧客から問合せメールや電話をもらい成約に結び付きそうになっても、最後のクロージングで失敗していませんか?

車両本体代価格は60万円なのに、以下の費用が追加されるとヒトは「やめておこう、、」という気になってしまいます。

  1.  税金類 10万円
  2. 検査費用 3万円
  3. 車庫証明手続き費用 2万円
  4. 登録手続き費用  2万円
  5. 納車前点検整備費用 15万円
  6. 保証料金  15万円
  7. 納車費用  3万円

ざっと数えると、これらの費用は50万円にも上ります。消費者の諸費用のショックを薄くするにはどうすればいいでしょうか?これらの価格がかかることを事前にさりげなく伝えること(Webのコラムやポスターなどで)、そしてこれらの費用を最初から車体価格に載せて諸費用を安くするなど、販売者の工夫が必要です。

④資金繰りを上手に

中古車販売の理想利益は25%程度です。50万円の車両を販売する場合、12.5万円が利益で残りの37.5万円は経費にあたります。

販売者としてお客様からお金をもらう前に先に支払わなければいけない場面も多々あります。現金保有率が低いと、資金繰りに苦労して仕入れもうまくいきません。

3.どうやって中古車販売の成約率を高めればいいのか?

中古車販売は整備と板金塗装などの加工業と密接に関係しています。コネクションを持たず、全てこれらをアウトソーシングしているのであれば、仕入れ価格を安くしても結果的にお客様に見積を出す際に「え~、高い」と言われて成約率は下がることでしょう。

そのため、売上を出すには自分と付き合いのある整備士などコネクションをフル活用する必要があります。

まとめ

中古者販売業界は伸び率の高い業界です。注目度は高いのですが、諸費用が高い、、というユーザーの声もよく聞かれます。

また、販売者側も仕入れ費用や車検費用など先に支払う現金がたくさんある業種なので、資金繰りが難しいという声も聞かれます。これらの課題をどうこなすのかが、販売者としての腕のみせどころです。

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この記事の監修者

田原 広一(たはら こういち)

株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者

田原 広一(たはら こういち)

平成22年8月、資格の学校TACに入社し、以降5年間、税理士講座財務諸表論講師を務める。
平成24年8月以降 副業で税理士事務所勤務や広告代理事業、保険代理事業、融資支援事業を経験。
平成27年12月、株式会社SoLabo(ソラボ)を設立し、代表取締役に就任。
お客様の融資支援実績は、累計6,000件以上(2023年2月末現在)。
自身も株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功。

【書籍】
2021年10月発売 『独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』(幻冬舎)

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