2021/10/27

2022/01/11

店舗の内装工事での見積書の見方・見積項目の内訳を解説

店舗の内装工事の見積もりをとるコツや見積書の見方・見積項目の内訳について解説します。

店舗を構える事業者が内装工事の見積もりをとるときは、必ず複数社に依頼し、相見積もりをとるべきです。

ただし、見積もりの書き方や見積項目は内装業者によってさまざまで、見比べるときに「同じ条件かどうか」を確認するのは至難の業です。

見積もりを確認するときに役立つ、数量・単位、よく見積項目の内訳について、開業予定の事業者の方向けに解説します。

Contents

店舗の内装工事でどう見積もりをとるべき?

「店舗の内装工事を依頼するとき、どう見積もりをとるべきか」と質問には「複数社に相見積もりをお願いしましょう」と回答しています。

まずは、内装工事の見積もりを依頼して届くまでの流れ・日数について解説し、見積もりをとるときのポイントを解説します。

内装工事の見積もりの流れ・依頼して見積書が届くまでの日数

内装工事の見積もりの流れは、店づくりの大まかな流れとあわせて見ておきましょう。時間短縮で物件探しと同時並行で内装業者を探すのがスムーズです。

店づくりの大まかな流れの中の見積もり依頼の流れ
  • 店舗の内装について予算・物件の要件やイメージを決める
  • 物件を選ぶ/内装業者の情報を検索する
  • 物件を下見する/内装業者へ見積もり依頼する
  • 物件を正式に契約する/内装業者を決定する
  • 内装業者に発注する
  • 内装工事完了(引き渡し)

なお、内装工事の見積もりを依頼して見積書として届くまでの日数の目安は3〜4営業日です。

内装業者の先に、実際に施工する業者がいるため、即日で詳細な見積書が届くことはまずありません。もし出てきたとしても概算見積もりで、精度が低いでしょう。

店舗物件の説明不足、特殊な施工要件などがあると、さらに見積書が届くのが遅くなります。

詳しくは次の記事もあわせてご参照ください。

見積に精度を求めるなら

見積に精度を求めるなら、次の項目について、できるだけ詳細な要望を伝えましょう。

見積もり依頼のときに伝えるべき詳細な要望
  • 内装工事の予算
  • いつから事業をはじめるのか
  • 物件の具体的な間取り
  • 新規出店でスケルトン(店舗の内装設備がない状態)か、居抜き物件(現状回復をせずに貸し出すスタイル)か
  • 店舗イメージ・コンセプト(ターゲット・デザイン・ブランディング・販促・サービス内容と価格)

詳しくは次の記事もあわせてご参照ください。

店舗の内装工事は複数社に相見積もりしよう

店舗の内装工事は、複数社の内装業者に見積もりさせる「相見積もり」(あいみつもり)をしましょう。「あいみつ」・「相みつ」とも表現します。

見比べるときは条件が同じかを確認しよう

内装業者によって見積もりの書き方や見積項目が変わるため、出された見積書を見比べても「同じ条件かどうか」を確認しづらい問題があります。 この記事で解説する見積書の数量や単位・見積項目の内訳をおさえ、見比べられるようにしましょう。

店舗内装工事の見積書の見方

内装業者が出す見積書の実例を参考に、見積書の見方やチェックポイントをおさえましょう。

店舗内装の内装工事の見積書の実例を見てみよう

特定の内装業者に限らず、見積書は基本的にどれも同じルールで作られます。

一番上に「見積書」という文書名があり、日付と管理用の番号、左上に見積書の宛先(店舗内装の見積書なら依頼者のオーナー)で、そのすぐ右に内装業者の詳細情報が記載されます。

見積書の中央に、表形式で見積項目がまとめられ、その下の備考欄に特記事項や補足説明がまとめられます。税抜・税込の説明や、ある特定の見積条件などを確認する場合は備考欄を確認しましょう。

内装 工事 見積書 実例 サロン 全体像

画像素材:店舗内装ラボ

なお、この見積書は次の条件で出されたものです。

  • 居抜き物件の美容サロンの店舗の内装工事である(間取りは変更するが、バックヤードなどで既存の内装を活かせるところは活かす)
  • 店舗デザインなし、図面設計のみ(*)を依頼する
  • 内装工事の対象は施術室・待合スペース・トイレなど店舗全体(バックヤードは除く)

(*)見積書の別紙「図面設計」の例(内装の色指定や品番、個数などの仕様確認用)

店舗内装 見積書 別紙

画像素材:店舗内装ラボ

表形式の見積項目の部分をクローズアップして見てみましょう。

内装 工事 見積書 サロン

画像素材:店舗内装ラボ

いろんな工事名が費用項目としてありますが、意味や意図がわかれば読み解くのは難しいものではありません。

この記事の後半で見積項目のそれぞれの意味を解説しています。お手元に見積書があるなら、参考にして読み解いてみましょう。

なお、見積書の実例のそれぞれの項目を解説すると次のとおりです。

  • 塗料を塗る「塗装工事」が含まれ、養生が必要なために「仮設工事」がある
  • 既存の内装がある居抜き物件の工事ということで「解体工事」がある
  • 店内の間取り変更を伴うため、軽量鉄骨で骨組みをつくる「軽鉄工事」がある
  • 店内に造り付けの木製棚を設置するため「造作・木製建具工事」がある
  • 店内の一部を塗装で仕上げるため「塗装工事」がある
  • 室内窓を作るために「硝子(ガラス)工事」がある
  • 造り付けの棚の工場での作業は「家具工事」で見積もる
  • スイッチや照明などの作業は「電気設備工事」で見積もる
  • トイレに関連する工事として「給排水衛生設備工事」がある
  • 店内のロゴなどの案内看板(サイン)は「看板工事」で見積もる
  • 内装工事の管理費用などは「現場管理費」や「諸経費」で見積もる
  • すべて「一式」でまとめて計上する(見積書の別紙で図面設計あり。色指定や品番、個数などの仕様は別紙で確認している)

内装工事の見積書で見る「数量・単位」をチェックしよう

店舗内装工事の見積書でよく見る「数量・単位」に注目しましょう。 同じ工事でも一式なのか、個数で試算しているかによっても、見積もっている条件が変わります。

また、同じ単位でも、建物に使う材料・建材が「高機能で高価格なもの」と「コスパのよい低価格なもの」で想定されているかでも大きく変わるので、ぜひ見積もりの違いから内装業者のこだわりを読み取りましょう。

店舗の内装工事の見積書でよく見る単位の一覧表

単位 意味 アドバイス
一式  

工事に必要な建材全部をまとめた表現です。

工事に必要なものを全て書き出すのは工数がかかり、複雑で依頼者に伝わりにくいため、わかりやすい見積もりにするためによく使われます。

 

「必要な建材全部」だと内装業者の想定する内容と、依頼者の想定する内容が違うことがあります。

相見積もりをしたとき、金額に開きがある「一式」の項目があったら、建材の詳細を確認しましょう。

セット  

複数パーツを組み合わせて1つになる複合建材のひと揃いを指す単位です。

ドア枠+ドア本体+ドアノブ+ネジのような複合建具を想定するときに使われます。

 

組み立てて設置する費用が別途かかる場合は「組立設置費/建具工事費/家具工事費」などの項目が見積もりに含まれているかを確認しましょう。

また、建具のような大型の建材は現場までに運搬する交通費として「運搬費/運搬交通費」が見積もりに含まれているかを確認しましょう。

運び入れが難しい・建材の数が多いケースでは、現場に運び入れる人件費も含めた「運搬搬入費」で見積もられることもあります。

 

単品で成立する建材を指す単位です。

依頼者が提供した情報からの想定で個数を見積もるため、使用した個数が多くなれば、その分の支払いが増えます。

 

工事費用は含まれないので、該当の工事費用が見積書に別途、書かかれていることを確認しましょう。

また、相見積もりで金額に開きがある項目があったら、使用予定の建材の詳細を確認しましょう。

 

薄い建材を指す単位です。

木製の構造用合板や石膏ボードなどの下地材、タイルなどの仕上げ材の見積項目でよく使われます。

依頼者が提供した情報からの想定で枚数を見積もるため、使用した枚数が多くなれば、その分の支払いが増えます。

 

細長い建材や、筒に巻いて納品されるシート状の建材を指す単位です。

内装工事では、水回り工事に使う水道管やパイプ、仕上げの壁紙クロスや保護シートの見積項目でよく使われます。

依頼者が提供した情報からの想定で本数を見積もるため、使用した本数が多くなれば、その分の支払いが増えます。

 

厚みのある平べったい建材や、機械などの車両を指す単位です。

機械などの車両として使われるケースでは、トラック車両の台数を表します。

 

建材の単位として使われるケースでは工事費用は含まれないので、該当の工事費用が見積書に別途、書かれていることを確認しましょう。

大型の建材を運搬する交通費の「運搬費/運搬交通費」や解体撤去工事に伴う廃材の「運び出し費/搬出費/移動作業費」は、運搬に使うトラックの台数で見積もりすることがあります。

相見積もりで金額に開きがあったら、廃材の想定量やトラックのサイズなどの想定した条件を確認しましょう。

箇所  

工事で施工する数を示す単位です。

照明のスイッチやコンセントなど、施工する場所が増えれば、施工した数の分だけの費用が増えます。

 

建材の単価と「設備工事費/現場施工費」のような作業費用があわさった表現のため、見積書の中で重複する工事費用がないかを確認しましょう。

m2  

平方メートル(1m X 1mの面積)を示す単位で、ペンキなどの液状・スプレー状の塗装建材の見積もりで使われます。

 

「ペンキ1缶」と見積もってもイメージしにくいので、想定の塗装範囲の面積を示すことによって、依頼者に見積もり条件がわかりやすくなります。

相見積もりで金額に開きがある項目があったら、使用予定の塗装建材の詳細を確認しましょう。

m3  

立方メートル(1m x 1m x 1mの容積)を示す単位で、主に解体工事で出る廃材の見積もりで使われます。

 

想定の容積を示すことによって、依頼者に見積もり条件がわかりやすくなります。

 

人数を表す人件費についての単位です。「人工」(にんく)とも呼びます。

内装工事で人を手配する場合、1日あたりの人日(にんにち)か、1時間あたりで試算します。

 

内装業者は「この作業にはこの人数がいるのが最効率」と設定した自社基準を自動的に当てはめています。見積項目で人数を減らす交渉は難しいでしょう。

例えば、搬入・搬出の人数にしても、想定条件によって単純に作業する人以外に、運転する人・一時的に占有する道路で交通整理をする人が同時に必要なためです。

なお、相見積もりで金額に開きがあったら、想定した人数の根拠を確認しましょう。

店舗内装工事の見積書でよく見る見積項目の内訳

店舗の内装工事の見積書には、工事によって項目名が変わります。 詳細な工事ごとのケースを知る前に、まずは内装工事でよく見る見積項目について内訳をおさえましょう。

見積項目の内訳を理解すると、どんな工事を想定しているのか、内装業者の意図を読み取れるようになります。

内装工事費用

居抜き物件の例

「内装工事費用」の見積項目は、内装工事にかかるすべての費用を示します。

概算で内装工事の見積もりをお願いしたケースや、複数枚ある見積書の最初ページで内装工事の総額を提示するケースで使われます。 内装工事費用は、どちらのケースでも「一式」で見積もります。

なお、開業にともなう店舗の内装工事については関連記事もご覧ください。

内装仕上げ工事費

内装工事費用とほぼ同じ意味で「内装仕上げ工事費」も使われますが、電気・ガス・水道などの目に見えない部分の設備工事を除いた内装工事というニュアンスで使われることもあるので、工事で取り扱う範囲がどこか注意を払う必要があります。

床仕上げ工事費/壁仕上げ工事費/天井仕上げ工事費/インテリア工事費

床にかかる内装工事の費用をまとめて「床仕上げ工事費」として表現するケースがあります。同様に、壁にかかる費用を「壁仕上げ工事費」、天井にかかる費用を「天井仕上げ工事費」として表現します。

また、店舗で使用するすべてのインテリアに関する工事を「インテリア工事費」として表現するケースもあります。

店舗内装のインテリアはテーブルや椅子、ショーケースなどの什器はもちろん、クロスなどの壁材、フローリングなどの床材、照明器具・ドア・キッチンなどの工事も含まれますが、内装業者によっても「インテリア工事」の解釈が違うため、見積書の意図をしっかり確認しましょう。

店舗設計費用/図面設計費用/デザイン費用

「店舗設計費用」や「図面設計費用」は、内装工事に必要な設計図や展開図などの図設計が必要だと想定したケースで使われる見積項目です。

「デザイン費用」は、内装工事にデザインの提案が必要だと想定したケースで使われる見積項目です。

店舗や図面の設計図なら設計担当、デザイン図案はデザイン担当との打ち合わせが必要で、見積もり段階で図案の枚数を試算できないため「一式」で見積もります。

図面作成費用

「図面作成費用」は、現場での図面作成が想定されるケースで見られる見積項目です。「一式」で見積もられます。

担当者との打ち合わせや設計なしに、図面作成費用を見積もれるのは、例えば現場で「壁にどう下地材を貼るか」と試算するケースです。

柱にしっかり固定しなければ下地材が倒れる危険性があるうえ、ケースによっては不燃の建材を適切な位置に貼らないと内装制限にひっかかるなど、現場での図面作成の必要があるのです。

墨出し費用

「墨出し費用」は、工事に使う建材や壁、床に対して、作業しやすくするために水平線や中心線のしるしをつける「墨出し(すみだし)」作業の見積項目です。

図面作成費用とともに現場での作業のひとつで「一式」で見積もられます。

専門の担当者の必要な図面設計費用・デザイン費用と混同しないよう、内装業者によっては、墨出し費用を図面作成費用とほぼ同じ意味で使うケースもあります。

仮設費:仮設工事費・共通仮設費・直接仮設費

「仮設費」は、工事している間だけ必要な設備にかかる費用項目です。 高所への作業に必要な足場はもちろん、仮設の電気設備や仮設水道、仮設トイレなど、物件や工事の施工条件によって工事のときだけ必要になる設備は無数にあります。

仮設工事では「設備を仮で設置する」ために、工事をはじめるときに用意し、終わったら片付けるまでの費用がかかります。

店舗の内装工事では仮設設備が不要なケースがほとんどですが、吹き抜けなどで2階以上の高所作業がある場合、足場や養生ネットなどが必要です。「m²」単位か、「一式」で見積もられます。

足場の費用は作業場所の高さがあり、設置範囲が広いほど費用が高くなる傾向にあり、見積もり時の高所の想定条件には注意が必要です。

なお、厳密には仮設費は、仮設の電気・水道・トイレなどの「仮設工事費用」のほかに、運搬などの工事全体で必要な「共通仮設費」、足場や養生などの工事に直接影響する「直接仮設費」で3つに区分します。

しかし、顧客への見積項目に作業内容が伝わるよう「運搬なら運搬搬入費」と「足場や養生なら現場養生費用」と具体的に書かれるため、共通仮設費と直接仮設費の費用項目を見積書で見ることはまれです。

現場養生費用

内装工事の場合、足場や養生ネット、塗装の養生シートなど「現場や作業員を守る(養生)」ことに限定した費用を「現場養生費用」として見積もることがあります。

養生する範囲がわかっているなら「m²」単位で、面積で試算できない条件なら「一式」で見積もります。

運搬費/運搬交通費

「運搬費」は、運搬車両の調達費、燃料などの交通費、運転スタッフの人件費、駐車場代などが含まれる見積項目です。

建材を保管場所から現場へ運ぶケース、廃材を現場から廃棄物処理場に運ぶケースで使われ、「一式」で見積もります。「運搬交通費」とも呼ばれます。

なお、現場から物件の外に廃材を持ち出すだけの費用は「運び出し費」や「搬出費」のような別の見積項目になることが一般的です。

運搬搬入費/移動作業費

現場まで車両で建材を運び、物件内の工事の施工箇所に運び入れるまでの費用をまとめて「運搬搬入費/移動作業費」として「一式」で見積もることがあります。

作業がないケースもある解体撤去工事とは違い、建材の運搬・運び入れは内装工事では確実に行われるため、わざわざ「運び入れ費/搬入費」として「運搬費」と区別せずに見積もります。

解体撤去工事費/剥がし費用/処分費/残置物撤去費

「解体撤去工事費」は、既存の内装を取り壊す必要がある内装工事に盛り込まれます。

以前の店舗設備がそのままの居抜き物件での内装工事、移転・退去で原状回復工事の見積書には必ず出てきます。一方、壁や床などゼロから作るスケルトン物件での内装工事には出てきません。

内容業者によっては内装解体や剥がし、廃材処分、残置物撤去などを表現が異なりますが、同じ解体作業を指します。内装業者によっては「剥がし費用」や「処分費」、「残置物撤去費」などの表現もあります。

解体撤去工事費は作業範囲がわかっているなら「m³」単位で、容積で試算できない条件なら「一式」で見積もります。

運び出し費/搬出費/運搬搬出費

解体撤去工事の費用とは別に、現場から物件の外に廃材を持ち出す「運び出し費」が見積もられます。「搬出費」とも呼ばれます。

「運び出し費」や「搬出費」では、現場から廃棄物処理場に廃材を持ち運ぶための交通費・駐車場代などの運搬費用は含まれず、「運搬搬出費」では運搬費用が含まれます。

運び出し費は「人」として人件費で見積もるか、「一式」で見積もります。

清掃片付け費用

解体撤去工事によって粉じんが出るような現場を汚してしまう廃材を取り扱う場合、解体撤去工事の費用とは別に「清掃片付け費用」を「一式」で見積もります。

物件引き渡しの前の専門業者による仕上げのクリーニングではなく、現場スタッフが次の作業をするためにおおまかに行う清掃作業なので、勘違いしないようにしましょう。

復旧・補修工事費

「復旧・補修工事費」は、内装の解体撤去工事や原状回復工事で、不要な穴が残るなどの修復が必要なケースの見積項目で、「一式」で見積もります。

なお、液体や気体が流れていた管などを撤去してできた不要な穴を塞ぐ工事は、設備名とあわせて「〇〇メクラ工事」や「〇〇ブラインド加工」という呼ぶケースもあります。どちらも目の見えない方への配慮から推奨されない古い表現のため、補修工事などの言い換え表現が推奨されています。

引き渡しクリーニング費用

「引き渡しクリーニング費用」は、内装工事を終え、物件を引き渡す前のクリーニング専門業者が行う仕上げ清掃作業の見積項目で、「一式」で見積もります。

内装工事の過程で出た細かなホコリの拭き取りや、床の仕上げのワックスがけなど、引き渡しの前の専用のクリーニングは内装工事に必須の見積項目です。

副資材

店舗の内装工事の見積書に「副資材」という項目がある場合、作業するときに必要な消耗品を「一式」で見積もっています。

一般管理費

「一般管理費」は内装工事の見積書に必ずある費用項目で、内装業者の会社の維持管理費用です。例えば、会社の事務所費用や広告宣伝費、通信費などです。

内装工事の全体の費用から数%で算出し、「一式」で見積もります。

現場管理費/現場諸経費/現場施工費

「現場管理費」や「現場諸経費」、「現場施工費」は内装工事の見積書に必ずある費用項目で、内装工事の関係するものにかかる管理維持費用です。

現場作業員の人件費、工事案件の工程管理者の人件費はもちろん、保険料や福利厚生費も含まれます。 内装工事の全体の費用から数%で算出し、「一式」で見積もります。

諸経費

必ずある見積項目の「一般管理費」と「現場管理費」をあわせて、見積書で「諸経費」とまとめるケースもあります。「一式」で見積もります。

出精値引き

見積書を出した内装業者が、営業努力で値引きした場合の見積項目です。

例えば150万の予算に対して159万円の見積書ができた場合、9万円を出精値引きとすることで、予算内におさめて内装工事案件を取りやすくします。 値引きの項目であるため、数量や単位は書かれません。

内装工事の費用内訳でよく見る見積項目の詳細

内装工事費の見積項目は、工事ごとに項目名が変わります。一言で「内装工事」と表現しているものが、具体的にどの工事を想定しているかを読み取れるようになりましょう。

LGS・ボード工事費

「LGS・ボード工事費」は、内装工事で天井や壁を施工する見積項目です。 内装業者によっては「軽鉄・ボード工事費」や「LGS下地・PB貼り工事費」と表現します。

LGSとボードは、天井や壁を施工するときにセットで使われるため、「m²」単位でまとめて見積もります。

LGSとは

LGS(Light Gauge Steel:ライトゲージスティール)は軽量鉄骨下地のことで、鉄製の棒状の防火性に優れた建材です。軽鉄や軽天という略称もあります。

LGSを格子状に組んで下地にし、ボード(PB)を貼り、仕上げをすると、店舗の天井や壁になります。 単品での工事の見積項目は「LGS下地工事費」で、「m²」単位で見積もります。

ボード(PB)とは

ボード(PB)は板状の断熱・遮音性の高い建材で、石膏ボードやプラスターボード(Plaster Board)とも呼ばれます。格子状に組まれたLGSにボードを固定し、天井や壁、内壁や間仕切りを作ります。

単品での工事の見積項目は「ボード工事費」や「PB貼り工事費」で、「m²」単位で見積もります。

下地補強工事費

「下地補強工事費」は、LGS・ボードで造作した壁に、強度のあるベニヤ板などの建材で補強する工事の見積項目です。

重さを支える間柱や下地があれば壁掛け建具を固定できます。可動式の間仕切り壁や扉を設置するケースでも下地工事が必要です。

必要な建材の必要数が見積もり時に想定しづらいため、一般的に「一式」で見積もります。

塗装工事費

店舗の内装工事での「塗装工事費」は、ペンキなどの塗料や珪藻土などの建材で、天井や壁、床を塗って仕上げる工事の見積項目です。「m²」単位で見積もります。

ケースによっては、表面のでこぼこをならす下地調整・補修、または塗料を密着させる下地塗りが必要なため、塗料の特性とともに作業内容を確認しましょう。

防水工事

飲食店の厨房など床に防水機能を持たせる塗装をするケースでは「防水工事」と呼ばれます。「ウレタン防水工事」・「FRP防水工事」・「塩ビシート防水工事」が代表的な防水工事です。

防水工事について詳しくは次の記事をあわせてご覧ください。

左官工事費

店舗の内装工事での「左官工事費」は、珪藻土や漆喰などの粘性の高い建材を、天井や壁、床に塗って仕上げる工事の見積項目です。「m²」単位で見積もります。

内装工事での左官(さかん)は、鏝(こて)という道具を使って行うのが一般的です。

内装工事での左官作業の仕上がりには表面のでこぼこをならす下地調整・補修が重要なため、作業内容に補修作業が含まれているかを確認しましょう。

クロス貼り工事費/クロス張り替え工事費

「クロス貼り工事費」は、壁紙(クロス)の貼られていない壁に対して壁紙を貼る工事の見積項目で、「m²」単位で見積もります。

クロスの仕上がりには表面のでこぼこをならす下地調整・補修が重要なため、作業内容に含まれるか確認しましょう。

「クロス張り替え工事費」は、居抜き物件での内装工事で、すでに壁紙がある壁に対して張り替えする工事の見積項目で、「m²」単位で見積もります。

クロスの仕上がりに必要な下地調整・補修の作業はもちろん、古い壁紙の剥がし作業が見積項目にあるか確認しましょう。

タイル貼り工事費

「タイル貼り工事費」は、陶片のタイル建材やタイル型の建材を施工する工事の見積項目で、「m²」単位で見積もります。

一枚一枚を貼ると高くなるので、タイルを複数枚にまとまったユニットタイプのタイル建材を選ぶと施工費が安くなります。

雑補修費用

店舗の内装工事での「雑補修費用」は、設備の破損したパーツや消耗品の交換や、建具の立て付けの調整といった補修工事の見積項目です。

雑補修の工事詳細が定まっていない場合は「一式」で見積もります。

予算が少ない場合、既存の設備が残る居抜き物件で流用できるものをできるだけ雑補修で仕上げると内装工事費用が安くあがります。

空調工事費/ダクト工事費

「空調工事費」や「ダクト工事費」は、空調設備の設置や換気・排気の配管周りの工事についての見積項目で、「一式」で見積もります。

必須の飲食店以外でも、衛生管理の観点で、換気を軸に店舗を考える内容業者が増えているため、見積条件をよく確認しましょう。

給排気設備工事費/吸換気設備工事費

換気設備に関する見積項目は「給排気設備工事費」や「吸換気設備工事費」と表現されることがあります。

給排気は「空気を供給・排出」、吸換気は「空気を吸って換える」という意味なので、同じ概念です。

電気工事費用(電工費)/電設工事/電気配線工事費

「電気工事費用」は電気や配線に関する工事の見積項目です。

工事内容によって見積もり単位は様々です。工事箇所で見積もるケースや、設置する機材ごとに個数や本数で見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

インターネットに必要なLANケーブルの配線も「LAN配線工事」としてセットで行うケースが多いです。

照明器具工事費/照明下地工事費

「照明器具工事費」は、天井や壁に照明を設置する電気工事の見積項目です。

照明に重量があり、天井や壁に重さを支えられる下地が必要な場合、設置工事とは別に「照明下地工事費」を見積もります。

設置箇所で見積もるケースや、設置する機材ごとに個数や本数で見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

ガス工事費/ガス配管工事

店舗の内装工事での「ガス工事費」は、物件内で給湯器やガスコンロなどのガス機器を使用するとき、配管・設置する工事の見積項目です。「一式」で見積もります。

ガス工事と物件選びの注意点

飲食店用の居抜き物件でガスが既に通っている場合は配管と器具の付け替えだけですみますが、もともとスケルトン物件などガス菅が引かれていない物件の場合、追加で引き込み工事が必要です。

立地によっては工事許可申請がなかなか下りないこともあるため、物件選びに注意しましょう。 なお、業種によって扱うガスの使用容量を表すガスメーターの「号数」も変わります。

一般的な業種とガスの号数の目安

カフェ・バー・小料理屋・寿司屋 (ガスを多めに使用する一般家庭と同程度) 6号
うどん屋・蕎麦屋・居酒屋 10号
ラーメン屋・イタリアン・フレンチ・中華 16号

給湯器やガスコンロだけでなく、ガス暖房やガスレンジ・オーブン、ボイラーなどのガス機器を多く使用する場合や店舗規模が大きい場合、目安の号数よりも上の号数が必要になります。

水道工事費/給排水工事費

店舗の内装工事での「水道工事費」や「給排水工事費」は、物件内の給水菅と排水管の引き込みや配管する工事の見積項目です。「一式」で見積もります。

また、水道設備に必要な機器や器具の設置は別で見積もることが多いので、注意しましょう。

水道工事と物件選びの注意点

飲食店用の居抜き物件で水道が既に通っている場合は配管と器具の付け替えだけですみますが、もともとスケルトン物件など水道が引かれていない物件の場合、追加で引き込み工事が必要です。

飲食店の厨房は保健所からの指導で、排水時に油分や残飯ゴミを除去するオプション機器「グリーストラップ」を排水管に追加します。業種によって指導されるグリーストラップの価格が変わり、工事費も変わる点を覚えておきましょう。

キャップ留め工事/プラグ留め工事

「キャップ留め工事」や「プラグ留め工事」は、居抜き物件に既にある水道設備を使用しないケースで、水道の蛇口を閉じる工事の見積項目です。

「水道管メクラ工事」とも呼ばれますが、復旧・補修工事の項目説明でも解説した通り、推奨されない古い表現です。

工事箇所で見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

給排水衛生設備費

「給排水衛生設備費」は、トイレや洗面台など使用者が直接触れる「衛生器具」に関連した給水菅と排水管の配管・設置工事の見積項目です。

工事箇所で見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

設備工事費(電気設備工事/空調設備工事/給排水設備工事)

「設備工事費」は、電化製品や照明器具などの「電気設備」、冷暖房などの「空調設備」、厨房や洗面所・トイレなどの「給排水設備」のような設備を設置する工事の見積項目です。

電気・ガス・水道の配線や配管などの見積項目とは別で見積もられます。 設置箇所で見積もるケースや、設置する機材ごとに見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

大工工事費/木工造作工事費/組立設置費

「大工工事費」や「木工造作工事費」は、現場での木材の加工・取付けを伴う作り付け家具・木製設備工事の見積項目です。既製品の木製設備を組み立てる場合は「組立設置費」と呼ぶこともあります。

設置する機材・設備ごとに見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

なお、現場の大工が行う作業ではなく、家具工場での造作作業を行う場合、別の見積項目「家具工事費」が使われます。

家具工事費

「家具工事費」は、家具工場で家具大工が製作する家具工事の見積項目です。設置する家具ごとに見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

なお、「家具工事費」に現場の大工が行う作業は含まれません。もし「家具工事費」と一緒に別途「大工工事費」が見積もられている場合、家具工場と現場での両方の作業を見積もっています。

建具工事費(木製建具工事費/金属製建具工事費)

「建具工事費」は、ドアや窓など開閉する仕切りの建具を取り付ける工事の見積項目です。

木製建具だけであれば「木製建具工事費」、金属製建具だけであれば「金属製建具工事費」として見積もります。

  • 木製建具:室内ドア、障子、襖(ふすま)など
  • 金属製建具:スチール製ドア、自動ドア、窓枠のアルミサッシ、ガラス窓、網戸など

工事箇所で見積もるケース、設置する建具ごとに見積もるケースがあります。

サイン工事費

店舗の内装工事での「サイン工事」は、店舗の名前やロゴ、施設内の部屋番号やトイレなどを情報提供・案内する標識(サイン)を設置する工事の見積項目です。

工事箇所で見積もるケースや、設置する枚数で見積もるケースがあります。 サインのデザインや作成は別に「サインデザイン費」や「サイン制作費」などで見積もるのが一般的です。

金物工事費/金属工事費

店舗の内装工事での「金物工事費」や「金属工事費」は、内容で必要な金物を設置する工事の見積項目です。

内装工事で使用する金物は、建築金物や内装金物とも呼びます。実用性が高ければ「機能金物」、デザイン性が高ければ「装飾金物」と呼び分けることもあります。

店舗内装工事で金物工事費に該当するものは、機能金物ならオーダーメイドの金属製ドアや移動式間仕切りなど、装飾金物ならアーチやモニュメントなどが挙げられます。

ガラス工事費/ガラス加工取り付け工事費

店舗の内装工事での「ガラス工事費」や「ガラス加工取り付け工事費」は、ガラスケースや鏡などガラス加工を伴う工事の見積項目です。 設置する設備ごとに見積もるケース、まとめて「一式」で見積もるケースがあります。

設置したガラス表面に機能向上させるフィルムや装飾フィルムを貼る場合、別で見積もります。

飛散防止フィルム施工費/断熱フィルム施工費

「飛散防止フィルム施工費」は、ガラスが割れたときに飛び散らないようにするフィルムを貼る工事の見積項目です。

「断熱フィルム施工費」は、ガラスの断熱効果を高めるフィルムを貼る工事の見積項目です。

断熱フィルムは飛散防止の効果も兼ねるものが多いようです。 工事箇所で見積もるケースや、設置する枚数で見積もるケースがあります。

ガラス装飾フィルム施工費/カッティングシート施工費

「ガラス装飾フィルム施工費」や「カッティングシート施工費」は、ガラスに装飾を施す工事の見積項目です。

あくまで装飾目的のフィルムなので、飛散防止や断熱などの機能向上させる効果はありません。 工事箇所で見積もるケースや、設置する枚数で見積もるケースがあります。

雑工事費

店舗内装工事で必要な工事で、他の工事に分類しにくいものは「雑工事費」として見積もられます。雑多な工事の略称で、おおまかという意味の雑の意味はありません。

一般的には作り付けの家具の工事や、防腐処理など細かい工事を行います。まとめて「一式」で見積もります。

まとめ

店舗の内装工事の見積もりをとるコツや見積書の見方・見積項目の内訳について解説しました。

開業予定の事業者が内装工事の見積もりをとるなら、必ず複数社に依頼し、相見積もりをしましょう。

見積もりを見比べるときに数量・単位、見積項目の内訳の意図を読み取り、「同じ条件かどうか」を確認し、納得できる店舗作りにつなげましょう。

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