2019.10.19

飲食店経営する際に必要な営業許可とは?営業許可の種類など

不動産契約・各種許認可

書類にハンコを押している画像

経営者でなくても、営業許可という言葉や営業許可証を見たことがある方は多いかと思います。これは、飲食店を経営する際に、最も重要なものとなり、この許可証がなければ営業を行うこともできません。営業許可証を取得せずに経営を行っていた場合、無許可営業となり違法行為にあたります。
今回は営業許可証がどんなものでどんな種類があるのかについてご説明していきます。

1.飲食店経営で重要な「営業許可証」とは?

ランチやディナー等で飲食店を利用した際に、比較的目につきやすい場所に「営業許可証」が飾られているところを見たことがあるでしょうか。この営業許可証を店内で見ることができると、安心して食事ができる、と思う方もいるかもしれません。
この許可証は、住民の健康面や衛生面を支えている公的機関の「保健所」の許可が下り、営業を行っているという事を示すものの一つでもあります。そもそも「許可」というものは、禁止されている事柄や行為において、国が定める条件を満たしている者にのみ与えられる特別なものです。飲食店は、好きな場所で誰でも行えるものではありませんので、営業許可証を取得しているという事は、きちんと国の許可が下り、営業を行っているという事につながるため、店舗側も安全だという事を胸を張って示すことができるのです。

 

2.営業許可証を取得するためには

営業を行いたい場所が決まったら、その場所を管轄している保健所へ向かい、事前相談を行ってください。その後、営業許可申請をし、営業場所の検査を行ってもらいます。検査に通れば営業許可の交付となります。
営業許可申請を行い、すぐに検査に来てもらえるわけではありません。そのため、事前相談から正式に許可証が交付されるまでの期間を、1週間は見ておいた方が良いでしょう。営業許可証が交付されるまでの詳しい流れを下記よりご確認ください。

(1)事前相談

営業場所を管轄している保健所にて、事前相談を行います。保健所は都内では1区に1つ、その他複数の市に1つ存在しています。事前相談を行わずに申請を行う方もいらっしゃいますが、初めて申請を行う場合は事前相談から行いましょう。
保健所によっては許可が下りる基本条件が異なる場合もあります。前回は同じ条件で通ったのに今回は通らない、という可能性もあります。新店舗開店等により、異なる保健所で新たに営業許可証を取得する場合は、必ず事前相談へ行くようにしましょう。

(2)必要書類の提出

申請時に必要となる書類は下記のとおりです。

①営業許可申請書
②営業場所の設備図面や配置図
③申請にかかる手数料(保健所や業種により異なるが、5千円~3万円前後)
④法人の場合に限り登記事項証明書
⑤貯水槽使用水と井戸水の使用の場合に限り水質検査成績書
⑥食品衛生責任者であることを証明するもの

②の設備図面には、スウィングドア・手洗い器等の場所を細かく記載しましょう。設備等は許可基準に満たしていないといけません。また、管轄の保健所によっては電球数や各器具の寸法等まで細かく記載しなければならない場合もあります。

(3)営業場所の検査日程打ち合わせ

必要書類を提出した時点で、実際に営業場所での保健所担当者による検査日程の打ち合わせを行います。

(4)営業場所検査

検査当日は、営業者の立ち合いが必要となります。提出した設備図面が申請の通りかどうか、また、許可基準を満たしているかどうかの検査が行われます。許可基準を満たしていなければ営業許可証を交付してもらうことはできません。
もしも許可基準を満たしていなかったり不敵事項がある場合は、改善をし、再度検査日程の打ち合わせ後、再検査を受けます。再検査で問題が見つからなかった場合は、営業許可証の引換書となるものを受け取ります。

(5)営業許可証の交付

検査時に受け取った引換書と認印を持ち、保健所にて営業許可証の受取りを行います。営業許可証を受け取った後に、営業が開始できます。検査が通ってから営業許可証の作成が行われるため、交付されるまでには数日~1週間はかかると思っておいた方が良いでしょう。
営業場所や都道府県にもよりますが、引換書を受けとった翌日から営業を開始しても良いと言われることもあります。その場合は、検査日から1週間ほど時間をおいたころに引換書と認印を持参し、保健所にて営業許可証の受取りを行いましょう。

※営業許可証には許可期限がある

営業許可証には「許可期限」というものが設定されています。“営業許可証を受け取ったから終わり”というものではなく、営業を長期間続けるためには許可期限を守り、更新しなければなりません。更新せずに営業を続けることは、違法行為にあたりますので覚えておきましょう。
営業許可証の更新については下記記事をご覧ください。

【営業許可証の更新や紛失してしまった際の再発行について】

 

3.営業許可証の種類について

保健所に申請する営業許可証は一つとは限りません。もちろん、飲食店を営業する場合には「飲食店営業許可証」が必要になりますが、店舗で扱う飲み物や食べ物、調理業・製造業・処理業・販売業等の営業形態によっては飲食店営業許可証の他にも申請をしなければならない許可証が存在します。
例えば、既に作られているアイスクリームを販売することは飲食店営業許可証のみでも可能ですが、牛乳や砂糖などの原料からアイスクリームを作ることは飲食店営業許可証のみでは不可能です。原料からアイスクリームを作る場合は、「アイスクリーム類製造業」の許可を申請しなければならないのです。
また、肉や魚等の食材を販売する場合には、その食材に関係する「販売業」の許可が必要となります。肉であれば「食肉販売業」、魚であれば「魚介類販売業」のように、販売する物によっては「販売業」の許可が必要となります。
このように、出来上がっている物の販売は可能であっても、その物を店舗で作る場合には「製造業」の許可が、販売する物において許可が必要となる食材の場合には「販売業」の許可が必要となる業種は数多くあるため、自身が行う業種において、どんな許可を取らなければならないのかを把握しておきましょう。
下記表は業種別に分けられた許可一覧になります。

【調理業】

・飲食店営業 ・喫茶店営業

【製造業】

・菓子製造業 ・あん類製造業 ・アイスクリーム類製造業 ・乳製品製造業

・食肉製品製造業 ・魚肉ねり製品製造業 ・清涼飲料水製造業 ・乳酸菌飲料製造業

・氷雪製造業 ・食品油脂製造業 ・マーガリン又はショートニング製造業

・みそ製造業 ・醤油製造業 ・ソース類製造業・酒類製造業 ・豆腐製造業 ・納豆製造業

・めん類製造業 ・そうざい製造業 ・かん詰又はびん詰食品製造業 ・添加物製造業

【処理業】

・乳処理業 ・特別牛乳さく取処理業 ・集乳業 ・食肉処理業

・食品の冷凍又は冷蔵業 ・食品の放射線照射業

【販売業】

・乳類販売業 ・食肉販売業 ・魚介類販売業 ・魚介類せり売営業 ・氷雪販売業

飲食店営業許可と喫茶店営業許可の違い

“喫茶店ではなく飲食店を営業するから飲食店営業許可を取得すればいい”“喫茶店の営業をするから喫茶店営業許可を申請しよう”と思っている方も多いかと思いますが、この2つには法律に基づいたちゃんとした違いがあります。
日本の食に関する法律で「食品衛生法」というものがあります。その法律を更に細かく書いたもので「食品衛生法施行令」というものがあり、そこに書かれている違いが、「調理が出来るかできないか」の違いなのです。
飲食店営業許可では、食材の調理をし、お客様に提供をすることやお酒を提供するなど、自分の家のキッチンで出来ることが、店舗でも同様に行えます。
その反面、喫茶店営業許可では、簡単な食事や飲み物を提供することはお店でも行えますが、食材の調理を行ったりお酒を提供することはできません。簡単な食事と言うのは、既に作られている物を温めて提供することや、パンのトーストを提供するなどの軽食程度です。
飲食店営業許可と喫茶店営業許可の違いには、どんなものを提供するのか、提供する物の中身によって変わってくるという事を覚えておきましょう。

飲食店営業許可と併用して「届出」が必要な業種

営業形態や業種によって必要となる許可証については上記でもご説明しましたが、許可証ではなくお店で扱う食材の種類で「届出」が必要となるケースもあります。対象とされているのは、「ふぐの取り扱い」「生食用牡蠣の取り扱い」「生肉」です。
生肉については、2011年に発生したユッケの集団食中毒の事件がきっかけとなり、かなり厳しく制限されることになりました。各都道府県の条例によって定められていることは様々ですが、生肉の扱いは避けるように指示している保健所も少なくありません。
各食材に関する届出は以下の通りとなっています。
【ふぐの取り扱い】・・・ふぐ認証申請書・ふぐ加工製品取扱届及び届出時確認書
【生食用牡蠣の取り扱い】・・・生食用かき取扱届書
【生肉】・・・生食用食肉取扱施設及び認定生食用食肉取扱者届

 

まとめ

営業許可証は住民の健康や安全を守るためにも重要な役割をしています。また、取り扱う食材や営業形態によっても必要となる許可証がある事もお分かりいただけたかと思います。
飲食店開業をお考えの場合は、必要となる資格や許可、手続きや期間等についても漏れがないように確認しましょう。また、営業許可証の許可期限をしっかり確認し、違法行為の対象とならないように気を付けましょう。

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