2021/12/8

2022/02/03

10坪のスケルトン物件の店舗内装費用は?理想のお店で開業するコツ

10坪のスケルトン物件で開業予定の方が気になる店舗内装費用や開業するコツについて解説します。

コンクリートが打ちっぱなしの状態で、内装や設備がまったくない「スケルトン物件」は、ゼロから設計デザインできる自由さが魅力です。

反面、内装工事の費用や設計デザイン費など「とにかく費用がかかる」というイメージのあるスケルトン物件ですが、検索数も増えて注目の「10坪」のコンパクトな形態を選ぶと、費用面はどうなるのでしょうか。

今回は10坪のスケルトン物件の内装工事の業種別の費用相場を紹介しつつ、10坪のスケルトン物件で理想のお店で開業するコツについて説明します。

10坪のスケルトン物件の内装工事の業種別費用相場

ここでは、10坪のスケルトン物件を条件に、業種別で内装工事にかかる費用相場を解説します。

店舗の開業費用には、内装工事の費用だけでなく、物件費や設備費、店舗の運営費用など多くあり、内装工事が占める費用は見積もりづらいものです。

店舗を開業する際の内装工事には空調工事、給排水設備工事などの設備工事も含まれており、内装工事・設備工事すべて含めたもので内装工事費を計算します。

必要な工事の有無、スケルトン物件の場所によっても必要な費用は変わるため、同じ業種や似た条件でも内装工事の費用は変わります。

開業に必要な内装工事、内装工事に付随する費用項目については次の記事を参考にしてください。

ケースバイケースとはいえ、内装工事を見積もれないわけではありません。内装工事費は「坪単価」で計算し、見積もります。

「坪単価」とは内装工事費を工事面積で割った、1坪あたりの工事費用のことです。内装工事の費用は、1坪あたりの施工金額で計算します。なお、1坪(3.3㎡)はたたみ約2畳で、10坪はたたみ約20畳に該当します。

必要な設備工事の種類が多い業種は坪単価が高くなり、少ない業種は低くなります。店舗面積が狭くても広くても必要な設備工事は変わりませんが、1坪あたりに設備が密集することで店舗面積が狭いと割高になります。

また、ゼロから内装を作る「スケルトン物件」は、既存の内装を流用できる「居抜き物件」よりも内装工事の坪単価は割高になります。

つまり、10坪のスケルトン物件での内装工事は、広めの物件と比べても居抜き物件と比べても、費用が高くなる傾向があると覚えておきましょう。

業種別のスケルトン物件の内装工事の費用相場を見てみましょう。記事執筆時点(2021年11月)での内装工事業者が公開している業種ごとの坪単価を独自に調べ、10坪のスケルトン物件の費用相場として算出しています。

飲食店:250万円~600万円

飲食店の坪単価は他の業種に比べると高いです。ただ、同じ飲食店でも扱う料理や業態の違いによって必要な設備の工事が大きく変わってくるため坪単価が変わります。

飲食店の種類別:坪単価と内装工事費用の一覧表

飲食店の種類 スケルトン物件の坪単価相場 10坪の内装工事費用相場 備考
カフェ・バー 15万円~25万円 150万円~250万円 ドリンクの設備が中心となっているので、大規模な厨房設備がない業態です。他の飲食店と比べると、内装工事の費用は低いです。
レストラン 25万円~40万円 250万円~400万円 フードの提供が中心であり、厨房の内装工事の費用がかかるため、他の飲食店と比べると、内装工事の費用が高めです。
パン屋 30万円~50万円 300万円~500万円 通常の設備工事に加え、空調設備などが必要なため、費用は高いです。
ラーメン屋 30万円~45万円 300万円~450万円 厨房機器や空調設備が必要です。費用は高めです。
焼き肉店 30万円~50万円 300万円~500万円 厨房設備に加え、テーブルごとの排気設備などが必要のため、飲食店の中でも、内装工事費は高いです。

おしゃれな雰囲気を出すために内装の設計デザイン・インテリアにこだわると、さらに坪単価は高くなります。

なお、内装工事費には設備の購入代金は含まれていないため、照明や冷凍冷蔵庫、テーブル・イスなどの厨房やインテリアの設備調達費用がかかります。

「レストランの内装」「ラーメン屋の内装」についての関連記事は近日公開予定です。

美容室・エステサロン・ネイルサロン:300万円〜500万円

美容室・エステサロン・ネイルサロンの坪単価は30万円~50万円です。

美容室・エステサロン・ネイルサロンは、その業種にもよりますが、パーテーションや鏡の取り付け工事、給排水工事もあり、必要な設備工事は多数あるので、10坪のスケルトン物件の内装工事の費用相場は高めです。

美容室・エステサロン・ネイルサロンではどれもおしゃれな雰囲気が重要です。内装の設計デザイン・インテリアにこだわると、さらに坪単価は高くなります。

また、内装工事費とは別にシャンプー台や椅子、鏡などの必要な設備を購入・レンタルする費用がかかります。

「ネイルサロンの内装」についての関連記事は近日公開予定です。

オフィス・事務所:200万円~300万円

オフィスや事務所は必要な設備が最低限でよいため、10坪のスケルトン物件の内装工事費は他業種に比べると低いです。

坪単価20万円~30万円で、最も低いものでは坪単価10万円から対応可能な内装業者もあります。

オフィスに必要な内装工事の例は次の通りです。

  • ボード工事
  • クロス工事(壁紙工事)
  • 塗装工事
  • 左官工事
  • 床仕上げ工事
  • 建具工事
  • パーテーション工事
  • 電気設備工事
  • 空調換気設備工事
  • 消防設備工事

特にパーテーション工事はオフィスの内装工事によく使われます。

「オフィスの内装」についての関連記事は近日公開予定です。

物販:200万円~350万円

坪単価20万円~35万円

ドラッグストアやアパレルショップなど物販系も必要設備が少ないため、10坪のスケルトン物件の坪単価も、他業種と比べると低いです。

ただし、店舗の設計デザインにこだわると工事費も高くなります。

通常、物販店の内装工事費は、在庫を保管しておく場所(バックヤード)の確保のため、敷地面積を広くとり、費用総額が高い傾向があります。物販で10坪というコンパクトな店舗では、商品保管の場所を上手に配分する必要があるでしょう。

物販の店舗に必要な内装工事の例は次の通りです。

  • 軽鉄工事
  • ボード工事
  • クロス工事
  • 塗装工事
  • 左官工事
  • 床仕上げ工事
  • 建具工事
  • 電気設備工事
  • 空調換気設備工事
  • 消防設備工事

スーパーマーケットなどの大型の冷蔵冷凍設備が必要な業種は、電気の容量などの確認もしましょう。容量の設定を間違うと設置予定の機器が使えないこともあります。

10坪のスケルトン物件で理想のお店で開業するコツ

賃貸料や内装工事費用を含めた開業資金を抑えられ、少人数でのオペレーションに最適な10坪以下の店舗での開業は、検索数も多く、注目されています。

ゼロからはじめられるスケルトン物件で10坪のお店を開業するコツを見ていきましょう。

  1. ビジネスモデルにあわせた店舗のコンセプトを決める
  2. 理想の物件を見つける
  3. スケルトン物件の内装工事は複数の内装業者に相見積もりをする
  4. 工事中にはこまめに足を運び進行状況を確認する
  5. 内装工事以外に必要な費用も考える

1.ビジネスモデルにあわせた店舗のコンセプトを決める

開業にあたって、経営計画(ビジネスモデル)にあわせた店舗のコンセプトを決めましょう。

コンセプト決めとは理想の店舗内装を実現化するため、来てほしいお客様や、立地、デザインなどを決めることです。次のことを考えましょう。

  • ターゲット…自分の理想のお客様はどんな人か(年齢、性別、家族層など)
  • 立地…どんな場所で開業したいか(住宅街、繁華街など)
  • デザイン…どんなデザインのお店にしたいか、お客様の好むデザインはどのようなものか
  • ブランディング…どのように競合他社との差別化を図るか(高級、カジュアルなど)
  • 販促…来店いただくための広告はどうするか(チラシ、看板など)
  • 価格…商品サービスの価格帯は(高級路線、一般向けなど)
  • サービス…具体的なサービス内容を考える(どんなメニューを作るか)

まずはターゲットを選定してから立地やブランディングなども考えると、一貫性のあるコンセプトになります。

コンセプトについては詳しくは次の記事もあわせてご覧ください。

2.理想の物件を見つける

コンセプトをもとに経営計画が達成できる理想の物件を見つけましょう。

理想の物件を見つけるために、実際に出店をするエリアに足を運び、その土地の不動産屋を回ることをおすすめします。不動産屋によっては市場には出回らない情報を持っていることもあります。

物件を探すうえで最も重要なのは立地です。

  • 人通りは多いか
  • 狙うターゲットが足を運ぶ場所か
  • 家賃は予算範囲内か
  • 周りに競合他社はいないか
  • 法令による出店制限はないか

なお、都市計画法で地域の役割分担を定めた「用途地域」があり、出店に制限がかかっています。

用途地域ごとに条件は異なりますが、10坪のスケルトン物件でありそうなのは住居専用地域・住居地域として定められた場所の物件での開業でしょう。特定の業種で店舗面積の延べ床面積が半分に満たない住居兼用であれば出店できるケースがありますが、条件から外れると原則、出店できないため、注意が必要です。

業種や条件を不動産業者に伝えたうえで物件を探しましょう。

(参考)用途地域による建築物の用途制限の概要|東京都都市整備局

あわせて居抜き物件も検討する

スケルトン物件ではなく、居抜き物件を選んで初期費用を減らすのも一手です。

ただし、居抜き物件はスケルトン物件よりも物件数が少なく、設備の状態、エリアなど、条件を付けくわえると、なかなか見つかりません。居抜き物件で理想の物件が見つかるまで6か月から1年ほどかかるとも言われます。

3.スケルトン物件の内装工事は複数の内装業者に相見積もりをする

坪単価は業種でも大きく変わりますが、内装業者によっても大きく変わります。

基本は相見積もりをとり、複数の内装業者から見積もりをもらいましょう。

スケルトン物件は施工がメインの内装業者を選ばない方がよい

集客を左右する「店舗の設計・デザイン」にかかわる内装業者には次の3パターンあります。

  • デザインを専門とした設計事務所
  • 設計と施工を一括で行う内装会社
  • 施工を主とした内装会社

スケルトン物件はゼロから店舗に仕上げるため、店舗の設計・デザインはかかせません。

「施工をメインにした内装業者」は、内装工事の費用は安いものの、提案・設計・デザインには期待しづらいため、「デザインを専門とした設計事務所」または「設計と施工を一括で行う内装会社」を選びましょう。

内装業者の選び方については詳しくは関連記事をご覧ください。

4.工事中にはこまめに足を運び進行状況を確認する

スケルトン物件の内装工事は費用だけでなく、時間もかかります。工事中はこまめに現場に足を運び、進行状況を確認することをおすすめします。

設計図通りに進んでいるかという点も確認し、何か違和感のある場合は初期段階で指摘しましょう。

アフターフォローのある内装業者もありますが、明らかなミス以外は有料の対応になることもあります。引き渡しのチェックは事細かに行い、ミスがあった場合には証拠の写真も忘れずに撮っておきましょう。

5.内装工事以外に必要な費用も考える

開業に必要な費用は内装工事費だけではありません。開業までにはその他の費用も含めて考えなければいけません。

  • 店舗物件を借りる際に支払う費用
  • 内装工事費に含まれない什器などの費用
  • 仕入れや人件費など、店舗を運営していくための費用

内装工事費以外にもかかる費用は多くあります。これらを初期費用に含めて計画を進めていきましょう。

店舗の内外装の施工のほかにも、仕入れの手配やスタッフ教育、いくつものステップを踏み、店舗のオープンにつながります。

スケルトン物件は退去時に原状回復が必要

スケルトン物件では、撤去の際は原状回復が必要です。

初期費用には含まれませんが、後々かかる費用があることを押さえましょう。

まず、契約前に契約書の内容を確認し、 どこまでが原状回復なのかの範囲を確認しましょう。のちにトラブルになってしまうこともあります。

退去時は工事日程の見極めも重要です。退去までに工事が完了しないと、余分な費用がかかってしまいます。例えば、移転の多い3月から4月は内装業者も忙しく、状況によっては撤去工事をすぐ始めることができないケースもあります。

まとめ

10坪のスケルトン物件の内装工事の業種別の費用相場、10坪のスケルトン物件で理想のお店で開業するコツについて解説しました。

内装の自由度が高いスケルトン物件で、コンパクトな10坪の店舗は注目されていますが、 業種の違い、必要な設備や工事の違いなどで内装工事の費用相場は変わります。

理想のお店で開業するコツとして、ビジネスモデルにあわせた店舗のコンセプトを決め、理想の物件を見つけましょう。

物件を見つけたら、スケルトン物件の内装工事は複数の内装業者に相見積もりをするのがおすすめです。工事中にはこまめに足を運び進行状況を確認すると、失敗しません。

内装工事以外に必要な費用も考え、内装工事費用とのバランスを取りながら、10坪のスケルトン物件で理想の店づくりを目指しましょう。

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